臨床研修ブログ

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Ⅲ音の見つけ方  山中先生のベッドサイドレクチャーから

2018.04.24
カテゴリー: カンファレンス 内科

山中先生のベッドサイドレクチャーから

イイところを紹介しています。

 

前回の続きです。

症例は80歳代の僧房弁閉鎖不全症(MR)

による心不全。

 

MRによる心雑音は、背中でも聞こえる

ほどのものなら、あなたも聞き逃すはずは

ありません。

 

さらにもう一つ、心不全の聴診で忘れては

いけないのがⅢ音の有無です。

 

Ⅲ音は拡張期に左室に血液が流入する際の

音で心不全の重要な証拠となります。

ですから、心不全患者さんのプレゼンをする

時には、心エコー所見ばかりを言わないで、

Ⅲ音の有無を言いましょう。

 

そのⅢ音は拡張期(つまりⅡ音のすぐあと)

にあるはずなのですが、低調な音なので

簡単に聴き逃します。

 

編集長もむかし指導医に「聴こえるだろ?」

と言われても分からなかったのですが、

つい、「あ、分かりました」と

言ってしまった記憶があります(苦笑)。

 

山中先生はⅢ音を聴くときのコツも教えて

くれました。

 

Ⅲ音を聴く時は心尖部に聴診器のベル型で、

軽く皮膚にあてる程度で聴きます。

強く当てすぎると、皮膚がピンと張って

しまい、あたかも膜型の聴診器を当てている

のと同じになってしまうので、聴こえなく

なります。

 

山中先生はこれを逆に利用して、

Ⅲ音か自信がない時はベル型から膜型に

変えてみて、Ⅱ音の後に聴こえていた音が

聴こえなくなっていれば、それがⅢ音と

教えてくれました。

 

Ⅲ音を聴きとれるようになると、自信が

ついてちょっと嬉しくなりますから

ぜひ試してみて下さい。

(編集長)

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◆4月のもう一つは

 松永先生の感染症カンファ

今年度で10年目となる伝統(?)の

感染症カンファです。年5回開催のうち

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成30年4月26日(木)13時~

 

そして5月は、

 徳田安春先生と続きます!

おなじみの徳田先生のカンファ

昨年度は4回もお越しいただきました。

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成30年5月29日(火)11時~

*日程が変更となりました

 

いずれも院外からの参加を歓迎します!

参加を希望される方はこちらにご連絡ください!

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