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臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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肺炎患者の対応 その7
今回は医療介護関連肺炎
(NHCAP:Nursing and Health-Care
Associated Pneumonia)です。
NHCAPの定義は、
医療ケアや介護を受けている人に
発症した肺炎で、以下の1つ以上を
満たすもの
①療養病床、介護施設、精神病床に
入所している
②90日以内に病院を退院した
③介護を必要とする高齢者、身体障害者
④通院にて継続的に血管内治療(透析、
抗菌薬、化学療法、免疫抑制剤等)を
受けている
NHCAPの評価はHAPと同様に
まず「患者背景のアセスメント」を
行います。
具体的には
・誤嚥のリスクが高いか?
・癌患者の終末期や老衰などの状況か?
これらを評価して、状況によっては
肺炎の治療を行わないという選択肢も
検討します。
続いて、
①敗血症の有無の判断
②重症度の判断
③耐性菌リスクの判断
具体的に
敗血症はqSOFAやSOFAで
重症度はA-Dropで評価します。
ちなみに院内肺炎(HAP)では
I-ROADを用いますが、NHCAPでは
市中肺炎(CAP)同様にA-Dropを
用いて評価します。
耐性菌のリスク評価については
以下のようになっています。
HAPと似ていますが、90日以内の入院歴や、
胃酸分泌抑制薬、つまりPPIの使用が
耐性菌のリスクに挙げられており、興味深い
ところです。
次回は誤嚥のリスクについて紹介します。
(編集長)
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