臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

敗血症  徳田先生のカンファより

2022.11.15
カテゴリー: カンファレンス 内科

先週のことですが、6月に引き続いて徳田安春先生にお越しいただき、今年度2回目の症例検討会を開催しました。

 

この企画は茨城県が主催しているもので、徳田先生が県内の各臨床研修病院をまわって症例検討会を行うものです。徳田先生は超有名で著書も多数あります。当院とは徳田先生が水戸協同病院に赴任した時からの、かれこれ15年のお付き合いです。

 

今回はその症例検討会でJ1の内田先生が大腸憩室炎から腸腰筋膿瘍となった症例を提示しながら、敗血症についてまとめてくれたものをシェアします。

 

<敗血症>

【定義】

感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態

 

【診断】

➀感染症もしくは感染症の疑いがあり、かつ②SOFAスコアの合計2点以上の急上昇、として行う。

集中治療室、あるいはそれに準ずる環境における場合はSOFAスコアを、一般病棟、救急外来、病院前救護における場合はqSOFAスコアを使う。qSOFAの2項目以上が満たされる場合に敗血症を疑い、早期治療開始や集中治療医への紹介のきっかけとする。

 

<敗血症と敗血症性ショックの診断の流れ>

qSOFA≧2点では、集中治療室またはそれに準じた環境におけるSOFAスコアの評価に移行する。血液・生化学検査、動脈血ガス分析などよりSOFAスコアを時系列で評価する。SOFA スコアの合計点数が 2 点以上の急上昇となる場合に敗血症の確定診断とする。

 

輸液蘇生だけでは平均血圧≧ 65mmHgを維持できずノルアドレナリンなどの血管収縮薬を併用し、さらに血中乳酸値>2mmol/L (18mg/dL)の場合に敗血症性ショックと確定診断する。

 

 

内田先生が提示した症例では、憩室炎の腹痛症状は軽減していたものの、血液培養でEscherichia coli、ESBL産生Escherichia coli、Klebsiella pneumoniae、Bacillus speciesといった腸管内の菌が複数陽性となり、外科的処置が行われて改善したという経過でした。

 

敗血症では血液培養の所見が重要になりますが、ガイドラインでもクリニカルクエスチョン(CQ)として血液培養と画像検査について記載されています。

 

CQ2-1 : 血液培養はいつ採取するか? 

→ 抗菌薬投与前に2セット以上採取する。

 

CQ2-2 : 血液培養以外の培養検体は、いつ採取するか?

→ 抗菌薬投与前に必要に応じて血液培養以外の各種培養検体を採取する。

 

CQ3-1 : 敗血症を疑う患者に対して、感染源検索のために画像検査を行うか?

→ 感染源が明らかでない場合は、感染源検索のために画像検査を行う。画像検査は、最適な治療法の選択を可能にするという観点で有 益である。一方、X線被爆・造影剤使用のリスク、特に重症患者の場合は検査室への移動中に急変のリスクなどの害があることも十分に認識する必要がある。

日本版 敗血症診療ガイドライン2020 https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm28Suppl.pdfより

(編集長)

徳田先生カンファの一コマ

グループごとに相談中

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

を目指します

◆エムスリーの研修病院ナビ座談会にご参加ください!

研修病院ナビのフルマッチ病院特集に当院が参加します。

編集長と研修医があなたの質問にお答えします。ぜひご参加ください

 

2022年11月29日(火)18:30~19:00

 

*下記エムスリーのページからお申し込みが必要です

エムスリーのページはこちら

 

◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?あなたの目で確かめてみてください!

病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。

 

なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry

 

◆専門研修ブログもご覧ください!

当院には基幹型内科専門研修プログラムがありますが、その強みは消化器内科、循環器内科、腎臓内科の診療体制です。あなたも最短で内科専門医、そして施設を異動することなくサブスペシャルティ専門医と関連する各種の資格を取得できます。そんな内科専門研修プログラムを紹介するブログもぜひご覧ください。

水戸済生会の専門研修ブログはこちら