臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
あなたが入院時から取り組むべきこと
指導医から、「入院が入ったから、先生よろしく」と連絡が来ました。
あなたは、何の疾患?主訴は? 今回の入院中にやることは? こういったことを指導医に確認するはずです。
この時、指導医が言わなくても、あなたが考えておかなければならないことがあります。それは何でしょう?
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答えは 「どうやって退院させるか?」 です。
特に高齢の患者さんの場合、今まで自宅で生活していた人でも入院することでADLが一気に悪くなり、自宅での生活が困難になってしまうことがあります。
患者さん自身は何とかなりそうだとしても、いわゆる老々介護と呼ばれる高齢の夫婦だけの世帯では、配偶者も病気を抱えていたりするので、完全に元のレベルに戻らないと、自宅で生活できないことが良くあります。高齢者の独居者の場合では、その子どもは遠方に住んでいたり、全く身寄りがいなかったりすることもあります。
しかも、今まで困っていなかったので、介護保険などの社会的リソースを全く利用していなかったり、たとえ同居の家族がいても、日中は仕事で不在のため、事実上の一人暮らしだったり。
医学的には病気が治ったり、寛解状態に持ち込めても、このように、「退院できない」「退院させられない」という状況に、日常臨床では非常に多く遭遇します。
大事なことは、入院の段階で患者さんの退院後の生活をイメージして、看護師やソーシャルワーカーやリハビリスタッフと相談しながら、退院に向けての準備を始めることです。
研修医のうちは、どうしても医学的なことに関心が向かいます。もちろんこれは悪いことではありません。でも、入院患者さんの病気を治しても、自宅に帰れないとか帰せない時にどうしたら良いのかアイデアがないと非常に困りますね。
ちなみに当院の総合内科では、担当患者さんの入院から退院、さらに退院後のフォロープランまで計画を立てる段階から関わっていくことを求められます。そんな総合内科をローテーションを終えた研修医は、「患者さんの退院のさせ方を今まで考えたことが無かった」 「どうやって退院させるかについて、看護師さんやリハビリと情報を共有するようになった」とよく言ってくれます。
疾患を治すこと、コントロールすることは重要ですが、患者さんにとって、どういう形で退院してもらうか?そのために何をすべきなのか?あなたも入院の時点から考えてみてください。
(編集長)
さて、退院どうしようか?
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