臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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リチウム中毒

2021.01.23
カテゴリー: カンファレンス 内科

先日こんな症例を経験しました。

 

手術目的で入院していた60歳台の患者さん。手術は問題なく終えましたが、食事が進まず、発熱も来しました。その頃から意識レベルの低下を認めるようになり、診察すると振戦や筋固縮がみられました。 内服薬を確認すると、以前から炭酸リチウムを服用していました。

 

何が起こったかというとリチウム中毒で、おそらく食欲低下と発熱を契機にリチウムの血中濃度が上昇したのだと思います。

そんなリチウム中毒についてDr.Kがまとめてくれたので、あなたもぜひ勉強してください。

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我々研修医が救急外来などで出会う中毒の症例は市販薬の過量服薬が多いかと思いますが、処方薬による中毒の原因として「炭酸リチウム」は比較的多いものです。炭酸リチウムは主に双極性障害の躁症状の改善目的に処方され、細胞膜の電位安定化に関与して薬効を発揮すると言われています。

 

【分類】

・急性中毒

・慢性中毒

・慢性摂取患者の急性中毒

至適血中濃度(治療域)は0.6-1.2mEq/Lと狭い

=脱水等で血中濃度が上がると簡単に中毒を起こしてしまう

 

【検査所見や診断のポイント】

◎リチウム摂取歴のある患者に

・悪心/嘔吐

・言語不明瞭/傾眠(意識レベルの低下)

・焦燥/錯乱/せん妄/昏睡

・痙攣/振戦/ミオクローヌス

・失調/筋強剛/反射亢進

が見られたら中毒を疑い、血中濃度を測定する

→振戦や強剛等パーキンソニズムに近い症状が表れる(Myerson徴候なども陽性になったりする)頻度が高いため、リチウム摂取歴が不明でも急激に進行してきたパーキンソニズムに対しては鑑別として考える必要がある

 

<バイタルサインや血液検査>

WBC上昇

・低血圧

・高体温

→感染症(Septic shock)との鑑別を要する

 

<心電図>

・陰性T

・徐脈、脚ブロック→洞停止

 

【治療方針】

◎まずリチウム投与を中止

+胃洗浄はよい適応(リチウムは活性炭に吸着しにくい)

+細胞外液により脱水やNa欠乏を是正

→脱水状態では尿細管におけるリチウムの排泄率が落ち、再吸収が増加してしまう

+痙攣重積の場合にはジアゼパム静注などなど

※解毒剤はなく、重傷の際は血液透析も必要

 

中毒の診断は難しいことも多いですが、どんな症例に対しても詳細な病歴聴取(特に”AMPLE”の聴取)を怠らないことが重要かと思います。特に本人の意識レベルが悪い時には家族や救急隊からもしっかりと情報収集するよう心がけていきたいものです。

(Dr.K)

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ERでレントゲンを確認中

「改定版」新型コロナウイルス感染から身を守る・・・エアロゾル感染

2021.01.21

前回は飛沫感染予防策について紹介しました。

 

教科書的な飛沫感染対策として飲食店でのアクリル板設置やお店の会計カウンターにビニールカーテンを設置するのは、ある程度有効なことが分かります。

 

しかし新型コロナでは、エアロゾル感染が指摘されています。そもそもエアロゾルとは何でしょう?

エアロゾルとは空気中に存在する細かい粒子のことを指します。ただし、その大きさについては、定義がありません。

 

患者さんの咳やくしゃみから、空気中にウイルスを含んだ大小の粒子が放出されますが、一般的に粒子が大きく、水分量が多いものほど、重たいために速く落下します。

 

一方で、小さい粒子はいつまでも空気中に漂いますが、これらを全部ひっくるめてエアロゾルと呼んでいます。

 

結核や麻疹は、空気中を小さい粒子(<5μm)が、いつまでも漂っているので、呼吸で吸い込まれ肺胞まで到達して感染してしまいます。これを空気感染と呼んでいます。

 

新型コロナでは空気感染とは言えないまでも、一定の条件がそろうと、空気感染に近いかたちで感染が広がることが分かっています。それが三密(密閉・密集・密接)です。

 

三密状態だと、ウイルスを含むエアロゾルが空気中を漂ってしまうので、こまめに換気をすることで防ぐことができます。

特に冬場は乾燥しているので、小さな飛沫がより小さく、下気道に達しやすくなるのではないかと言われています。

 

また、三密は3つの条件がそろわなければ大丈夫、という訳ではありません。1つだけでも感染リスクは2倍、2つそろえば4倍、3つだと8倍のリスクと考えてください。

 

病院内でエアロゾルを大量に発生させるものとしては、挿管、気管内吸引、ネブライザーなど、いろいろありますが、このようなハイリスクの

処置の際はN95マスクを着用することがWHOなどでも勧告されています。逆に、それ以外の状況ではN95マスクが必須とは言えず、サージカルマスク対応で良いようです。

(編集長)

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「改定版」新型コロナウイルス感染から身を守る・・・飛沫感染予防策

2021.01.19

前回までは標準予防策について紹介しました。今回から経路別予防策について紹介していきます。

 

経路別予防策とは、病原微生物ごとに感染経路が決まっており、その経路に応じて、一歩踏み込んだ対策を行うこと。

あくまで標準予防策とセットで行う必要があります。

 

感染経路には

・空気感染

結核、麻疹、水痘

・飛沫感染

インフルエンザ、風疹など

・接触感染

MRSA、CDI、ノロウイルスなど

 

これら3つの経路がありますが、

新型コロナウイルス感染症は飛沫・接触感染で拡大することが分かっています。
また、空気感染とは言えないものの、エアロゾル感染も強調されています。

 

今回は飛沫感染予防策についてです。

 

飛沫感染は、咳、くしゃみ、会話、気管吸引、気管支鏡検査などに伴い発生する飛沫が、目、鼻、口の粘膜に付着して感染するものです。
教科書的には、飛沫直径は5μmより大きく、飛散する範囲は2m以内。床面に落下するとともに感染性はなくなるとされています。

ということは、予防策として

 

・患者配置

個室で、患者移動は室内にとどめる個室が無理なら、同じ微生物による感染患者は同室可

 

・個人防護具

患者に近づく、処置をする時はサージカルマスクを着用

 

・患者移送

患者が室外に出るときは患者にサージカルマスク

 

・その他

食事やごみ、リネンやカーテンの洗濯、部屋の清掃には特別な対応は必要なし。退室後は通常の清掃に加えて、高頻度接触表面の清拭、消毒を重点に行う。
病室のカーテンは交換。

 

これらが教科書的な飛沫感染予防策となります。

(編集長)

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回診中のミニレクチャー

「改定版」新型コロナウイルス感染から身を守る・・・手指衛生のタイミング

2021.01.16

前回は標準予防策の要である

手指衛生について紹介しました。

 

正直なところ、手の洗い方なんて

あまり面白い内容ではないと思います。

 

でも、他人に感染させないため、

そして何より自分の身を守るため、

これが何より大事です。

 

さて、ここで質問です。

「手指衛生は、どのタイミングで

やるのが良いでしょうか?」

それは以下の5つのタイミングです。

①    患者に触れる前

②    清潔・無菌操作をする前

③    体液に暴露された可能性がある場合

④    患者に触れた後

⑤    患者周辺の物品に触れた後

 

これはWHOが推奨しているものですが、

これだけ覚えようとしても、すぐ忘れます。

 

こういう時は、理由付けしておくと

忘れにくくなります。

 

・患者に触れる前

手指を介しての感染から患者を守るため

 

・清潔・無菌操作をする前

点滴やカテーテル挿入の際などに

患者の体内に微生物を入れないため

 

・体液に暴露された可能性のある場合

自分と医療環境を守るため

 

・患者に触れた後

自分と医療環境を守るため

 

・患者の周辺物品に触れた後

自分と医療環境を守るため

 

さらに新型コロナでは、病棟の

タブレットやキーボード、マウスなど

からの感染拡大も指摘されています。

 

これらに触る前後、つまり病棟で

電子カルテに触る前後にも

アルコールによる手指消毒を

行いましょう。

(編集長)

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「改定版」新型コロナウイルス感染から身を守る・・・標準予防策

2021.01.14

新型コロナウイル感染の拡大が

止まりません。都内などでは、

救急要請をしても、搬送先がなくて

搬送できないケースも出ている

とか、ベンチレーターを装着でき

ない患者がでているといった報道も

出ています。

 

昨年春にはヨーロッパやアメリカで

起こっていたことが、今の日本で

現実になっています。

 

昨年4月に、このブログで感染予防

についての記事を掲載しましたが、

その際の記事をアップデートして

再度掲載します。ぜひ確認してください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

新型コロナウイルス感染症は

飛沫・接触感染で拡大することが

分かっています。

 

ということは、標準予防策に加えて、

経路別予防策である、飛沫予防

策と接触予防策をきっちり守れば

感染から身を守ることができる

ということです。

 

あなたも、他人に感染させない

ために、そして何より自分の身を

守るために、予防策をよく理解して、

実践できるようにする必要が

あります。

 

そこで、今回は標準予防策

ついて紹介します。

 

最初にあなたに質問です。

標準予防策とは何ですか?

これをスラスラ答えられる

研修医はほとんどいないので

安心してください。

 

でも、大事なことなので確認して

おきましょう。

 

標準予防策とは、すべての人は

伝播する病原体を保有している

と考え、患者及び周囲の環境に

接触する前後には手指衛生を行い、

血液・体液・粘膜などに暴露する

恐れのある時は個人防護具を

用いることです。

 

この中で一番できていないのが

手指衛生です。

 

ここは編集長も新型コロナを

きっかけに、しっかり見直して、

実施しています。

 

手指衛生の手順については

手指消毒用アルコールを扱って

いるサラヤ(株)の医療従事者向け

サイトは、分かりやすくて

おススメです♪

メディカルサラヤのサイト

 

特に院内ではアルコールを用いた

手指消毒を行っているので、

今回は上記サイトから転載

させていただきます。

 

(編集長)

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栄養療法・・・合併症

2021.01.12
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回まで栄養療法(主に経腸栄養)

について述べてきました。

 

早期に栄養療法を開始することで

予後を改善できますが、様々な

合併症に注意する必要があります。

 

チューブ閉塞、誤嚥/下痢等の

トラブルにはもちろん気をつけ

なくてはなりませんが、特に栄養療法

開始時に気をつけたい合併症に

Refeeding症候群があります。

 

Refeeding症候群とは:

[背景と病態]

長期に低栄養/飢餓状態にあった

人は、細胞内のミネラルが枯渇して

います。このような状態にある人に

対して急激に再栄養(Refeeding)を

行うと、インスリン分泌の増加により

グリコーゲンや脂肪、蛋白の代謝が

亢進し、P/K/Mg/Vit.B1などが大量に

浪費されてしまうほか、細胞内への

取り込みも促進され、急激に血中

濃度が下がってしまいます。

 

これにより代謝異常や致死的な

不整脈等、様々な全身合併症を

きたすことをRefeefing症候群と言います。

 

【臨床所見】

・低P血症(特に重要!)

→不整脈や血圧上昇/低下、

骨軟化症、白血球/血小板機能不全など

 

・低K、Ca、Mg血症

 

・Vit.B1欠乏

→Wernicke-Korsakoff症候群など

 

・うっ血性心不全

 

・末梢浮腫

 

【管理上の注意点】

◎ハイリスク患者に対しては慎重な

栄養計画とモニタリングが重要!

→5-10kcal/kg/day程度と通常の半分

 以下で栄養を開始し、ゆっくり増やす

→症状等みながらP/K/Mg/Vit.B1の

 補充を行なっていく

 

Q.どんな患者がハイリスクなのか?

A.神経性食思不振、慢性アル中、

 糖尿病、担癌/術後、高齢者等

 

研修医が輸液や栄養の組成を

ゼロから考えていくのは非常に

難しく大変ですが、少しでも患者さんの

病態が良い方向へ向かわせられる

よう、しっかり勉強していきたいものです。

(Dr.K)

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特定看護師と朝の回診♪

栄養療法・・・栄養投与計画

2021.01.09
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回は栄養療法の概観について

述べてきました。今回は実際に

重症患者さんに対して栄養療法

(主に経腸栄養)を開始していく

際の考え方について取り上げて

いきます。

 

❶患者背景の把握

「どんな患者さんに投与するのか」

は非常に重要です。原疾患と

現在の病勢はもちろんのこと、

これまでの栄養状態やベースとなる

体重、糖尿病の有無を把握しておく

必要があります。

 

❷開始時期

禁忌がなければ原則入院後(ICU

入室後)24-48時間以内に栄養を

開始することがガイドラインで推奨

されています。腸閉塞や腸管虚血、

多量のカテコラミンを要するショック

状態は経腸栄養開始の絶対禁忌と

されています。

 

❸投与計画の作成

・1日あたりのカロリー必要量(kcal/day)

 =25x体重(kg)

・1日あたりのタンパク必要量(g/day)

 =1.2-2.0x体重(kg)

 =概ね1kcal/mLの経腸栄養製剤で充分

→投与量: 1日のカロリー量/製剤の濃度

→適宜タンパク量を調整する

 

静脈栄養の場合には、アミノ酸-ブドウ糖

溶液と脂肪乳剤を併用し、電解質・

ビタミン・ミネラルを添加し栄養計画を

組んでいきますが、長くなるので

詳細は割愛します。。。

 

❹(経腸)栄養の開始

・チューブ挿入(鼻腔から胃まで 50-60cm)

→必ず開始前に胸部X線でチューブ

先端を確認する

※1%にチューブの気管内迷入が

  生じている

 

◎滴下速度

ゆっくり(10-20mL/hで)開始し、6-8hで

目標速度に

→胃からの経腸栄養ではゆっくり開始

しなくても嘔吐や誤嚥リスクは少ない

ようですが、ゆっくり開始することで

下痢やRefeeding等の合併症を減ら

せると言われています。

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栄養療法・・・種類は?

2021.01.07
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栄養療法は大きく静脈栄養(PN)

と、経腸栄養(EN)に分けられます。

さらに静脈栄養は末梢静脈栄養

(PPN)と中心静脈栄養(TPN)に

分けられます。

 

◎末梢静脈栄養(PPN)

peripheral parenteral nutrition

<主な適応>

・入院前の栄養状態が比較的

 良好で早期に経口摂取再開が

 期待できる場合

・経口摂取、経腸栄養における

 補充目的

・CV留置が危険な場合(自己抜去、

 重症菌血症等) など

 

<用いる製剤>

・糖質濃度10%程度の溶液→5%以下

 ではエネルギーにならない

・脂肪乳剤→用量あたりのエネルギー

 量が高く、浸透圧下げられる

・アミノ酸製剤→糖質のみでは

 異化亢進してしまう

 

<注意点>

・高浸透圧(高カロリー)輸液は

 不可(→静脈炎を起こす)

・長期に行うと中途半端な栄養

 となりかえって栄養障害をきたす

・また輸液ルートも2週間程度で

 差し替えが必要(→苦痛が伴う)

・カリウムなど血管刺激性高い

 電解質の多量投与には不向き

 

◎中心静脈栄養(TPN)

total parenteral nutrition

<主な適応>

・経腸栄養が不可能、もしくは

 必要な熱量に達さない場合

・末梢静脈栄養が長期化、もしくは

 熱量不足や水分制限が必要な場合

 →中心静脈カテーテルを使用し投与する

 

<用いる製剤>

・高カロリー製剤→おおよそ3-4日間

 で目標熱量に到達させる

・アミノ酸製剤

・脂質(PPN投与が多い)→急性

 脂質異常や膵炎に注意

・ビタミン/微量元素→長期では

 鉄やセレン欠乏に注意

 

<注意点>

・代謝性合併症: 血糖上昇、電解質

 異常、refeeding症候群など

・消化器系異常: 糖質過剰による

 肝機能不全、消化管萎縮による

 免疫低下(細菌増殖)など

・カテーテルトラブル: CRBSI

 

◎経腸栄養(EN)

eternal nutrition

<主な適応>

・重症患者の栄養療法における

 第一選択→可能な限り早期から

 開始(経口、経鼻胃管、胃瘻など)

・静脈栄養よりも感染症発生リスクの

 低下、ICU滞在日数の減少が

 示されている

 →IgAの産生や、bacterial trans

 -locationの予防

 ※死亡率低下は証明されていない

 

<注意点>

・腸閉塞や消化管穿孔、浮腫に

 よる腹腔内圧上昇例では使えない

・嘔吐/下痢やrefeeding症候群、

 NOMIなど様々な合併症を生ずる

 

次回は栄養療法の実際の考え方に

ついて取り上げます。

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栄養療法・・・その目的

2021.01.05
カテゴリー: カンファレンス 内科

今年1発目の記事は、J1のDr.Kが

原稿を書いてくれました。

 

どの診療科でも必須となる栄養

に関しての記事です。よくまとまって

いますので、ぜひ読んでください。

 

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入院患者さんの管理を考える時、

私たち研修医は往々にして原疾患

の治療のことばかり考えてしまうこと

が多いですが、入院中の栄養管理も

非常に重要です。

 

健康な私たちですら1日食事を抜い

たらシンドイものです。ましてや病を

抱える患者さんたちの栄養のことは

もっと慎重かつ緻密に考えるべきでは

ないでしょうか。

 

今回から数回にわたって、主にICU

管理が必要な重症患者さんの栄養

療法について考えていきたいと思い

ます。

 

【栄養療法の目的】

特に重症患者さんでは全身の

炎症反応の影響で代謝反応や

異化が亢進し、栄養障害をきたし

てしまうことが少なくありません。

 

栄養障害が続くと感染性合併症

などのリスクとなり、死亡率上昇や

在院日数延長など転機悪化の

リスクが報告されています。

 

早期から適切な栄養療法を開始

することでストレス代謝反応を弱め、

細胞障害を防ぎ、免疫を賦活化

することで転機を改善することが

目的です。

(Dr.K)

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有する

スペシャリスト

を目指します

 

◆新春企画!

Web版・個別病院説明会を

開催します。

 

そろそろ研修病院の情報を集め

始めないと。でも、Web情報だけで

いいんだろうか?

 

新型コロナの蔓延で、昨年以上に

病院見学がやりにくくなっています。

 

確かに病院見学に行く機会は減って

いますが、研修の実際を知ることは

できます!

 

昨年夏に開催して好評だった

Web版・個別病院説明会を

新春企画として開催します。

 

開催期間

令和3年1月12日(火)

 ~1月29日(金)

*平日のみ対応

*時間はお申し込み後に調整します

 

所要時間

15~30分程度

*当院の初期研修医が直接

 あなたの質問に対応します。

 

Zoomを使って直接当院の研修医

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当院紹介動画@レジナビオンライン

Dr.Kのお気に入りの1枚♪

明けましておめでとうございます

2021.01.02
カテゴリー: 初期研修

明けましておめでとう

ございます。

 

いつも、このブログを読んで

いただき有難うございます。

 

年末年始もERは混雑して

いますし、新型コロナ患者も

増えています。

 

国試も近づいてきましたので、

あなたも感染対策には気を

抜かないようにお願いします。

 

さて、昨年はコロナで研修に

ついても振り回されれましたが、

春からの初期研修医がフルマッチ

になったり、当院の内科専門研修

プログラムにも3名が決まるなど、

編集長的には出来すぎた1年でした。

 

この勢いを今年も保つだけでなく、

もう一つ壁を越えたいと思って

います。

 

当院の魅力とか、研修医たちの

活躍や成長を、もっと発信して

いきたいと考えていますので、

ぜひご期待ください。

 

引き続き、本年もよろしくお願い

申し上げます。

(編集長)

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総合診断能力を有する

スペシャリスト

を目指します

 

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◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医が

どんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学をご希望の方は、

こちらからご連絡ください。

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