臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

腹痛患者さんのTips

2019.07.25

ERにはよく腹痛の患者さんが

来ます。虫垂炎や消化管穿孔

などを見逃さないように

気を付けながら診察しますが、

中には、大丈夫そうな患者さん

もいます。

 

たぶん、心因性の腹痛かな?

と思うものの、そう言い切って

いいのか自信が持てません。

かといって、CTまでは・・・・。

 

こんなときは、

上田剛士先生の著書

「非器質性・心因性疾患を

身体診察診断するための

エビデンス」が、非常に参考に

なるのでおススメです。

 

その中から、今回紹介するのは

「Closed eyes sign」

 

これは、腹部触診時に患者さんが

目を閉じていれば、非器質的な

腹痛である可能性が高い

というものです。

 

通常、痛い部位を触られる

時には、何をされるか不安なので

目を開けていることが多いのです

が、心因性のものであれば、

触られることに抵抗感がないため、

目を閉じていられるそうです。

 

編集長も、経験的にそんな印象を

持っていましたが、感度33%、

特異度93%、陽性尤度比(LR+)が

5.0と、非特異的な腹痛である

ことを強く示唆するデータがある

そうです。

 

ぜひあなたも、患者さんの表情に

注意しながら診察してみてください。

(編集長)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆第20回水戸医学生セミナー 

~内科と救急のエッセンスを体験しよう~

 

令和元年8月2日(金) 3日(土) 

2日間で開催します。

 

多発外傷患者が搬送されて来た時、

初めに何をしますか?

 

もし多数傷病者が発生する多重事故や

災害が発生した時、あなたが最初に

するべきことは何ですか?

 

大学では教えてくれない現場での対応を、

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問診のテクニック

2019.07.23
カテゴリー: 初期研修

ERなどでWalk-inの患者さんを

診察をする時、うまく話を

聞き出せなくて、時間ばかり

かかって苦労していませんか?

 

患者さんが同じ話を繰り返す、

違う話に飛んでしまう・・・、

 

結局のところ、主訴は何なの?

不安に思っていることは何なの?

 

こういった基本的なことですら、

把握できない時があります。

 

今回は、こんな時のテクニックを

紹介します。

 

例えば、腹痛でERを受診

した患者さんを想定します。

 

話が長くて、要点がつかめない

時は、タイミングを気にせず、

こう言います。

 

「ちょっと待ってください。

話が長くなってきたので、

まとめさせてください。」

 

やや無理やりでも、話を

区切ってみてください。

 

それから、それまでの話を、

あなたなりに要約します。

 

「今のあなたのお話を

まとめると、1年以上前から、

おなかが時々痛くなる時が

あったけど、下痢や嘔吐や

血便もなく我慢できる程度

だった。でも、今日の

夕食後から、今までより

強い腹痛があったので

心配になったから受診した。

こういうことですね?」

 

それに続けて、

「私がまとめたことは

間違いないですか?

違っていたら、言って

ください。」

 

そして、

「では、今日の強い腹痛に

ついて話をしぼって詳しく

伺いたいのですが・・・、」

 

と、鑑別疾患を頭に浮かべ

ながらClosed questionで

聞いていきます。

 

こうすることで、患者さん自身も

話す内容が整理されてくるし、

聞いてもらえたと安心して

くれます。

 

さらに、こちらのペースに

乗ってもらえます。

 

最初はどこで切り出すか

難しいかもしれません。

 

患者さんの話を要約するのも

上手くできないかもしれません。

 

でも要約は、患者さんの話の

ごく一部を繰り返すだけでOKです。

 

このテクニックがうまくできると

診察の時間が短くなるだけでなく

患者さんの満足度もすごく

高くなります。

 

ぜひ試してみてください。

(編集長)

 

医学生もカンファに参加中

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新しいコンテンツが追加されました!

2019.07.20
カテゴリー: 初期研修

当院の医師向けサイトに新しい

コンテンツが追加されましたので

ぜひ、ご覧ください。

 

https://recruit-mito-saisei.jp

 

ここでは主に初期研修医と

後期研修医向けの内容を

掲載していますが、今回は

研修医のインタビュー記事を

追加しました。

 

現在初期研修中の2名と、

当院で初期研修を終えて

後期研修を行っている

2名のインタビューです。

 

ちゃっかり編集長も後ろ姿だけ

登場しています(笑)

 

ちなみに、写真撮影はこんな

感じでした。

↓↓

田渕先生はERで

 

  

原先生は手術室で

 

藤沼先生はカテ室で

(笑顔が硬い・・・)

 

当院の公式サイトは、今まで一つだけ

でしたが、現在リニューアルに向けて

準備中です。

 

8月に完成予定ですが、病院本体、

医師向け、そして看護師向けと、

3つのサイトに分かれます。

 

今後、医師向けサイトでは、

後期研修向けのコンテンツを

充実させていく予定ですので、

どうぞよろしくお願いします!

 

なお、サイトに関してお気づきの

点があれば、サイト内のお問い

合わせからご連絡いただくよう

お願いします。

(編集長)

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抗菌薬の整理法・8   松永先生のカンファより

2019.07.18

7月9日に松永先生の

感染症カンファからです。

 

今回はマクロライド系です。

 

マクロライド系の抗菌薬は

入院患者さんよりも外来患者さんで

よく処方されているかもしれません。

 

また呼吸器内科領域では

抗菌薬という目的ではなく

使用されていることもあり、

何となく処方の閾値が低い

かもしれません。

 

でも、耐性菌の問題もあるので、

何を狙って(起炎菌が何か?)いる

のかを考えながら使う必要があります。

 

基本的には

・肺炎球菌は OK (だった?)

・非定型肺炎の起因菌は OK

・グラム陰性菌にはダメ

・百日咳菌 はグラム陰性桿菌だが適応あり

・髄膜炎には使えない

 

副作用

•胃腸障害

•QT 延長

 → Torsade de pointes、 心室細動

 

エリスロマイシン 

(エリスロシン ® ; EM)(注;経口)

・(肺炎球菌)+百日咳+非定型肺炎起因菌

 

クラリ スロマイシン 

(クラリス ® ; CAM )(経口)

・エリスロマイシン+インフルエンザ桿菌

・市中肺炎に使える(た?)

 

アジスロマイシン 

(ジスロマック ® ; AZM)(注;経口)

・注射薬があり、入院の非定型肺炎に

 対して用いる

・クラリスロマイシン±サルモネラ・赤痢菌

・薬物相互作用が少ない

 

今回で抗菌薬については、いったん

終了します。松永先生のカンファは、

次回9月に開催予定です。

(編集長)

レクチャーの合間に質問

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【お知らせ】初期研修医の採用面接日程

2019.07.16
カテゴリー: 初期研修

7月も後半になってきました。

6年生のあなたは、そろそろ

どこの面接を受けようか、

いろいろ悩んでいる頃ですよね。

 

当院では下記日程で、面接を

行います。

 

例年20名以上の方からお申し

込みいただきますので、日程の

調整が必要になることがあります。

 

どうぞ早めにご連絡いただくよう

お願い致します。

 

また、日程の調整が難しい場合は

下記以外の日程でもできるだけ

対応しますので、ご相談ください。

 

応募をお待ちしています!

 

<令和2年度採用 初期臨床研修医> 

募集人数】  

10名

 

【面接日】  

令和元年7月27日

8月10日

8月17日

8月24日

8月31日

*いずれも土曜日午前

 

【方法】   

小論文および面接  

 

詳細は病院HP

https://recruit-mito-saisei.jp/junior/recruit

をご覧ください。

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抗菌薬の整理法・7   松永先生のカンファより

2019.07.13

7月9日に松永先生の

感染症カンファからです。

 

前回はキノロン系抗菌薬を

紹介しましたが、今回は

カルバペネム系です。

 

カルバペネム系は入院患者さんに

良く使用されているのを見かけます。

 

確かに、緑膿菌にも有効な広域

スペクトラムで、なんでも効いて

しまうような錯覚になりますが、

当然、効かない菌もあります。

 

特徴は

・緑膿菌も嫌気性菌もカバー

・ESBL産生菌に対する第一選択

・髄液移行性も良好

 

逆に、効かないものは

・非定型肺炎(マイコプラズマ、

 クラミジア、レジオネラ)

・MRSA

・結核

 

しかし、最も重要なことは

乱用による、高度耐性菌の出現

 

これはホントにヤバいです。

カルバペネム系が効かないとなると、

事実上打つ手がなくなります。

 

あくまで最後の手段として用いる

べき抗菌薬です。

 

ペネム系に限ったことではあり

ませんが、AMR (Antimicrobial 

resistance)対策のことを知って

おく必要があります。

 

当然ながら、国試にも出題される

はずです。よくチェックしておいて

ください。

 

 代表的薬剤

•イミペネム(チエナム®; IPM/CS)

 (痙攣に注意)

 

•メロペネム(メロペン®; MEPM)

 

•ドリペネム(フィニバックス®; DRPM)

(編集長)

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抗菌薬の整理法・6   松永先生のカンファより

2019.07.11

7月9日に松永先生の

感染症カンファが開催されました。

 

11年目となった当院にとって

無くてはならないカンファの

一つです。

 

毎年のことですが、2回目のテーマは

「微生物・抗微生物薬」。

 

感染症診療の基本を確認しながら、

抗菌薬を一気に勉強しました。

 

抗菌薬は入院でも、ERでも、

よく処方する薬の一つですが、

苦手な人が多いはず。

 

抗菌薬を勉強する時のポイントは

「この菌に有効な抗菌薬が何なのか?」

をおさえることです。

 

そのためには、抗菌薬表を

利用すると分かりやすくなります。

さらに、個々の菌名を覚えるよりも、

グループで覚えた方が

分かりやすくなります。

 

このブログでは、一昨年にペニシリン系を

昨年は、セフェム系の抗菌薬表を

紹介しました。 菌の分類についても

紹介しているので、ぜひご覧ください。

抗菌薬を整理する ペニシリン系

抗菌薬の整理法1 第1世代セフェム

(*抗菌薬の整理法5まであります!)

 

そして、今年はキノロン系抗菌薬を

紹介していきます。

 

キノロンは、よく処方される抗菌薬で、

なんでも効くような印象があって、

困ったときは処方している人が

多いと思います。でも、特徴や

問題点をきちんと押さえておきましょう。

 

キノロン系の特徴は

 

・核酸合成阻害作用

・非定型肺炎(マイコプラズマ、

 クラミジア、レジオネラ)に有効

・古い世代ほどグラム陰性菌に強い

・新しい世代ほどグラム陽性菌に強い

・経口で抗緑膿菌作用のある唯一の系統

 

問題点としては

・耐性化、特にシプロキサシン

・結核を中途半端にカバーしてしまう

 →診断の遅れにつながる

・経口薬ではMg製剤と同時服用はNG

 →吸収が低下します

 

副作用

・乳幼児の軟骨形成障害

・痙攣(特にNSAIDsとの併用時)

・QT延長⇒Torsade de pointes⇒心室細動

・腱断裂(高齢者)

・大動脈瘤の破裂リスク増大

 

それから、キノロン系にも世代が

あるのを知っていましたか?

 

代表的なキノロン系薬剤の特徴は

 

シプロフロキサシン(シプロキサン®; CPFX)

–グラム陰性桿菌+非定型

–緑膿菌もOK

 

レボフロキサシン(クラビット®; LVFX)

–シプロ+グラム陽性菌

–緑膿菌もOKだがシプロより弱い

 

モキシフロキサシン(アベロックス®; MFLX)

–グラム陽・陰性+非定型+/-嫌気性菌

–緑膿菌への効果は失われた

 

 抗菌薬表にすると、こんな感じです

(編集長)

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コネの上手な作り方

2019.07.09
カテゴリー: 初期研修

研修医の先生と将来の進路に

ついて話をしていた時に、

こんなことを質問されました。

 

「どうやって自分を売り込んで

いったらいいのですか?」

 

非常に良い姿勢だと思いました。

まだ研修医で、何が出来ると

いう訳ではありません。

 

しかし、将来のことを考えて、

チャンスを逃さないように、

いや、チャンスを自分で手に

しようという気概は、これから

研修をしていくなかで、間違い

なく評価されます。

 

でも実際のところ、全くのコ

ネなしだけど、自分の関心の

ある分野で有名な施設に行って

研修したいとか、スタッフとして

働きたいという時は、どうしたら

良いのでしょうか?

 

大学と違って、市中病院では

なかなかチャンスが無いと

心配する人もいます。

 

コネなしからコネを作る

方法の一つは、

「学会や研究会で質問をする」

ことです。

 

1つのセッションで演題ごと

とか、学会や研究会が開催される

たびに出席して、毎回質問を

続けていると、「またあいつか」と

かなりの確率で覚えてもらえます。

 

他にも、セッションの合間にロビー

などでつかまえて、質問してみる

のも手です。

 

更に、「施設見学をさせてもらえ

ませんか?」と言うと、印象に

残りやすくなります。

 

ただし、大事なことは、何となく

有名な施設だからではなく、

そこで何を身に着けたいか、

何を学びたいかをなるべく明確

にして、具体的な質問や疑問を

持っていることが重要です。

その方が「意欲があるやつ」と

覚えてもらえる可能性が高く

なります。

 

また施設見学をしたいと口では

言っていても、実際に行けるほどの

時間がある人は少ないです。

 

だからこそ、時間をやりくりして、

自腹で施設見学に行くと、それだけ

やる気がある、熱心だと良い印象を

持ってもらえます。さらに色々な

ことに関心を持って、具体的な質問を

たくさんするのが良いでしょう。

 

あなたにとっては、少し先の話かも

しれません。でも、これから進路を

考えていくうえで、コネなしから

コネを作る方法として覚えて

おいて下さい。

 (編集長)

ER搬送患者のCT撮影

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いつまで続ける?  投与期間の決定

2019.07.06

来週7月9日の開催予定の

松永先生の感染症カンファの前に、

「感染症診療の流れ」における

6つのポイントを紹介しています。

 

今回は最後に残った

「投与期間の決定」についてです。

 

例えば、あなたが蜂窩織炎の患者

さんを担当したとします。血液培養で

黄色ブドウ球菌(MSSA)が検出され

ました。第1世代セフェムのセファゾリン

(CEZ)の投与で順調に改善しています。

患者さんも元気になってきて

「いつ退院できますか?」とか

「点滴はいつまでやるの?」と

聞いてきました。

 

こんな時、あなたは何と答えますか?

 

結論から言うと、投与期間の判断は、

「各疾患の一般的な目安+個々の

患者の状態」

で決めることになります。

 

血液培養でMSSAが検出されて

いれば、抗菌薬の10~14日間投与

を考えます。

 

でも、人工血管などのデバイスが

ある患者さんだったら、かなり

悩んでしまいます。血液培養の

陰性化も確認しなくてはなりません。

 

ということで、「決まり」ではなく、

「目安」をもとに、培養結果や

感染局所の指標を見ながら

判断することになります。

 

「抗菌剤投与の目安」には

以下のようなものがあります。

 

【髄膜炎】

髄膜炎菌、インフルエンザ菌 ・・・・7日間

肺炎球菌 ・・・・・・・・・・・・・14日間

リステリア菌 ・・・・・・・・・・・21日間

 

【肺炎】

肺炎球菌 ・・・・・・・・・・・・・解熱後3~5日

  (最短5日)

レジオネラ・非定型 ・・・・・・・・7~14日

腸内細菌科、緑膿菌 ・・・・・・・・21日

  (しばしば42日)

 

【心内膜炎】

緑色連鎖球菌 ・・・・・・・・・・・14日

  (GM使用下)

腸球菌 ・・・・・・・・・・・・・・28日~42日

黄色ブドウ球菌 ・・・・・・・・・・28日~42日

 

【腎盂腎炎】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・14日

CPFX、LVFX使用 ・・それぞれ7日、5日

 

【菌血症】

感染源除去可能 ・・・・・・・・・・10~14日

 

(編集長)

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何に注目するべきか?  経過観察の2つの軸

2019.07.04

だいぶ間が空いてしまいましたが、

4月末に開催された松永先生の

感染症カンファからです。

 

実は来週7月9日に、今年度2回目の

感染症カンファが開催されます。

その前に、感染症診療の基本を

おさえておきましょう。

 

前回までは感染症診療の流れとして

①感染症?それとも感染症以外?

②診断の2つの軸

③治療の2つの軸

④抗菌薬

を順に紹介してきました。

 

今回は⑤経過観察の2つの軸

ついて紹介します。

 

例えば、肺炎の患者さんに抗菌薬を

開始したけど、一向に熱が下がらない、

WBCやCRPが下がらない。

抗菌剤を代えた方がいいか?

 

なんて不安になることは

しばしば経験しますよね。

 

あなたはそんな時はどうしますか?

 

まず、抗菌剤を変更する前に、

感染症治療が上手くいっているかの

判断をする必要がありますが、

あなたは何を根拠に治療が

上手くいっているかを判断して

いますか?

 

たいていの人は

「発熱」が続いている、

「WBC」や「CRP」が下がらない、

と答えてくれます。

 

確かに、分かりやすく有用な指標

ですが、その特徴と限界を把握

しておく必要がありますね。

 

松永先生は「2つの指標」

よく理解する必要性を強調

しています。

 

それは

「身体全体の総体を表す指標」

「感染局所の病態を表す指標」

です。

 

「身体全体の総体を表す指標」とは、

体温、WBCやCRP、プロカルシトニン

などの炎症マーカー、そして

敗血症性ショックの治療に用いられる

ノルアドレナリンの用量、インスリンの

用量、乳酸値などを指します。

 

「感染局所の病態を表す指標」とは、

感染局所の症状、徴候、グラム染色

などの検査所見を指します。

 

例えば、肺炎の患者さんなら、

呼吸回数や酸素飽和度(吸入酸素量)

喀痰量などが感染局所の指標に

なります。

 

つまり、CRPが上昇していても、

呼吸回数や酸素飽和度(吸入酸素量)が

改善傾向なら抗菌薬を変更する必要は

ありません。

 

「検査値を治しているんじゃない!

患者を治しているんだ!」

というのが、松永先生のメッセージです。

 

具体的な感染局所の指標には・・・、

 

肺炎

症状(咳、痰、呼吸困難感)、

徴候(呼吸数、呼吸器の設定、痰の量・質)

検査(血液ガス、喀痰のグラム染色)  

 

尿路感染

症状(排尿困難、頻尿など)

徴候(腹部の圧痛、背部の叩打痛)

検査(尿中白血球数、尿グラム染色)

 

蜂窩織炎

症状(疼痛)、

徴候(発赤、腫脹、熱感、浸出液の量・質)

検査(浸出液のグラム染色)

 

心内膜炎

血液培養が検出されるまでの日数

血液培養の陰性化

 

 

感染症治療では発熱やCRPだけでなく、

感染局所の指標に注目して、

それを追いかけることが重要です。

 

これらの指標は診断する時点、治療を

開始する時点で、経過を見る指標を

決めていくことが大事です。

 

発熱とCRPに惑わされないで

頑張ってみてください。

(編集長)

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