臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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せん妄の対処2
今回はせん妄に対する各薬剤の特徴についてです。
【各薬剤の特徴など】
<第二世代>
リスペリドン(リスパダール®)
液剤の頓服での使用が多い。錐体外路症状(EPS)や誤嚥性肺炎に注意。腎代謝。
クエチアピン(セロクエル®)
食欲増進。耐糖能異常・起立性低血圧に注意。DMには禁忌。QT延長しやすい。
オランザピン(ジプレキサ®)
DMには禁忌。体重増加しやすい。EPSは起こりにくい。抑うつ・双極性障のうつ病相にも適応あり。
アリピプラゾール(エビリファイ®)
ドパミン部分アゴニスト。副作用が起こりにくい。他の抗精神病薬内服下や、切り替え時は精神病症状増悪に注意。抑うつ・双極性障害の躁状態に使用できる。
ペロスピロン(ルーラン®)
抗不安作用が強い。抗幻覚・妄想と鎮静作用は弱い。
<第一世代>
チアプリド(グラマリール®)
せん妄に対し保険適応あり。夕方に処方量を徐々に増量(25→50→75mg)することが多い。腎代謝。遷延注意。脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為、精神興奮、徘徊、せん妄が適応症。
スルピリド(ドグマチール®)
150mgまでの低用量で胃潰瘍などに使用し、600mgまででは抗鬱薬、1200mgで抗精神病薬としての適応。
<そのほか>
トラゾドン(デジレル®、レスリン®)
睡眠―覚醒リズムの適性が必要なせん妄に使用。
抑肝散
元来は小児の夜泣きなどに使用されていた。高齢者の易刺激性によく使用される。
*睡眠薬、抗精神病薬、抗てんかん薬、抗うつ薬をジャンル毎に記憶したあと、各薬剤の他の疾患適応を考慮に入れて、実際の現場に役に立てればと思います。
(ヒロキ)
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