臨床研修ブログ
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心不全患者さんを診る時は・その4(最初に除外すべき基礎疾患)
心不全患者さんの問診や指導医へのプレゼンの際に押さえるべき2つのポイントとして「基礎疾患」と「誘因」が重要なことを紹介してきました。
前回の記事では、心不全増悪の誘因がすぐには分からないことも多いと書きました。同様にERで心不全患者さんの対応する時にも、基礎疾患がすぐに分からないことが多々あります。
でも、最初に除外すべき基礎疾患が2つあることはぜひ覚えておいてください。
しかも、そのうちの一つはあなたでも見つけ出すことができます。
何だか分かりますか?
その2つとは、虚血と大動脈弁狭窄症(AS)です。
虚血といっても急性虚血か否かの把握が大事ですが、言うほど簡単ではないことが多く、治療と同時進行で動かなければいけない状況では、あまり突き詰め過ぎないことも大事です。
実際のところ、STEMIIとか急性冠症候群が無いか、PCIやCABGなどの治療歴があれば、カルテから多枝病変や左冠動脈主幹部病変が無いかの把握が重要になります。
もう一つのASは治療の際の管理が変わるので、ASだという認識が無いと、あなたがもの凄く怖い思いをするでしょう(ここまで言うのは、編集長が怖い思いをした経験があるからです・・・・)。
そんなASをあなたでも見つけ出すことができます。その方法は聴診です。
ASの雑音は、たとえあなたが全く心雑音の聴診に興味がなくても、何かおかしいと気づけます。ぜひASの心雑音だけは覚えておいてください。
心不全患者さんを対応する時は、虚血の関与がないかを考えること、そしてASがあるかもしれないと思いながら、必ず聴診器を当ててみてください。
(編集長)
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