臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

髄膜炎①・・・松永先生の感染症カンファ

2023.09.16

松永先生の感染症カンファからのシェアです。テーマは「感染症Emergency」でしたが、今回はEmergencyの中でも重要な髄膜炎について2回に分けて紹介します。

 

髄膜炎は、頭痛だけでなく、何となく反応が鈍いといった程度の意識障害だったり、けいれん、神経巣症状も来します。大事なのは、迅速に診断して、速やかに治療を開始することです。

 

さて、ここで質問です。髄膜炎の時に見られる身体所見を挙げて下さい。

項部硬直だけしか思いつかなかったあなたはラッキーです。必ず続きを読んでくださいね。

 

項部硬直以外にも、

Brudzinski徴候

Kernig徴候

Jolt accentuation

Neck flexion test

などがあります。

 

それぞれのやり方と、どうなったら陽性と判定するかは必ずネットで調べておいてください。

 

ここでは、松永先生が強調していたそれぞれの感度と特異度について紹介します。

 

【項部硬直】       感度 30%  特異度68%

【Brudzinski徴候】   感度5%   特異度95%

【Kernig徴候】     感度 5%   特異度95%

【Jolt accentuation】 感度 97% 特異度60%

【Neck flextion test】感度 81% 特異度39%

 

こうしてみると、感度と特異度が結構違っているのが分かります。髄膜炎は、身体所見で確定診断する疾患というよりも、見逃してはいけない疾患ですから、特異度よりも、感度が重要になります。感度が高いということは、陰性所見に意味があり、陰性ならば除外可能を意味します。

 

上記の感度・特異度を見てみると、Jolt accentuationやNeck flextion testが陰性なら除外可能です。

 

もしJoltが陽性なら、もっと特異度の高い、項部硬直やBrudzinski徴候、Kernig徴候をさっと確認し、髄液検査をためらわないことです。

(編集長)

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◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。

 

なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。

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感染症Emergency・・・松永先生の感染症レクチャー

2023.09.14

本年度3回目の松永先生となる感染症レクチャーが開催されました。

 

今回のテーマは「感染症Emergency」でしたが、レクチャーの中から、いいところをシェアします。

 

Emergencyには色々な意味がありますが、感染症におけるEmergencyには

 

・時 間:経過が速い

・重症度:局所の問題(壊死など)

      全身の問題(循環・呼吸動態)

・部 位:局所(髄膜、咽頭周囲、眼窩など重篤な機能障害が残る)

      全身(Focus不明のSeptic shock)

 

といった、いくつかの意味があります。今回のレクチャーの大事なメッセージとしては

Emergencyであってもアプローチは基本通り」。つまり、この3つを押さえることが重要です。

 

診断の二つの軸:どこで?なにが?

治療の二つの軸:化学的と物理的

経過観察の二つの軸:全身か?局所か?

(クリックすると過去の記事にリンクしています)

 

でも、Emergencyですから診断と治療を同時に進めていく必要があります。さらに全身状態、すなわちバイタルの安定化は最重要です。

 

具体例として、

・壊死性筋膜炎

・ガス壊疽

・Toxic Shock Syndrome(TSS)

・MSSAの感染性心内膜炎

・髄膜炎性菌血症

・Postsplenectomy Sepsis(PSS)

・Ludwing angina(Orbital cellulitis)

・接合菌症

・髄膜炎

 

など多くの症例を提示しながらのレクチャーでした。

 

次回はこれら取り上げた中でも、おそらく遭遇する機会の最も多い髄膜炎について紹介します。

(編集長)

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病棟からのコールを減らすコツ・・・タイミングはいつ?

2023.09.12
カテゴリー: 初期研修

前回は院内の業務の中で最大のストレスである病棟からのコールを減らすコツとして、「食事とクスリ」を紹介しました。今回はもう一つ、コールを減らすためのコツを紹介します。

 

それはコールのタイミングです。勘のいいあなたは気づいていると思いますが、病棟からのコールが多いタイミングが2つあります。

 

1つ目は、申し送り前後です。こではどこの病院でも同じです。日勤の看護師が準夜の看護師に申し送るために、日中の出来事をまとめておく必要があります。具体的には16時前には日勤看護師の情報収集が始まっていますから、もし、この時点で翌日の点滴のオーダーが出ていなければ確認しなければいけません。もし、翌日に手術や検査が予定されていれば、その準備が必要なので、食事とかクスリを確認しなければいけません。

 

2つ目は、患者さんが入院した時。原則論として、医師からの指示がなければ看護師さんは何もできないことになっていますので、「何やりますか?早く指示簿を書いて下さい」となる訳です。でも、この時点であなたは指導医から、どんな患者さんかを聞いていないことが多いですよね。それで看護師さんへの指示出しを後回しにしてしまう。するとまた病棟からコールが鳴って「まだですか?」・・・、と悪循環です。

 

対策としては、翌日のオーダーやルーティンの指示は16時前に出しておくことです。新規入院患者さんについては、入院の知らせがあったらすぐに、指導医に方針の確認をして、その足で患者さんの様子を見に行き、挨拶をしてしまうことです。こうすることで、とりあえずの指示は書けます。そして、分かる範囲で指示やオーダーを出して、足りない部分は後で付け足せば看護師も分かってくれます。

 

看護師も患者さんに何をしてあげられるのか? 大事なことは何か?の情報共有や方針の確認をしたいのです。ここをおさえておけば、病棟からのコールの回数を減らすことができるはずです。看護師さんたちを味方につけて、効率の良い仕事を出来るように工夫してみて下さい。

(編集長)

院内カンファの一コマ

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【おしらせ】水戸済生会 内科専門研修プログラム説明会@Zoom

2023.09.11
カテゴリー: 専門研修ブログ ブログ

J2のあなたは来年の研修先をどこにするか、決めた人もいればまだまだ悩み中という人もいるかと思います。当院のJ2も決めた人、決められない人などイロイロです。

 

専門研修を始めるには、専門医機構に登録して、診療科と研修施設を決める作業が必要になりますが、先日内科学会からメールがあって、昨年同様に11月1日から登録が開始されるそうです。

 

さて、当院では基幹型の内科専門研修プログラムを有しており、特に腎臓内科、消化器内科、循環器内科は内科専門医を取得後に異動することなく各サブスペシャルティ領域の専門医資格を取得できる施設です。

 

5月には院内で当院の内科専門研修プログラムの説明会を開催しましたが、このところお問い合わせいただくことが増えてきました。

 

このため、院外で研修しているあなたを対象にZoomでの説明会を開催することにしました。開催日時は以下の通りです。J2が対象ですが、関心のある方なら医学生でもJ1でも参加可能です。

 

【水戸済生会 内科専門研修プログラム説明会】

日時:2023年9月15日(金)

   20時開始(40分程度の予定です)

場所:Zoom

内容:①内科専門研修の概略

   ②消化器内科の専門研修

   ③腎臓内科の専門研修

   ④循環器内科の専門研修

 

申し込み方法:下記リンクの問い合わせフォームからお申し込みください。フォーム内の「お問い合わせ内容」欄に「内科専門研修プログラム説明会参加希望」と入力し、送信して下さい。

 

お申し込みはこちらから

 

あなたの参加をお待ちしています♪

(編集長

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◆レジナビFairオンライン2023 内科

  ~専門研修プログラム~ に参加します!

 本日 9月11日(月)18時30分~です。

今回は循環器内科の専攻医も登場して、あなたのご質問にお答えします。

是非ご参加ください!

 

レジナビの申し込みページはこちら

 

 

 

 

【おしらせ】水戸済生会 内科専門研修プログラム説明会@Zoom

2023.09.09
カテゴリー: 初期研修

J2のあなたは来年の研修先をどこにするか、決めた人もいればまだまだ悩み中という人もいるかと思います。当院のJ2も決めた人、決められない人などイロイロです。

 

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日時:2023年9月15日(金)

   20時開始(40分程度の予定です)

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内容:①内科専門研修の概略

   ②消化器内科の専門研修

   ③腎臓内科の専門研修

   ④循環器内科の専門研修

 

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救命救急センターだより「アナフィラキシー2」

2023.09.07
カテゴリー: 救命救急センター

ドクヘリが好きすぎて、パイロットになりたくなった消化器内科医naoです。こんにちは。

 

今日はドクターカーの日でしたが、当院の研修医の先生の中には、ドクヘリに憧れて医者になったなんて言う素敵な先生もいることが判明しましたので、是非レジデントになってからも当院で活躍してほしいなと思いながら本、日もアナフィラキシーの話をしたいと思います。

  

アナフィラキシーの対応しているとき、患者さんにアドレナリンを打ちつつ、自分自身の体内でもアドレナリンが大量分泌されています。

 

内視鏡治療中に後輩によく「夢中になるな、夢中になると周りが見えなくなって偶発症をおこしやすくなる」と指導するのですが、自分自身も周りが見えなくなってしまうことがあります。

 

以前、アナフィラキシーショックの対応していた時、もう収縮期血圧が50-60前後を推移し、患者さんは嘔吐を繰り返し、アドレナリンを2回打っても効果がなくどうしようと思っていたら、そばで見ていた別の先生が 

 

「グルカゴン!」

 

と叫んで、グルカゴンを静注したら速やかに改善した、という体験があります。βブロッカーを内服している患者さんではグルカゴンが有効なことがあるということを身をもって知りました。

 

グルカゴンは1-5mgをゆっくり静注

必要に応じて5-10分ごとに追加(ただし高血糖や消化器症状に注意)

今度は静注です。筋注ではありません。

 

緊急時だからこそ、冗談を言えるくらい落ち着いて、周りを見ながら、常に次の選択肢を頭に入れつつ冷静に対応をしましょう。それができると、めちゃカッコいいですよ!

  

そして最後に、本来は最初にお伝えするべきだったかもしれませんが、皆さんが医師としてではなく、一市民としてアナフィラキシーの現場に立ち会ってしまったときの対応についてもお話ししたいと思います。長くなりますが、今回はちゃんとこの記事の中でお伝えします。

 

なによりもまず、応援を呼びましょう。

 

そのうえでアナフィラキシーの原因となったものを可能な限り除去します。とはいっても、ほとんどの場合食物などで体内に入ってしまっているのでむつかしいかとは思いますが。

 

そして、体位は基本的に床に寝てもらったほうが良いです。必要に応じて下肢挙上も効果があるとされています。血圧が低下していなくても、急な体位変換で血液分布が変わり急変する可能性があるからです。なので仰臥位あるいは回復体位で安静にしていることが望ましいです。

 

すきを見ながら体の状態をできるだけ評価します。呼吸の状態、後から来る医師のための体重などの情報(特に小児で)、皮疹の範囲、血圧の情報も可能な限り、橈骨が触知するか、鼠経が触知するか、頸動脈が触知するかでおおよその血圧を推定できます。

 

何事も、いざ対面すると固まってしまうことが多いですので、シミュレーションが大切です。この記事をここまで読んでいただいたのであれば、是非、シミュレーションして、いざというときスムーズに動いてください!

 

ではまた次回の記事で!

(Nao

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救命救急センターだより「アナフィラキシー」

2023.09.05
カテゴリー: 救命救急センター

皆様お久しぶりです。

 

猛暑で生気を失ってしまったものの空への想いは捨てていない消化器内科医Naoです。僕はヘリポートまでのブルードラゴン(救急車)に氷をたくさん入れた水筒を入れて何とか生き延びつつ頑張っておりますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

本日はアナフィラキシーの対応です。

 

さて、アナフィラキシーの対応をするには、まずアナフィラキシーをアナフィラキシーと診断しなければなりませんが、皆様ちゃんと診断基準覚えていますか?

 

診断基準1

皮膚や粘膜に全身性の蕁麻疹、掻痒、紅潮、口唇・舌・口蓋垂の腫脹などをきたしている。

 

診断基準2

典型的な皮膚症状を伴わなくとも、アレルゲン(と考えられるもの)に獏らした後急速に下記の症状をきたす場合

1. 高度の呼吸器症状(呼吸困難、喘鳴、気管支攣縮、低酸素血症など)をきたしている。

2. 血圧低下、湿疹、失禁、筋緊張低下など

3. 重度のけいれん性腹痛、反復性の嘔吐など

上記のいずれかに該当する場合アナフィラキシーが強く疑われます。

 

パニック発作や喘息など(ガイドラインでは非常に多数挙げられていますが)、似た症状を示す他の疾患が否定されることが前提となります。

 

診断ができた後の対応で大切なのは、さっさとアドレナリンを打つことです。過去の報告では、アナフィラキシーに対するアドレナリンの不使用は脂肪のリスクを高めることが指摘されています。

 

プレホスピタルで出動する場合は、十分な情報が得られない場合も多いため、状況からアナフィラキシーをしっかり疑い、速やかな治療介入を開始することが非常に大切です。

 

出動中に寄せられる情報からアナフィラキシーを疑ったら、もうアドレナリンを薬剤バッグから取り出し、針をつけて準備し、アルコール綿と薬だけ持って現場に飛び出していくなんて言うこともあります。

 

さて、その大切なアドレナリンの投与量覚えていますか?

 

成人 0.5mg、小児では0.01mg/kgです。これを「筋注」です。静注ではないですよ。筋注です。これを5-15分ごとに繰り返します(多くは1回で効きます)。

 

今回心配なので調べてのですが、アドレナリン筋注は妊娠中でも母体の循環動態を守ることが胎児を守ることにつながるので。適応になるとのことでした。

 

ここで怖いのが、アドレナリンが効かない人がいます。その話は長くなったのでまた次回にします!乞うご期待!

(Nao

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病棟からのコールを減らすコツ・・・食事とクスリ

2023.09.02
カテゴリー: 初期研修

早いもので9月になりました。人によってはローテーションが変わって、新しい診療科のことを

覚えるのに精いっぱいだと思います。

 

編集長自身の経験でも、研修医たちを観察していても、ローテーションが変わると、慣れるまでには2週間ほどかかります。

 

最初の週は何が何だか分かりませんが、2週目にはすこし動きもわかってきて、3週目には自分で

先を読んで行動できるようになるはずです。焦らずに頑張ってください。

 

さて、そんな慣れない状況なのに、PHSには病棟の看護師から連絡がじゃんじゃん入ってきます。仕方ないとあきらめるのは簡単ですが、減らせるものなら、減らしたいですよね。今回は、そんな時に役立つコツを伝授しましょう。

 

看護師さんが、必ず確認してくる2つのポイントがあるのを知っていますか?・・・そう、「食事とクスリ」です。

 

・検査や手術前に食事を止めるのか?

・いつ再開するのか?

・同様にクスリは飲ませていいのか?

・中止するのか?

 

看護師は、ここを必ず確認してきます。逆に考えると、この点を指示簿に明記しておけば、PHSが鳴る回数は確実に減らせます。

 

あなたは食事とクスリの指示を忘れないようにしてください。

(編集長)

入院が決まってオーダー入力中♪

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入院患者の発熱 ~膝の痛み~

2023.08.31
カテゴリー: カンファレンス 内科

今回はJ1のどんぐり坊やのデビュー記事です。最後まで診断をつける経験は非常に貴重なものです。さらに経験してすぐに、カンファでの発表でも、このブログでも、何でも良いのでアウトプットすると記憶に残りますので、ぜひ実践してみてください。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

こんにちは、どんぐり坊やです。今回は経験した症例を1つ紹介します。

 

入院中の患者さんに突然39度の発熱がありました。みなさんまず何を考えますか?

天下の「内科レジデントの鉄則」には入院患者の発熱原因7Dなんてものもありますね。

 

Drug      薬剤熱

Device               デバイス

DVT                   深部静脈血栓症

CDトキシン     CD腸炎

Decubitus         褥瘡

CPPD           偽痛風

Debris              胆泥:胆嚢炎/胆管炎

 

恥ずかしながら「やばいやばい、採血・血培・尿倍!抗生剤どうしよう⁉

入院中だしタゾピペかな?」とか考えていたのですが、、、

 

よくよく診察してみると膝を痛がる様子。触ってみると熱感と腫脹が!よしよし、7Dにも入っているし、偽痛風だ!と決めつけてはいけません。

 

ここで必ず鑑別にあげなければならないのが化膿性関節炎。こればっかりは関節液を見てみないとわからない。

 

というわけで、整形外科の先生に見守っていただきながらちゃんと関節穿刺もしました。性状や細胞数からも化膿性関節炎というよりは偽痛風でよさそう。そして見事ピロリン酸カルシウムも検出!

 

診断基準としては以下のRyanとMcCartyらの診断基準が用いられています。

(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?page=2&id=19130 参照)

 

幸いNSAIDs投与で速やかに解熱し、痛みも改善していきました。無駄に抗菌薬を投与することを免れた症例であり、診察の重要性を改めて実感させられました。

 

ちなみに治療としては他に、ステロイド関節内注射・内服・静注、コルヒチンなどが挙げられていました(UpToDateより)。 単関節なのか多関節なのか、腎機能や肝機能によって薬剤選択は行っていくようです。

 

皆さんも入院患者の発熱では偽痛風を忘れずに、ぜひ関節穿刺までトライしてみてください。

                              (どんぐり坊や)

回診でプレゼン中♪

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【4年ぶり】茨城県修学生サマーセミナー@水戸済生会総合病院

2023.08.29
カテゴリー: 初期研修

茨城県では、修学生や地域枠の医学生を対象に、サマーセミナーを開催しています。

県内各地の医療機関の見学などが主な内容で、コロナの影響で2020年から中断していましたが、4年ぶりに再開となり、先週は当院に13名が来てくれました。

 

初期研修医との懇談風景

 

参加者は1年~4年生でしたので、すぐに初期研修とか、診療科のことなどは、イメージしにくかったかもしれません。しかも午前中だけの慌ただしいスケジュールでしたが、当院のJ1とJ2から、直接に話を聞けて、大いに刺激になったようです。

 

次は、ゆっくりと時間を取って病院見学にお越しください!

(編集長)

ドクヘリの格納庫も見学♪

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