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水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
【御礼】レジナビFairオンラインにご参加ありがとうございました!
5月29日にレジナビのオンライン病院説明会に参加しました。50名を超える多数のご参加をいただき有難うございました。
研修病院探しの定番となったレジナビですが、今年から本格的にリアルイベントに力を入れています。でもオンラインの手軽さも魅力です。レジナビのオンライン説明会は20分という短い時間ですが、司会がいて上手に進行してくれるので、沈黙の時間がなく我々としてもやりやすいのが特徴です。
いつも通り、前半は病院説明、後半は研修医も加わっての質疑応答でした。今回はJ1の友永先生とJ2の金光先生の二人が質疑応答に対応してくれました。すでにレジナビのサイトに今回の動画がアップされていますので、見逃した方はぜひご覧ください♪
今月もエムスリーとレジナビのオンライン説明会に参加予定ですので、あなたもぜひ参加して、いろいろ質問して下さい!
(編集長)
後半の質疑応答の一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆エムスリーのオンライン病院座談会で会いましょう!
6月8日(木)開催
「救急に強い、産婦人科にも小児科にも強い病院特集」に出展します。
40分と十分な時間枠のため、あなたからの質問にもじっくりお答えできます!
エムスリーのページから予約が必要になりますので、下記リンクからお申し込みください。
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◆病院見学に来ませんか?
当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?あなたの目で確かめてみてください!
病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。
なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。
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縫合結紮セミナー2023
今年も研修医向けにWet labでの縫合結紮セミナーが開催されました。
消化器外科の先生方が、実際のブタの皮を使って縫合・結紮指導(Wet lab)をしてくれました。昨年同様に、3月まで当院の初期研修医だった専攻医のT先生が指導する側になって、J1とJ2に教えていました。数か月ですいぶん偉くなりました♪(笑)
はじめは針と糸の基礎知識を教わって、次に実技です。針を垂直に入れるとか、手首を使うとか、言われれば分かるのですが、実際にやってみるとうまくいきません。速く、緩まないように結紮する、無駄な動きをせずに速く縫合するために持針器の持ち方、針運びなど、繰り返し練習が必要です。
J2にはそれなりに厳しい指導♪
この春に外科に進んだ先輩たちは、縫合・結紮だけでなく腹腔鏡の自主練も黙々とやっていました。手技が苦手という人はもちろんいますが、短い時間を見つけて練習を続けることが大事です。必ずや練習しただけの成果は得られますので、ぜひ頑張ってください。
(編集長)
見学に来ていた医学生も飛び入り参加
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◆専門研修ブログもご覧ください!
当院には基幹型内科専門研修プログラムがありますが、その強みは消化器内科、循環器内科、腎臓内科の診療体制です。あなたも最短で内科専門医、そして施設を異動することなくサブスペシャルティ専門医と関連する各種の資格を取得できます。そんな内科専門研修プログラムを紹介するブログもぜひご覧ください。
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全身のパラメータ、局所のパラメータ・・・経過観察の2つの軸
松永先生の感染症レクチャーから、感染症「経過観察」の2つの軸についてシェアします。
例えば、肺炎の患者さんに抗菌薬を開始したけど、一向に熱が下がらない、WBCやCRPが下がらない。抗菌剤を代えた方がいいか?なんて不安になることはしばしば経験しますよね。あなたはそんな時はどうしますか?
こんな時はまず、抗菌剤を変更する前に感染症治療が上手くいっているかの判断をする必要があります。では、あなたは何を根拠に治療が上手くいっているかを判断していますか?
たいていの人は、「発熱」が続いている、「WBC」や「CRP」が下がらない、と答えてくれます。確かに、分かりやすく有用な指標ですが、その特徴と限界を把握しておく必要があります。
松永先生は「2つのパラメータ」をよく理解する必要性を強調しています。それは、「身体全体の総体を表すパラメータ(全身のパラメータ」と「感染局所の病態を表すパラメータ(局所のパラメータ)」です。
「全身のパラメータ」とは、体温、WBCやCRP、プロカルシトニンなどの炎症マーカー、そして敗血症性ショックの治療に用いられるノルアドレナリンの用量、インスリンの用量、乳酸値などを指します。
「局所のパラメータ」とは、感染局所の症状、徴候、グラム染色などの検査所見を指します。
例えば、肺炎の患者さんなら、呼吸回数や酸素飽和度(吸入酸素量)喀痰量などが感染局所の指標になります。全身のパラメータが改善していなくとも、局所のパラメータが改善していれば、治療は上手く行っていると考えることができます。この肺炎の場合なら、CRPが上昇していても、呼吸回数や酸素飽和度(吸入酸素量)が改善傾向なら抗菌薬を変更する必要はありません。「検査値を治しているんじゃない!患者を治しているんだ!」というのが、松永先生のメッセージです。
局所のパラメータの具体例を挙げると・・・、
【肺炎】
症状(咳、痰、呼吸困難感)、
徴候(呼吸数、呼吸器の設定、痰の量・質)
検査(血液ガス、喀痰のグラム染色)
【尿路感染】
症状(排尿困難、頻尿など)
徴候(腹部の圧痛、背部の叩打痛)
検査(尿中白血球数、尿グラム染色)
【蜂窩織炎】
症状(疼痛)、
徴候(発赤、腫脹、熱感、浸出液の量・質)
検査(浸出液のグラム染色)
【心内膜炎】
血液培養が検出されるまでの日数
血液培養の陰性化
感染症治療では発熱やCRPだけでなく、感染局所のパラメータに注目して、それを追いかけることが重要です。そして、これらのパラメータは診断する時点、治療を開始する時点で、経過を見る指標を決めていくことが大事です。発熱とCRPが改善しないと、つい抗菌薬を変更したくなりますが、まず局所のパラメータがどうなっているのかを評価してからです。惑わされないで頑張ってみてください。
(編集長)
気合十分でPICCに臨みます
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◆エムスリーのオンライン病院座談会で会いましょう!
5月17日(水)開催の「救急に強い病院特集」に出展します。
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【お知らせ】令和6年度採用初期研修医の採用について
当院では毎年この時期に初期研修医の採用面接日程を公表していますが、来春採用者の募集要項を当院のサイトにアップしました。
昨年までは新型コロナウイルス対応として、直接面接とZoomを用いたWeb面接の併用を行っていましたが、遠方の方や他の病院の面接日と重ならずに調整できることが好評で、今年も直接面接とWeb面接の併用を継続します。さらに応募はWebのみで完結するので紙への印刷や郵送が不要です!
直接面接は2回開催しますが、それぞれ8名までとし、直接面接が定員に達した場合はWeb面接になりますのでご了承ください。またWeb面接では日程調整が必要となりますので、できるだけ早めにお申し込みください。もちろん、いずれの方法を選択しても、選考基準に違いはありません。
そして当院のWeb申し込みは、紙の書類なしで手間がかからず非常にラクです。今年も6月中旬からWebでの応募フォームを運用開始しますので、このブログや病院サイトでお知らせいたします。あなたの応募をお待ちしています!
(編集長)
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当院には基幹型内科専門研修プログラムがありますが、その強みは消化器内科、循環器内科、腎臓内科の診療体制です。あなたも最短で内科専門医、そして施設を異動することなくサブスペシャルティ専門医と関連する各種の資格を取得できます。そんな内科専門研修プログラムを紹介するブログもぜひご覧ください。
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下剤のキホン2
こんにちは。現在、呼吸器内科で研修中の新潟県産もやしです。
肺癌患者さんの入院管理を行う上で必ずぶち当たるのが便秘の対応です。入院しているだけでも便秘が生じやすいのに、抗がん剤の副作用にも便秘があり、また抗がん剤に対する制吐薬の副作用にも便秘があります。以上より抗がん剤治療中の肺癌患者さんはほぼ必ず便秘の訴えがあります。というこうとで今回は下剤についてまとめてみました。以前、ネギトロ先生がまとめてくれたやつがあるので、それに追加してまとめたいと思います。
まず便秘患者さんを診たら器質的な便秘を見逃さないでください。腸閉塞の方に便秘薬を処方すると悪化してしまうので注意です。
さて、機能的な便秘についてですが大きく以下の2つのパターンがあります。
①排便の回数が減少する
②便は直腸にあるが排便するのが困難
患者さんがどちらのパターンなのか知るには患者さんの訴えも大事ですし、直腸診をして便があるのか軟便・硬便なのか判断してもいいですし、エコーで直腸内を評価しても良いです。
患者さんがどんな便秘なのか評価できたら、使用する下剤について考えます。下剤には大きく分けて刺激性下剤と非刺激性下剤があります。具体的な下剤についてはネギトロ先生の記事を参照ください。
①の患者さんには刺激性下剤と非刺激性下剤を用います。ネギトロ先生がまとめてくれたように、非刺激性は長期的な使用に、刺激性下剤は短期間の使用に向いています。ですから、まずは頓用で刺激性下剤を使用し腸を動かし、その後、定期的に緩下剤を使用し便の硬さをコントロールするのが良いです。
②の患者さんには、摘便や浣腸、座薬によって物理的に直腸にある便をとり除いたり、定期で非刺激性下剤を使用し、便の硬さをコントロールします。刺激性下剤は直腸を刺激する作用はないので②の患者さんには不向きです。
指示簿での便秘の指示は、基本的には頓用の即効性のある刺激性下剤で大丈夫です。ただし、連用すると耐性ができてしまうため、その後は定期で非刺激性下剤を処方しておきましょう。
参考文献:レジデントノート誌2021年5月号「ルーティンを見直す!病棟指示と頻用薬の使い方」
(新潟県産もやし)
日本海の夕焼け
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薬の副作用
(編集長)
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みなさんお久しぶりです。新潟県産もやしです。
新潟の大学病院にもどって早いもので数カ月たちました。水戸済生会病院とは異なる電カルシステムに戸惑いながらも、なんとか頑張ってます(笑)。
さて現在、大学病院の呼吸器内科で研修しているのですが、肺癌患者さんがとても多いです。抗がん剤治療を行っている患者さんの入院管理を行う上で副作用の対策が大切であると感じています。皆さんの中には薬剤の副作用はなんとなく分かっていても、それがどのくらいの時期に出現するのかまで把握している人は少ないのではないでしょうか。
患者さんを診察する際、open question → closed questionを利用する人が多いと思いますが、副作用の出現する時期まで理解しておけば、closed questionはしやすいです。
例えば、抗がん剤の有名な副作用に骨髄抑制がありますが、これは投与開始後1-2週間頃から出現します(抗がん剤の種類によりますが、、)。そのくらいの時期の患者さんがいたら、私は回診の際に「立ちくらみやフラフラする感じはありませんか?」や「鼻血が出たり、あざができやすくなってませんか?」など聞いています。
薬剤の副作用について調べるときは、ぜひその出現時期についても意識してみるといいかもしれません。今回はステロイドの副作用について簡単にまとめてみましたので参考にしてみてください。(ただし、この表はステロイドの量や投与回数、投与経路によって若干異なってくるのでご注意下さい)
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水戸済生会の院外研修・常陸大宮済生会病院
あなたもご存じと思いますが、初期研修では地域研修を1か月(4週間)以上まわることが必修となっています。当院では地域研修として、いくつかの病院や診療所を選択することができます。また、精神科は院内に無いため県立こころの医療センターや栗田病院で、その他にも近隣のこども病院や水戸協同病院、水戸赤十字病院、水戸医療センターといった病院での院外研修が可能で、実績があります。
それぞれの施設で実際に研修することで、当院と違った視点で診療に携われるのは非常に大事なことですし、いろいろな意味で視野を広く持つきっかけになるので、ぜひしっかり取り組んでほしいと思っています。
そこで、今回は当院から一番多くの研修医がお世話になっている常陸大宮済生会病院での様子をJ2のAotearoaがレポートしてくれました。
なお、Aotearoaのレポートの補足説明になりますが、当院の初期研修プログラムでは茨城県の地域枠や一般修学生については、茨城県の医師不足地域にある病院(常陸大宮作成会病院と神栖済生会病院)で、必修の4週間を超えた8週間のローテーションを強く推奨しています。もちろんそれ以外の研修医にも、4週間のローテでは各施設の業務に慣れたところで終わりになるので、できるだけ8週間のローテーションを勧めています。
(編集長)
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常陸大宮済生会病院
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【御礼】エムスリーのオンライン病院座談会にご参加ありがとうございました!
5月17日にエムスリーのオンライン病院座談会 ~救急に強い病院特集~ に参加しました。多数のご参加をいただき有難うございました。
エムスリーは昨年と同様に司会ありの40分枠でしたが、質問をたくさんいただき、予定時間を約10分も延長してしまいました。司会の進め方も上手でしたが、多くのご質問をいただき我々もやり易かったです。どうも有難うございました。
さて、5月も半分を過ぎてしまいましたが、6年生のあなたにとっては、あっという間にマッチング面接の時期になります。4年生、5年生のあなたは、夏休みを利用した病院見学に関して、いろいろな情報収集をする時期だと思います。レジナビのようなリアルのイベントも有用ですし、オンラインでの説明会もチャットで質問できるので、是非ともいろいろと活用して下さい。
今月29日にはレジナビオンラインに、そして6月8日には再びエムスリーのオンラインに参加予定ですので、ぜひ参加して、いろいろ質問して下さい!
なお、当日の編集長は循環器内科のセカンドオンコール当番だったのですが、前半の病院説明のプレゼンを開始してすぐに緊急PCIのコールがあって、実はプレゼン中にかなり焦っていました。座談会が終了してすぐにカテ室にダッシュしたのですが、循環器内科のF先生がJ1の研修医と一緒に、ちゃんとPCIを途中までやってくれていました。編集長も途中から加わってPCIは問題なく終了し、一安心しました・・・・。
(編集長)
今回はこの二人が担当しました♪
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なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。
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物理的と化学的・・・治療の2つの軸
前回は松永先生の感染症レクチャーから、感染症「診断」の2つの軸を紹介しました。今回は感染症「治療」の2つの軸についてシェアします。
70歳代の男性が発熱と食欲低下で入院しました。糖尿病の既往がありますが、特に食欲低下と発熱以外の症状はありません。身体所見でも明らかな異常所見なし。採血では白血球12000、CRP>20と高値であったので、各種培養を採取してから尿路感染疑いと言うことにして抗菌薬(CTRX)を開始しました。翌日に血液培養からクレブシエラが検出されました。クレブシエラに対してCTRXは感受性があるので抗菌薬をそのまま継続しましたが、その後も発熱は持続し、採血データもあまり改善ありません。
こんな時、あなたならどうしますか?
この症例は、実は肝膿瘍でした。膿瘍であれば抗菌薬だけでは治療が不十分で、ドレナージを考えます。ドレナージしていなかったので、解熱も採血データの改善も得られなかったと考えられます。
(このネタの症例はこちらから見ることができます→ 肝膿瘍の過去記事はこちら)
多くの人にとって感染症治療といえば抗菌薬の選択というイメージを持っていると思います。もちろん抗菌薬が重要な軸であるのは間違いないのですが、もう一つの重要な軸も忘れてはいけません。それが「物理的に除去する」ことです。
そもそも、抗菌薬の役割は微生物を「化学的に除去する」ことですが、用量が少なすぎたり、目的のところに十分到達しなければ効果は得られません。ドレナージや洗浄、切除(切断)、人工物の除去など「物理的に除去する」ことを外科医などと協力して治療を行うことを忘れないようにしましょう。
物理的に微生物を除去するのは具体的に以下のようなものがあります。
-膿瘍
-「うっ滞性」感染症
・胆石・腫瘍による胆道閉塞 ⇒ 胆管炎
・尿路結石による尿路閉塞 ⇒ 尿路感染症
-人工物
・中心静脈ライン
・動脈ライン
・人工呼吸器
・胃管
・尿カテ
・人工弁
・人工関節 など
-壊死組織
(編集長)
松永先生レクチャーの最重要スライド
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◆エムスリーのオンライン病院座談会で会いましょう!
5月17日(水)開催の「救急に強い病院特集」に出展します。
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どこで?何が?・・・診断の2つの軸
高齢の患者さんが転倒して動けなくなったとの主訴で救急搬送されてきました。患者さんは転んで腰を打ったらしく、腰痛を訴えています。明らかな麻痺はありません。バイタルを確認すると血圧等は大丈夫ですが、発熱を認めました。高齢者に良くあることですが、発熱でふらついて転倒し、それを契機に立てなくなったようです。
脳梗塞の既往があって、ADLは一応自立していたけど、外に出ることはなく、食事などでむせこむこともあった様子。胸部レントゲンも右下肺野で透過性が低下しているように見えます。
誤嚥性肺炎からの発熱で合致しそうな経過と判断し、入院して抗菌薬の点滴を開始しました。幸い徐々に解熱が得られ、全身状態も改善傾向です。ところが、2日後に判明した入院時の血液培養では、4本中4本から黄色ブドウ球菌(MSSA)が検出されました。
これって、何かおかしくないですか?ここで「誤嚥性肺炎なのに血培からMSSA?」と、あなたが違和感を感じたのなら、あなたの臨床センスはスバラシイ!
多くの人は「感受性もあってるし、患者さんも元気になっているし、抗菌薬はこのまま継続でいいね」としか考えません。でも、ちょっと考えてみてください。そもそもMSSAが肺炎の起炎菌になる得るのでしょうか?
松永先生のレクチャーで何度も登場する重要なメッセージに、感染症診断の2つの軸は「どこで」、「何が」があります。
「どこで(=感染巣)」が分かると、起炎菌が絞れます。
「何が(=起炎菌」」が分かると、感染巣が絞れます。
この症例のように血液培養でMSSAが検出されたら、肺ではなく皮膚軟部組織か血管内を思い浮かべる必要があります。
実は病歴をよく確認すると、腰痛は転倒する前から自覚していたらしく、画像検査で化膿性椎間板炎と診断されました。MSSAの侵入経路ははっきりしませんでしたが、かゆみのためによく皮膚をひっかいていたそうです。
今回は皮膚から侵入したMSSAによって血流感染から化膿性椎間板炎を来して、発熱と腰痛、体動困難を認めたと考えられます。一度誤嚥性肺炎だと診断してしまうと、解熱してCRPが下がっていると安心してしまいますが、化膿性椎間板炎であれば長期の抗菌薬投与を行わないと再燃してしまいます。培養結果を見て、当初想定していた菌が検出されていればイイですが、想定と違う菌が検出された際は、{どこで」「何が」悪さをしているのかを考える必要があります。
培養結果など、後日に結果が判明するものも必ず目を通して、今までの経過と矛盾がないかを振り返ってみてください。
(編集長)
松永先生のレクチャー風景
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