臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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嚥下障害 その6・・・VEとVF

2019.11.16
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

 

前回までは摂食嚥下障害の診察で

簡易検査までを紹介しました。

 

今回は嚥下内視鏡(VE)

嚥下造影(VF)です。

 

VEはベッドサイドで繰り返し

評価できること、被ばくがない

ことなど利点が多くあり、VEの

所見に基づいた食事選択や、

嚥下法の指導が誤嚥性肺炎の

発症率低下に役立つことが

検証されています。

 

また、経口不能な嚥下状況

(つまり、胃瘻などを作らないと

ダメかどうかの判断な人)の

多くがVEで判断できることも

利点です。弱点は咽頭期の

観察ができない(ホワイトアウト

と呼ばれます)ことです。

 

一方、VFはX線透視装置が

必要で、被ばくに加えて患者の

移動が必要で、造影剤の誤嚥

による気道感染のリスクも

あります。しかし、咽頭期を

含めた嚥下のプロセス全体を

観察することが可能です。

 

このためVFの適応としては

・VEで咽頭残留が多い、

・誤嚥の有無やその重症度を

 判断できない

・外科治療の適応や術式の選択

 など詳細な病態評価が必要な時

などで考慮されます。

 

ちなみにVEの評価では

「兵頭スコア」が用いられており、

以下のような項目になっています。

 

摂食嚥下障害の患者さんは

大勢いますので、私たちも

VEで評価できるように修行中です。

(おもち)

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◆11月のカンファレンス

 

・バーネット先生の教育回診

 医療コミュニケーションレクチャー

 11月21日(木)

 

・松永先生の感染症カンファ

 11月28日(木)

 

いずれも、院外からの参加を

歓迎します!

 

病院見学やカンファレンスに

参加してみたい方は

こちらからご連絡ください。

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