臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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ショックの分類・・・・循環血液減少性ショック
前回は心源性ショックについて紹介しました。今回は循環血液減少性ショックです。
循環血液減少性ショック(Hypovolemicshock)は外傷や消化管からの出血や下痢や嘔吐が原因となります。
循環動態のパラメーターは、収縮能がよくても血液がないので心拍出量(CO)や肺動脈楔入圧(PCWP)、肺動脈圧(PA)、右室圧(RVP)、右房圧(RAP)は全て低下します。血圧を維持しようと末梢血管が収縮するので末梢血管抵抗(SVR)が上昇します。末梢への酸素供給が悪化するためSvO2が低下します。
他のショックと比較できるように表にすると、下のようになります。
治療は体液量が減ってしまっているので、とにかく輸血や輸液をする。アルブミンを使うこともあります。出血であれば止血をしないとDICに至ってしまい、救命できなくなります。
良くある間違いは、大量の輸液や輸血を行わないままに、カテコラミンをどんどん増やして対応しようとすることです。もともと心臓に問題がない限り左室の収縮には問題なく、かつ末梢血管が収縮している状態ですから、カテコラミンを増やしても意味はありません。ガンガン輸液できるように2本以上のラインの確保も忘れないようにしましょう。
(編集長)
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