臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

どうして家族がそう判断するのか?を理解するヒント

2023.03.09
カテゴリー: 初期研修

あなたも患者さんが亡くなりそうな場面に何度か遭遇したことがあると思います。ご家族に病状を説明して、いよいよ最後の時はどのように対応するかという話もします。その時のご家族の反応はどうだったでしょう?

 

最後まで積極的な治療を望む家族もいれば、意外にあっさりしていたり、「苦しまないようにお願いします」と言われたり、話をするまでどんな反応があるか、なかなか予想できないと思いませんか?

 

我々は疾患のことを理解しているので、その後の経過をある程度予測できるし、こんな感じで対応するのがイイかなとイメージしながらご家族に話をします。ところが、ご家族の反応は我々の予想通りにはいかないことがほとんどです。

 

でも、どうしてご家族がそう判断するのかを理解するヒントを得る方法があるのですが、あなたはご存じですか?

それは家族歴に隠されています。

 

入院時などに家族歴を聞く時に、患者さんのご家族の中で既に亡くなっている方がいれば、その方の話を詳しく聞き出してみてください。

 

編集長の経験で言えば、例えば脳梗塞が原因で寝たきりで、療養病院を何度も転院した経験がある方がいたご家族は、その苦労を思い出して、積極的な治療を希望しないことが多い印象があります。

 

逆に、大動脈解離や心筋梗塞などで急にご家族を亡くされた方は、何もしてあげられなかったということをずっと悔やまれて、最後まで積極的な治療を希望されたご家族が多かったように思います。

 

また、ご家族がみな健在で家族が亡くなる経験がない場合は、時間をかけて丁寧にお亡くなりになるまのでプロセスを説明する必要が出てきます。

 

家族歴は鑑別疾患を考える時の重要な情報源だけでなく、ご家族の考えや選択を理解する大きなヒントが隠れていることがあります。冒頭のようにセンシティブな話をする時に役立ちますので、あなたもこういう視点で家族歴を聞き出してみてください。

(編集長)

指導医の質問に答えられずに

固まっている二人

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透析患者の血糖コントロール指標

2023.03.07
カテゴリー: カンファレンス 内科

糖尿病で維持透析中の患者さんが入院してきました。採血データをみると、HbA1cが5.9%と正常範囲内でした。ところが、内服薬を確認するとDPP4阻害薬を服用していました。コントロールは非常によいのに、なぜDPP4阻害薬を継続しているのでしょうか?

 

糖尿病のコントロール目標としてHbA1cが使用されるのはご存じの通りです。過去1~2か月の平均血糖値を反映する便利な指標です。ところが、一般的に透析患者さんはHbA1cが低くなって、平均血糖値と解離することが知られています。ですから糖尿病のコントロール指標としては不適とされています。

 

HbA1cは、すごく単純に言うと砂糖漬けのヘモグロビンの割合のことですが、これは平均血糖だけでなく赤血球寿命にも関連があります。具体的には出血や溶血性疾患、肝硬変のときには低値になります。

 

透析患者は透析による失血(回路内の残血など)や出血、エリスロポエチン製剤による幼弱赤血球の増加などの影響でHbA1cが低値、つまり過小評価になるのです。

 

そんな透析患者さんの血糖コントロールに役立つ指標がグリコアルブミン(GA)です。

 

グリコアルブミンは血清アルブミンの糖化産物のことで、半減期約17日。つまり約2週間の平均血糖を反映しています。基準値は11~16%。血糖の管理目標としては20%未満が目標とされています。

 

冒頭の患者さんに戻ると、HbA1cは5.9%でしたが、GAは20.1%とやや高めでしたので、DPP4阻害薬の継続が必要なことが理解できました。

(編集長)

参考文献:糖尿病治療ガイド2022ー2023

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インスリンを処方する時に覚えておくべきこと

2023.03.04
カテゴリー: カンファレンス 内科

病棟で看護師さんから「インスリンがもうなくなるので処方して下さい」と言われました。つい2日前にその患者さんに処方した記憶があるけど・・・、と思いつつ言われた通りに処方しましたが、どうもスッキリしません。

 

ちなみにその患者さんは、入院前には3種類の経口糖尿病薬を処方されていましたが、今回は肺炎で入院して、血糖コントロールが悪化していたのでインスリン強化療法を行っていました。具体的にはノボラピッド朝14単位、昼10単位、夕10単位とグラルギンを眠前に12単位で打っています。実は2日前に処方したのはグラルギンで、今日言われたのはノボラピッドの方でした。

 

さて、あなたはグラルギンが何日で無くなるか、ノボラピッドは次に何日後に処方しなくてはいけないか、分かりますか?

 

研修医に聞いてみると、たいてい答えが返ってきません(笑)。でも難しくないので、覚えておくと便利です。

 

患者さんが使うインスリンには、プレフィルドタイプとカートリッジタイプの2種類がありますが、いずれも1本あたり300単位入っています(ランタスXRという製剤のみ450単位入っています)。そして、インスリンを1回打つごとに、空打ち分として2単位必要になります。

 

つまり、1回打つたびに「打つ単位数+2単位」必要になることを覚えておけば大丈夫です。

 

冒頭の例で考えると・・・・、

 

グラルギンは1日1回12単位ですから、1日あたり12+2=14単位を使用することになります。グラルギン1本に300単位入っていますから、300÷14=21日分ということになります。

 

ノボラピッドでは、1日3回で14+10+10=34単位となりますが、空打ち分として毎回2単位ずつ必要になるので2×3=6単位

つまり1日あたり34+6=40単位を使用することになります。ノボラピッドも1本に300単位入っていますので、300÷40≒7日分ということになります。

 

そうなると、グラルギンは3週間に1本処方、ノボラピッドは1週間に1本処方でOKということになります。

 

またインスリンの際に必要な注射針についても簡単です。当院で採用されているナノパスニードル®は1パックに14本入っているので、インスリン強化療法(=1日4回打ち)をやっている時は、2パック処方すれは1週間もつことになります。

 

これらを前もって処方しておけば、看護師さんからのPHSが減ることになりますので、ぜひ覚えておいてください。

(編集長)

病棟で看護師さんと情報共有

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病院見学のススメ

2023.03.02
カテゴリー: 初期研修

3月になりました。コロナも落ち着いてきて、世間では卒業旅行など、春休みはすごくにぎわっているようです。国試の発表まで、まだ時間があるあなたは残りの時間を有効に使って下さいね。

 

そして4年生や5年生のあなたは、春休み中の病院見学をいろいろ計画しているところかと思います。もちろん、せっかくの春休みですから遊びにも行って欲しいですが、春休みが終わるとあっという間にマッチング面接の時期になってしまいます。まだ時間があると思わないで、少しずつでも情報収集を始めるのが良いと思います。

 

時間や予算の制約があるかもしれませんが、自分の研修先(=就職先)を決めるのですから、それなりの時間と労力を費やすことは必要だと思います。そこで、このブログでは何度も取り上げていますが、研修先を決める時のコツを紹介します。

 

①気になる病院には、可能な限り病院見学に行くべきです。

レジナビなどのリアルイベントも再開されていて、当院も3月19日に東京ビックサイトで開催されるレジナビフェアに参加予定です。このようなイベントは、情報収集を効率的にできる点でぜひ利用すべきと思います。が、それで安心しないで、気になる病院や候補の病院には可能な限り病院見学に行ってください。実際に病院見学に行ってみると、それぞれの病院によって想像以上に雰囲気が違うことに気づくはずです。行けない時には、Web病院説明会で質問コーナーや個別面談のようなコーナーを設けているものが増えているので、積極的に利用して研修医たちの雰囲気をつかむのが良いと思います。

 

②病院見学に行った際のポイントは・・・、

指導医クラスの話は、半分程度に聞いておけばOKです。なぜかと言えば、基本的にイイことしか言わないからです(編集長も自覚があります・・・)。

 

必ず研修医たちに直接話を聞きましょう。そしてあなたの知りたいことを質問してみましょう。研修医も1年前には同じように悩んでいた訳ですから、たとえあなたがつまらない質問かもと思っても、そのような質問こそ聞いておくべきです。一番参考になる答えが返ってくるはずです。

 

そして研修医たちの元気の良さや看護師さんや技師さんたちの雰囲気にも注目してみて下さい。研修医を育ててくれるのは指導医だけではありませんからね。

 

③できるだけ複数回行きましょう。

気になっている病院には2回、3回と見学に行くことをおススメしています。なぜかと言えば、どうしても初めてのところは緊張するし、余裕がないので周りを見ているようで見えていません。2回目になると余裕ができて、おなじ病院見学でも見える風景が違うはずです。

 

加えて1回目にあった研修医が、2回目にはものすごく頼りになる研修医に見えるはず。春休みなら、1年間仕事をして後輩を迎え入れる直前なのでかなり仕事ができるようになっている時期です。そんな研修医の姿を見ると、あなたの研修のイメージも描きやすくなるはずです。

 

④当院に病院見学に来ていただいた方からは

・研修医の先生が担当してくれて質問しやすかった。

・昼食の時に研修医の先生とお話する時間が確保されていて、聞きたいことを全部聞くことができ、とても参考になった。

・研修医の先生方が当たり前のように現場に溶け込んでいて、手技もこなしていて、自分もこんなにできるようになれるのか、という驚きと期待感が強く印象に残りました。

・廊下ですれ違う看護師さんたちが、普通にあいさつしてくれて雰囲気の良さを感じました。

 

などのコメントをいただいています。

 

連日のように春休みの病院見学の申し込みをいただいています。あなたもお早めに下のリンクからお申し込みください!

病院見学の申し込みはこちら

(編集長)

 

PICC挿入(研修医の大事なお仕事)

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ブルガダ症候群

2023.02.28
カテゴリー: カンファレンス循環器

J1のAotearoaが初めて記事を書いてくれました。ブルガダ症候群に関するまとめで、概略はつかめる内容ですので、ぜひご覧ください。

 

今回の記事のように、自分が担当した症例はとても印象に残りますし、そこで勉強したことは時間がたってもかなり覚えているものです。たとえ自分の進みたい診療科と関係ないことだとしても、どこかで役に立つ時が来ます。ぜひあなたも自分の担当患者でやってみてください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ブルガダ症候群とは、特徴的な心電図所見を呈し(図1)、致死的不整脈である心室細動(VF)によって突然心臓が停止し、死亡しうる病気の一群です。発作を起こすまでは普通に日常生活を送っていて、突然命に関わる不整脈が起こる(または起こる可能性がある)という事です。

図1;洞調律時にV1~V3でj波増高と特徴的なST上昇がみられる。ST上昇のタイプにはcoved型と

Saddle Back型があるが、現在、確定診断としては前者が必須とされている。

我が国における頻度は、成人の約1%にBrugada型心電図を認め、若年~中年男性に圧倒的に多いです(男女比9:1)。症候性と無症候性に分かれ、症候性では突然死が約10%みられるのに対し、無症候性は心停止発作を来す頻度は年1%未満。無症候性では全く無症状のまま経過する症例が多いです。

 

原因は心臓の電気信号の異常、具体的には心筋Naチャネル遺伝子(SCN5Aなど)の関与が指摘されています。突然死の家族歴も多いことから、遺伝的チャネル病が背景にある説が有力視されています。ただし、我が国では家族や血縁者にブルガダ症候群の患者さんがいなくても発症する例(孤発例)が多い傾向にあるため、健康診断の意義は大きいと感じます。

 

ガイドラインにて治療は下の写真のようなフローチャートとなっていました。

 

今回はブルガダ症候群で、VFストーム→キニジン内服→植え込み型除細動器(ICD)植え込み、という症例を経験しました。こう書くと簡単に聞こえるかもしれませんが、ICDの話が出てくるまでは決して平坦な道のりではなく、呼吸管理やECMOとかIMPELLAの導入、脱水・電解質補正など多くのイベントを乗り越え積み重ねてきたからこその選択肢で、自分にとってはとても重みがある症例でした。

 

発作が起これば時間との勝負になりますし、急性期を脱せたとしても後遺症が残ることもあります。ブルガダ症候群は若年~中年男性が好発ですから、当然患者さんの家庭がある訳で、ご家族や社会的復帰の重要性など、色んなことを考えさせられた症例でした。

参考文献:日本循環器学会 遺伝性不整脈の診療に関するガイドライン 

(Aotearoa)

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済生会学会2023 in 横浜

2023.02.25
カテゴリー: 初期研修

済生会は全国に病院や福祉施設がたくさんありますが、臨床研修病院だけでも34病院あります。そんな済生会では年に1回、総裁である秋篠宮殿下も出席して、済生会学会が開催されます。コロナの影響で2020年に新潟で開催されたのが最後でしたが2月11日、12日に横浜で3年ぶりに開催され、我々も参加してきました。

 

 

この済生会学会にあわせて、全国の済生会病院で初期研修をしている1年目の研修医を対象とした合同セミナーが開催されます。済生会全体となると初期研修医1年目だけで約250名にのぼります。当院からもJ1の10名が参加しました。

 

 

済生会は現在の初期研修制度が始まった当初から精力的に指導医講習会など開催して研修医教育に力を入れてきました。またほとんどの病院で医学部の学生実習を受け入れています。合同セミナーでは、初期研修1年目がもうすぐ終わり後輩たちを迎えることや、医学生の実習に関わる立場になることから、「教わる側から教える側へ」というテーマでグループディスカッションを行いました。

 

 

6,7名ずつのグループに分かれて各病院の実情や工夫をお互いに話したことで、同じ済生会グループの病院であっても各病院の状況が異なっており、いろいろ考えるきっかけになったと思います。 

(編集長)

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レジナビにご参加ありがとうございました!

2023.02.23
カテゴリー: 初期研修

2月21日に”レジナビFairオンライン2023 東日本”に当院も参加しました。編集長が予想していたよりも多数の方にご参加いただき驚きました。どうも有難うございました!

 

ご承知の通り、研修病院探しではレジナビは完全に定番となっています。20分という短い時間ですが、司会がいて上手に進行してく

れるので、沈黙の時間がなく、我々としてもやりやすいですね。

 

いつも通り前半は病院説明、後半は研修医も加わっての質疑応答でした。今回はJ1の海老原先生とJ2の竹内先生が質疑応答に対応してくれました。

 

今回の病院説明は編集長が担当だったのですが、直前までカテをやっていたので、ネクタイ姿で登場のはずがスクラブのままで、メガネも忘れての参加でした。実はかなり焦っていたのですが、後半の質疑応答では、2人の先生がうまく回答してくれて助かりました。

 

このブログでは何度も触れていますが、興味がある病院には絶対に見学に行くべきですし、その中で気になった病院には複数回行ってみることをお勧めします。

 

3月も目前で、当院でも病院見学の申し込みが増えてきていますので、ぜひ下記のリンクから早めにお申し込み下さい。お待ちしています♪

(編集長)

じつは焦っている編集長・・・

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2年ぶり♪ 舩越先生のZoomレクチャー

2023.02.21
カテゴリー: 初期研修

先月のことになりますが、東京ベイ浦安市川医療センター救急集中治療科(救急外来部門)部長の舩越拓先生にZoomでレクチャーを行っていただきました。

 

ちなみに舩越先生は救急領域では名が知られた存在の先生で、多くの監訳や著書があり、レジデントノートなどの雑誌の企画も行っています。編集長とはIVRつながりで、兄弟子、弟弟子という関係です。コロナ前はリアルで、コロナ後はZoomでレクチャーをお願いしていましたが、大変お忙しい先生なので気づいたら前回から2年も経っていました。

 

今回の内容は「マイナーエマージェンシーの苦手意識を克服しよう」ということで、ERで遭遇するけど、その場限りの対応で終わらせてしまっていることの多い鼻出血を取り上げていただきました。しかも、鼻出血だけで1時間という濃い内容で、一緒に聞いていた編集長は非常に面白かったですね。

 

忙しい合間でスライドを300枚以上作ってくれたそうで、鼻出血以外のシリーズもあるそうです。今年は2~3か月おきに開催していただけるハズなので、次回以降も楽しみです。

   (編集長)

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当院は 2月21日(火)18:30からです。

 

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救命救急センターだより「頭部外傷とCT」

2023.02.18
カテゴリー: 救命救急センター

空を夢見る消化器内科医のNaoです。こんにちは。

 

皆さんは、放射線科の授業で「日本は世界でも非常に医療被曝の多い国である」という話をお聞きになられたことはあるでしょうか。日本は、世界で最もCTの設置台数が多いとされており、その影響もあって医療被曝が非常に多いといわれています。そのため自分では安易にCT撮影に頼らないように、と自制するように心がけています。

首相官邸からのアナウンス記事

 

ところが先日、こんなことがありました。

 

救急外来に前期高齢者の転倒による後頭部打撲の患者さんが受診しました。担当してくれた研修医の先生からCT検査を行う方針の提案を受け、その根拠について尋ねました。打撲部は軽度の皮下血種と擦過傷はあるものの、神経学的異常はありませんでしたが、硬い地面に受け身なく頭部を直接打撲していることなどを踏まえて、CT検査を行いたいとのことでした。

 

研修医の先生は2年目ですので2か月後には単独で当直業務を行うようになります。自分であればCTは行わないだろうと考え、その意見は伝えましたが、一人の当直医として、自分で責任を取らなければならないとしたらどうするか考えてもらい、結果的にCTを行うこととしました。

 

結果的には、軽度の外傷性SAH、軽度の硬膜外血種、頭頂骨の骨折が認められました。自分の想定以上の所見でしたので大変驚きましたが、担当してくれた研修医は受傷起点から高リスクであるとちゃんと判断してくれていました。

 

頭部外傷時のCTの適応については成人と小児とで違いますが、成人ではカナダ頭部CTルール、ニューオーリンズ基準が有名かと思います。

 

【カナダ頭部CTルール】

  • 受傷後2時間時点でGCS<15
  • 65歳以上
  • 2回以上の嘔吐
  • 頭蓋骨開放あるいは陥没骨折疑い
  • 頭蓋亭骨折疑い
  • 受傷30分以上前の記憶の消失
  • 危険な受傷起点

 

【ニューオーリンズ基準】

  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 60歳以上
  • アルコールor薬物中毒
  • 前向性健忘の持続
  • 鎖骨よりも上部の明らかな外傷
  • 痙攣

 

どちらの分類も一つでも当てはまればCTを推奨しています。安易に年齢で区切るのではなく、臨床判断も必要であると個人的には考えます。大事なのは、今回の研修医の先生のようにちゃんと患者さんの話を聞き、そこから判断する姿勢だなと、反省の当直になりました。

(Nao)

ERでの一コマ

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【周産期センター】産科緊急症例

2023.02.16
カテゴリー: 周産期センター
こんにちは!
チームさんば所属の産婦人科後期研修医です。
 
産婦人科研修が必修になったこともあり、最近は当科で研修してくれる初期研修医の先生が増えていて、とても嬉しく思います!
 
産婦人科の症例は、馴染みがなく実際に経験してみないとイメージが湧かないかもしれませんが、緊急の対応が必要な疾患が多いので是非知っておいてもらいたいところです。そこで今回は当院の産科救急症例を一部ご紹介します。
 
●常位胎盤早期剥離
持続する腹痛と出血を認めた妊娠中期の妊婦さんが搬送になり、早剥と診断。早剥が起こるとあっという間に赤ちゃんの酸素供給が止まり、お母さんは大量出血からDICとなり、母児ともに命に関わる超緊急事態です。1秒も惜しい気持ちで上級医の先生と手術室に飛び込み、緊急手術となりました。赤ちゃんはお隣のこども病院新生児科の先生に蘇生していただき、NICU入院に。お母さんも大量輸血をして帰室しました。このような緊急事態に備えて日々院内のチームでシュミレーションを行っているので、早いときは病着から10分たたずに入室できます。その甲斐あって、幸いにも母児ともに元気に退院しました。
 
●膣壁血腫
経膣分娩後の褥婦さんが会陰部の激痛・膨隆を認め、造影CTで膣壁血腫の診断に。お産に伴う出血は通常とは桁が異なり、短時間で数千Lと出血してあっという間にショックとなるため早急な対応が必要です。外科的処置が難しい位置だったので、当院のIVR(血管内治療)チームにUAE(子宮動脈塞栓術)を依頼し、止血してもらいました。当院は循環器内科によるIVRが盛んで、他にも子宮筋腫による過多月経の方へのUAEなど、とてもお世話になっています。
 
●墜落産
かかりつけの経産婦さんから「いきみたくて産まれちゃいそう!」と連絡がありました。分娩が急速に進んで病着前にお産になる墜落産は、赤ちゃんが低体温や頭部外傷から仮死につながることがあり、大変危険です。救急外来の入口にストレッチャーやお産セットをスタンバイ、妊婦さんが到着するとすでに排臨(児頭がチラ見え)の状態でしたが、児頭を抑えて病棟に上がり何とか無事にお産となりました。
 
●前置胎盤警告出血
前置胎盤で入院中の妊婦さんが大量に出血し、緊急手術になりました。前置胎盤は子宮の入り口を胎盤が塞いでいる状態なので、赤ちゃんが出てこようとする徴候があると、胎盤が先に剥離する形になります。胎盤剥離に伴う出血を警告出血と言い、少量で済むこともありますが、多いときは滝のような勢いで止めどなく溢れ出てとても恐ろしいです(これが自宅で起きたらと思うとぞっとします…)。ですので、前置胎盤の方は少しでも出血があれば即入院として管理します。
 
他にも子宮破裂、切迫早産、子癇発作など産科は時間との戦いが多いです。
ではまた。
(チームさんば)

初めてのB-lynch縫合

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