臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

消化器内科の専門研修

2021.05.17
カテゴリー: 専門研修ブログ ブログ

今回は消化器内科の専門研修について紹介します。

 

専攻医は2名が当院の内科専門研修プログラムで消化器内科を志望しており、残る1名が千葉大学の内科専門研修プログラムからのローテーションで来てくれています。

 

どの病院でも、消化器内科はとても忙しい診療科ですが、水戸済生会の消化器内科は以下のような特徴があります。

 

① 高いQOL

チーム制を実効性のある形で導入しているので、仕事の時はみっちり仕事。休みの日は、完全オフ。仕事と趣味を両立できます。それを実現するために、上下の隔たりなく仲間として全員で力を合わせて診療しています。

 

② 幅広い治療手技

内視鏡治療は当然のこと、当院ではエコー下穿刺治療、血管内治療もすべて自科で行います。食道静脈瘤に対するBRTOや憩室出血や腹腔内出血も血管内治療グループと共に治療にあたりますので、消化器内科がカバーすべきほぼすべての治療手技+αを習得できます。

 

③ 高難度治療

EUS下穿刺治療、胆道鏡(SpyGlass)を積極的に行っており、さらに小腸内視鏡も導入されました。これからの内視鏡医に求められる新しい治療技術も身に着けられます。また、外科との合同手術(LECS)も導入し、協力して治療を行っています。

 

④ IBD(炎症性腸疾患)診療

IBD診療も積極的に行っております。典型的初発症例の寛解導入は当然ながら、ステロイド抵抗例などの難治例、外科治療を考慮すべき重症例まで対応しています。IBDの基本治療薬である5-ASA製剤の使い分けはもちろん、栄養療法、血球除去療法、免疫抑制剤、生物学的製剤など、ありとあらゆる医療リソースを用いたIBDの幅広い治療戦略を学ぶことができます。

(編集長)

 

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◆10分で分かります

1月に開催された「レジナビFairオンライン2021 ~専門研修(内科)プログラム~」 での説明動画を、水戸済生会YouTubeチャンネルでご覧いただけます!

 

水戸済生会の内科専門研修の特徴が10分で分かります。特に、消化器内科・循環器内科・腎臓内科を志望しているあなたは、ぜひご覧ください!

 

水戸済生会YouTubeチャンネルで説明動画見る

内科地方会でWeb発表しました♪

2021.05.15
カテゴリー: 初期研修

ちょうど1週間前に開催された内科地方会でJ2の楠先生が発表しました。

 

以前にこのブログでも紹介したリチウム中毒の症例ですが、ポイントはリチウム中毒症状はいろいろあるのですが、パーキンソニズムを呈することは少ないというところです。

リチウム中毒の記事はこちら

 

内科地方会も完全Web開催となり発表の仕方も変わりました。あらかじめセリフを録音したパワーポイントを提出するので、準備を早くしないといけない一方でやり直しがきくので気分的には楽かもしれません。

 

楠先生はスライドも見やすく、落ち着いた話し方で良い発表でした。座長からの質問にも落ち着いて回答できていて、さすがでした。

 

地方会での症例発表は、多くの病院で初期研修医のデビュー戦になることが多いと思います。発表は数をこなすほど上手くなるので、あなたもぜひ挑戦してください。

(編集長)

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

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◆【本日です!】マイナビ合同Webセミナー全国版に出展します!

本日5月15日(土)午後に開催されるマイナビ合同Webセミナーに出展します。

マイナビレジデントページはこちら

編集長と研修医らがあなたの質問にお答えします!ぜひご参加ください!!

 

1回目:13:00~13:40 病院紹介

    13:45~14:15 Zoomでの個別質疑応答

2回目:14:30~15:10 病院紹介

    15:15~15:45 Zoomでの個別質疑応答

3回目:16:00~16:40 病院紹介

    16:40~      Zoomでの個別質疑応答

*病院紹介は3回とも同一内容です。

 

◆Web版・個別病院説明会を開催します!

直接研修医からホントのところを聞いてみませんか?

5月10日~5月28日まで開催します!

詳細はこちらから

 

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当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?あなたの目で確かめてみてください!

病院見学をご希望の方は、こちらからご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry

 

◆レジナビFairでの病院紹介動画が見れます!

2月17日に開催されたレジナビFairでの紹介動画(11分)を、こちらからご覧いただけます。ぜひご覧ください!

初期研修紹介動画

 

◆水戸済生会の内科専門研修説明動画はこちら

「レジナビFair 専門研修(内科)プログラム」で紹介された説明動画がご覧いただけます。

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感染症【抗菌薬】の考え方・・・三角形を考えながら2度選ぶ

2021.05.13

4月に開催された松永先生の感染症レクチャーから、基本の復習です。今回は抗菌薬の考え方についてです。

 

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抗菌薬を選択する時のキーワードは、「三角形を考える」そして、「抗菌薬は2度選ぶ」です。

 

「三角形を考える」とは図のように感染部位、微生物、抗菌薬の関係を考えるということです。

大腸菌による膀胱炎を例にしてみましょう。

「感染部位」は膀胱、「微生物」は大腸菌。「抗菌剤」は、あなたなら何を選択しますか?

 

尿路感染症と言えば、よく処方されているのがキノロンですが、これって正しいのでしょうか?

 

実はキノロン耐性の大腸菌が多く、施設によっては約40%がキノロン耐性の大腸菌だったりします。これでは第一選択として不適当(だって40%の症例で効かないってことです)。つまり、抗菌薬を選択するときに感受性を意識することは重要です。

 

さらに感受性だけでなく、もう一つ、病変部への移行性も考慮します。

 

良く例に出されるのが、髄膜炎の際の髄液移行性です。感染部位は髄膜(中枢神経系)、微生物は肺炎球菌とします。抗菌剤は、いくら肺炎球菌をカバーしているといっても、第2世代セフェムは髄液移行性が悪いので使いません。移行性の良いセフトリアキソン(CTRX)などの第3世代セフェムを選択します。

 

抗菌薬を選択する時に三角形を考えるとは、感染部位に抗菌剤が到達するために投与経路(静注、経口)や用量はどうしたら良いのか?その他に、ドレナージなど物理的治療は必要ないか?人工物を除去する必要はないか?といった、感染部位、微生物、抗菌薬の関係性を常に意識しましょうということです。

 

とは言っても、臨床では原因微生物が判明しないうちに抗菌剤の投与を決めなくてはいけませんよね。そこで、経験的(empirical)に感染部位からよくある原因微生物を考えて抗菌薬を選択します。

 

その後に原因微生物が判明したら、それにあわせて標的治療(definitive therapy)に切り替えます。これがde-escalation(デ・エスカレーション)と呼ばれるもので、すなわち「抗菌剤は2度選ぶ」ということです。

 

この2度目の抗菌薬の選択は、十分な抗菌力があること、なるべくカバーする範囲が狭いもの、を基準に選択します。経験的治療で上手くいっている治療を、あえて抗菌薬を変える訳ですからなんとなく抵抗がありますが、「de-escalationは未来の患者さんため」と、松永先生は強調しています。AMR対策が国を挙げて進められている今こそ、肝に銘じるべき言葉ですね。

(編集長)

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【新シリーズ】小児科から

2021.05.11

こんにちは。4月から小児科に赴任しました貴達(きたつ)と申します。今後、定期的に小児科からも情報発信させていただきます。

 

水戸済生会総合病院の隣には茨城県立こども病院に隣接しており、密に連携をとりながら診療にあたっています。

 

水戸済生会総合病院で初期研修をすると、こども病院で研修することも可能なのですが、全国的にみても、初期研修のうちからこども病院で研修できる病院というのは数が少なく、当院の特徴だと思います。こども病院で毎週のように行っているレクチャーにもいつでも参加可能です。

 

こども病院に隣接した小児科で何をしているかというと、、、アレルギー診療に熱心に取り組んでいます。つい先日も鶏卵アレルギーの子に対して食物経口負荷試験を行いました。

 

アレルギーを疑われた場合、よく採血で特異的IgEの値が上がっているかどうかを確認すると思います。スギ花粉症が疑われたときにスギの数値が高い、低いと言っているものです。食物アレルギーでも同様に特異的IgEを測ります。しかし、特異的IgE値が高くても、イコール食物アレルギーではありません。特異的IgEが陽性となっても、食べられることが少なくありません。例えば、卵白特異的IgEの値が最大のclass6となっていても、少量であれば、約半数の子が摂取することができます。それを確認するのが食物経口負荷試験です。

 

病棟でアレルギー症状が起きても良い環境で摂取をしてもらいます。今回ってくれている初期研修の先生にも手伝ってもらっています。今後どんどん食物経口負荷試験を増やしていく予定ですので、是非見学の際には見ていっていただければと思います。

(貴達)

食物経口負荷試験の風景

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感染症【治療】の2つの軸・・・化学的と物理的

2021.05.08

4月に開催された松永先生の感染症レクチャーから、基本の復習です。

 

前回は感染症【診断】の2つの軸を紹介しましたが、今回も2年前のブログから感染症【治療】の2つの軸についてです。

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60歳代の女性が発熱で入院。CVA叩打痛と尿所見から尿路感染症と診断しました。尿培養と血液培養を採取後に抗菌薬(CTRX)を開始。培養結果は、尿も血液も素直なE.coliでした。感受性をみても抗菌薬は当たっているはず。なのに、解熱しないし、CRPも良くならない。あなたにはこんな経験はありませんか?今回は松永先生のカンファから感染症治療の2つの軸を紹介します。

 

感染症治療=抗菌薬 

 

というイメージを持っている人は多くいます。もちろん抗菌薬が感染症治療の重要な位置を占めているのは間違いありません。そもそも、抗菌薬の役割は微生物を「化学的に除去する」ことですが、用量が少なすぎたり、目的のところに十分到達しなければ効果は得られません。

 

こんな時に、二つ目の大事な治療の軸があります。それは、「物理的に除去する」ということです。

 

ドレナージや洗浄、切除(切断)、人工物の除去など、外科医など他の診療科とも協力して治療を行う必要があることを忘れてはいけません。

 

物理的に微生物を排除するのは具体的に以下のようなものがあります。

-膿瘍

-「うっ滞性」感染症 

 ・胆石・腫瘍による胆道閉塞 ⇒ 胆管炎

 ・尿路結石による尿路閉塞 ⇒ 尿路感染症

-人工物

 ・中心静脈ライン

 ・動脈ライン

 ・人工呼吸器    

 ・胃管

 ・尿カテ

 ・人工弁

 ・人工関節 など

-壊死組織

 

冒頭の症例は、腎周囲膿瘍を来していたため、単なる抗菌薬の点滴のみでは改善に時間がかかった症例です。幸いドレナージなどせずに、保存的治療のみで治癒しました。

 

あなたも抗菌薬のオーダーをしただけで安心してはいけません。化学的と物理的の2つの治療の軸を忘れないようにしましょう。

(編集長)

手際の良さが光ります♪

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感染症診断の2つの軸・・・どこで?なにが?

2021.05.06

4月にZoomで松永先生の感染症レクチャーがありましたが、感染症診療の基本は日常臨床において、とても大事です。編集長は、もう10回以上聴講しているのでだいぶ覚えてきたように思いますが、毎回何かしらの発見があります。そして、良く分からない時ほど基本に立ち返ることが必要です。

 

今回は2年前のブログの再掲になりますが、感染症診断の2つの軸について紹介しているので、ぜひご覧ください。

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あなたがER当直をしていると高齢の女性で、施設入所中の患者さんが発熱を主訴に搬送されてきました。血液検査ではWBCが1万、CRPは18と炎症反応が上昇していましたが、それ以外は明らかな異常はありません。尿所見は白血球も細菌もなし、腹部は圧痛なしでした。胸部レントゲンは明らかな肺炎像はないけれど、施設のスタッフの話では食事の際にむせこむこともあったらしい。

 

以前に肺炎で入院歴があるので、今回もきっと誤嚥性肺炎だろう。そう考えて、血液培養を2セット採取後に抗菌薬(ABPC/SBT)を開始しました。よくありそうな症例ですよね。

 

ところが翌日に細菌検査室から「4本中4本でグラム陽性球菌です」と連絡がありました。さらにその翌日には「G群溶連菌(GGS)でした!」こんな報告が届きました。

 

この症例の診断は、肺炎で良かったでしょうか?

松永先生は「感染症診断の二つの軸」を強調しています。感染症を診断する時は、同時に2つことを考えるということです。

 

その2つとは感染巣(解剖学的診断)起炎菌(微生物学的診断)。言い換えると、どこで(Where?) なにが?(What?)悪さをしているのかを考えましょうということです。

 

冒頭の症例は、血液培養からGGSが検出されたら、「肺炎ではなさそうだぞ」と違和感を持つ必要があります。

 

微生物学的診断(なにが?)はGGSと判明しているので、どこを探すか?

 

GGSが起炎菌となりそうな臓器、例えば口腔内、皮膚軟部組織、血液を思い浮かべて探しに行きます。この症例は、背部や臀部も含めて皮膚軟部組織には異常なく、感染性心内膜炎も否定されました。最終的に口腔内の所見から化膿性耳下腺炎と診断されました。

 

診断は違っていましたが、当初の抗菌薬でカバーされていたので、結果は同じだったかもしれません。でも、もし感染性心内膜炎だったら、中途半端な治療になってしまうことも十分あり得ます。感染性心内膜炎の再燃で再入院なんて経験したくないですよね。

 

感染巣が分かれば、起炎菌も絞られます。 微生物が分かれば、感染巣も絞られます。

どこで?(=感染巣) なにが?(=微生物)をおさえながら診療に取り組んでいきましょう!

(編集長)

カテの助手として奮闘中

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Clinical Prediction Rule(CPR)を活用しよう!

2021.05.04
カテゴリー: 救命救急センター

めまいを主訴とする患者さんが夜のERを受診しました。

 

詳細に病歴を聴取して、丁寧に身体所見や神経所見を見て、どうやら、中枢性のめまいではなさそう。説明して、帰宅を指示しよう…と思っていたら患者さんがド派手に嘔吐!症状の訴えも強く、家族も心配そうに「大丈夫なのでしょうか?」と聞いてくるし、緊急でCT/MRIを撮ったほうが良いのか迷う…、こんな経験、研修医なら誰しもあるのではないでしょうか?

 

そんなふうに判断に迷うとき、Clinical Prediction Rule(CPR)が役に立つことがあります。CPRとは、臨床現場で得られる複数の情報を組み合わせて、ある疾病の有無や将来起こりうるイベントを予測するための指標です。有名どころでは、SOFA scoreやA-DROPシステムなどは国家試験でも頻出ですよね。

 

2021年3月に出版された舩越拓先生(東京ベイ・浦安市川医療センター救急外来部門部長)の著書『救急検査ケースファイル』はそんなCPRの原則を勉強するのに最適な1冊です。15種類の判断に迷うケース(主訴)に対してそれぞれいくつかのCPRが紹介されています。

 

詳細はぜひ購入して読んでいただければと思いますが、上記の様なケースは「acute vestibular syndrome(AVS)」と呼ばれます。AVSのうち25%は脳血管障害を原因としていることが報告されていますが、めまい以外の神経症状を呈さないこともあり、ERでは必ず中枢性であることを否定しなくてはなりません。

 

では、ERでめまい患者(特にAVS)に対して全例MRIを撮るのか?少なくとも当院のERでは、そんなことをしていたら当直がまともに機能しません。そんな時に研修医の強い味方になってくれるのが「HINTS法」です。

 

HINTS法とは、Head Impulse Test(HIT)、Nystagmus、Test of Skew deviationを組み合わせてAVSにおける脳血管障害の有無を判別するためのCPRです。上記3項目の陰性が確認されれば、MRI拡散強調像よりも正確に(!)中枢性めまいを否定できるとされています。(HINTS法に聴力検査を組み合わせるとその感度は何と100%!)もちろん正しく手技が行えることが前提条件ですが、使いこなせるようになればベッドサイドでほんの数分でヤバイめまいがバッチリ鑑別できる様になること請け合いです。

 

この本の素晴らしいところは、主訴ごとのCPRを網羅的に紹介したのち、「そのCPRはどういう意味なのか?」「実臨床で(筆者・舩越先生が)どの様に活用しているのか?」が記されている点だと思います。

 

この世には数多のCPRが溢れているわけですが、その解釈や有用性に疑問が呈されているものも多く、間違った使い方をすると痛い目を見ることになる危険性もあります。(そうならないようにひとつひとつが徹底的に分析されていて、読むほど嘆息が漏れます。。。)「巨人の肩に『正しく』乗って」ERでの診療をテンポ良く安全に楽しんでいきたいなーと思いました。救急医療のフィールドを志す人にはおすすめの一冊です!

(Dr.K)

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内科専門研修プログラム動画

【御礼】6年目に突入します!

2021.05.01
カテゴリー: 初期研修

いつも当ブログをご覧いただき有難うございます。

 

2016年の5月から始めたこのブログですが、今月で5周年を迎えました!そして、6年目に突入です!!こうして長いこと続けてこれたのも、あなたが読んでくれているからです。改めて御礼申し上げます。

 

このブログでは、当院のイベントはもちろんのこと、初期研修医や医学生のあなたに知ってもらいたいこと、病棟やERで役立つ知識などを記事にしています。

 

お気づきの方も多いと思いますが、最近では当院の研修医たちのアウトプットの場としても活用させてもらっています。

 

彼らには、あまり難しい説明ではなく、自分の後輩や一緒に仕事する看護師さんたちに説明するような感じで書いてもらっています。難しい内容を分かりやすく説明するスキルは思っている以上に難しいものですが、患者さんへの説明する時にも間違いなく役立ちますからね。

 

これからも当院の研修をもっと知ってもらい、なおかつ、あなたに役立つ内容をお伝えできるように、このブログを続けていますので引き続きご愛読をお願いいたします。

(編集長)

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約2年ぶりです♪ 周産期センターから

2021.04.29
カテゴリー: 周産期センター

大変長らくお待たせしました。最終更新から気がつけば2年以上過ぎてしまいましたが、チームさんば、健在です。

 

新型コロナウイルス感染症の流行のせいで、人生で一番大切な誕生の瞬間に、現在は夫立ち会いができません。里帰りしてきてくださった妊婦さんには自宅待機を2週間お願いしています。当初、都会からのコロナ流入が無いように,,,と思っての対応でしたが、県内もとより水戸市でも患者さんが出てしまっているので日々感染予防に努めながら妊産婦さんが心細くならないよう、助産師と力を合わせて盛り立てています。

 

さて、チームさんばですが今年度になってスタッフが代わりました。現在、男性医師3名、女性医師7名で働いております。(女子率が高くなりました。)産婦人科専門医が7名、後期研修医3名なので後期研修医は手術に分娩に経験値高めるために症例の取り合い、、、かと思いきや、すでに概ね研修の終わっている後期研修医なので当院での特色である周産期医療の研修に励んでいただいております。当院での夜間、休日の緊急CSも経験していただき、即戦力としてチームを支えてくれております。

 

 

新しい風が入ってきたところですが、寂しいことに長らく外来を担当してくださっていた非常勤のM先生が異動となってしまいました。婦人科外来を担当していただいていたので90代前後のご婦人が外来で落胆されておりました。先生に会うのを楽しみにしていたのに、と。高齢であると、良性疾患であれば経過観察も終了して良いのでは?と考えてしまいがちですが、こういう方々は病院で医師と会話をすることが生きがいで、半年ごとの受診であっても受診という一大イベントを目標に生活しているところがあります。異動の多い若い医師には想定しにくい状況ですが外来で長期に関わると年に数回出会うだけであってもその方の人生にかかわっていることを痛感させられます。今回M先生の異動で、ご婦人方のM先生ロスを埋められるようチームで頑張っていくことが大切だと思いました。

 

産科メインで、どちらかというと若い患者様と対応することの多い病院ではありますが、婦人科良性疾患で様々な年代のご婦人と対峙します。それぞれの年代に沿った対応を心がけ、女性であればどんな相談にも乗れる産婦人科医になれるよう、その育成機関として成熟していかなければならないなあと感じた新年度の始まりでした。

 

頑張ってブログ継続させていきますので今後ともよろしくお願いします。

 

(チームさんば)

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内科専門研修プログラム動画

そろそろ1か月です

2021.04.27
カテゴリー: 初期研修

J1のあなたが病棟にデビューして、そろそろ1か月がたちます。恐らく、あっという間だったと思います。学生時代と大きく環境が変わって、目の前のことを覚えるのが精いっぱいで、ろくに昼食もとれなかったかもしれません。1か月近くたつと、ようやく昼食を食べるタイミングとか、それこそトイレに行くタイミングが分かってきたのではないでしょうか?

 

編集長の研修医時代を思い返すと、最初の1か月間は、たしかコンサルテーションの書き方がまずくて、チーフレジデントに怒られたことがぼんやり残っていますが、それ以外はまったくと言っていいほど記憶がありません・・・。

 

研修医の労働環境は非常にストレスフルであることは、過去の調査や研究でも明らかになっていますが、そんなストレスフルな状況の時だからこそ、体調管理をしていきましょう。以下の3つのポイントは、月並みですが実際にやれていないことが多いことばかりですよ。

 

・朝食をしっかり食べる

 当直明けでも、何か食べないと力も出ないし、頭も回りません。タイミングによっては昼食が摂れるとは限りません。しっかり食べましょう。

 

・睡眠時間をしっかりとる

 医学部を卒業したあなたにとって、睡眠時間を削って勉強することはそれほど苦痛ではないかもしれません。人より多く勉強するにはそれくらいのことは大丈夫と思っていたでしょう。でも、いくら若いあなたでも睡眠不足だと間違いなくパフォーマンスが落ちます。ミスにつながり、患者さんや看護師さんに迷惑がかかる事態になります。当直の時はやむを得ませんが、それ以外の日は睡眠時間をしっかり確保しましょう。

 

・体を動かす

 まだまだペースがつかめないということは、常に緊張して張り詰めたままということです。ほんの15分でも20分でもいいので、体を動かす時間を週に何度か確保しましょう。運動することで仕事の緊張がほぐれます。時間の使い方もうまくなります。

 

あなたのような真面目な研修医は、あれもこれもやらないと!と思いがちですが、それと同じくらい体調管理に気を配る必要があります。まだ始まったばかりです。焦らずにいきましょう。

(編集長)

緊張しながらのER当直

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病院見学をご希望の方は、こちらからご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry

 

◆レジナビFairでの病院紹介動画が見れます!

2月17日に開催されたレジナビFairでの紹介動画(11分)を、こちらからご覧いただけます。ぜひご覧ください!

初期研修紹介動画

 

◆水戸済生会の内科専門研修説明動画はこちら

「レジナビFair 専門研修(内科)プログラム」で紹介された説明動画がご覧いただけます。

内科専門研修プログラム動画