臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
聴きとれていますか?Ⅲ音
平成31年3月2日(土)、3日(日)
の2日間で、第19回水戸医学生
セミナーを開催します。
現在の参加者を募集中です。
↓
水戸医学生セミナーは今年で10年目
になります。きっかけは、水戸協同病院
総合診療部の前教授である徳田安春先生
が水戸に赴任された時に、医学生向けの
イベントを開催できないかと相談した
ことから始まりました。
そして徳田先生は現在、沖縄に戻られて、
ますます活躍されています。後任の
小林裕幸先生とは、水戸医学生セミナーを
継続していこうという話になり、現在に
至っています。
さて、ご存知の方も多いと思いますが、
徳田先生も小林先生も身体診察を
重視されています。
検査に頼らず、病歴と身体診察で
鑑別診断をかなり絞り込めて、検査の
ノイズに振り回されることがなく、最短で
診断に到達できる必須の技術です。
この強みを生かして、水戸協同病院では
Physical examination roundが
開催されるようになりました。
ベッドサイドでの身体診察はもちろん
ですが、毎回のように聴診の問題が
出されます。
具体的にはリットマンの電子聴診器に
録音した、実際の患者さんの心音を
聞くのですが、最初のうち参加者は
かなり戸惑います。
心臓の聴診で重要なことは、
まずⅠ音、Ⅱ音を同定することですが、
みんな分からないのです。
でも、小林先生の解説を聞きながら
何度も繰り返し聞いていると、
Ⅰ音、Ⅱ音がわかり、Ⅱ音の分裂や、
Ⅲ音も聞き分けられるようになります。
Ⅰ音とⅡ音が分かるようになると
その後の理解は比較的スムーズです。
Ⅲ音は心不全の重要な所見ですから
聴きとれるようになれば、あなたも
間違いなく自信がつきます。
ぜひPhysical examination roundに
挑戦してみて下さい。
水戸医学生セミナーは外傷を含めた
救急医療のことや身体診察を通した
内科診断学、言うなれば臨床における
「動」と「静」を体験できる貴重な
機会です。みなさんの臨床に対する
モチベーションをぐいぐいと上げて
くれる「体験型セミナー」です。
ぜひ参加をお待ちしています。
第19回水戸医学生セミナーの
申込みはメールでお願いします。
↓
メールには
・お名前
・大学名および学年
・住所
・携帯電話(前日や当日の連絡先)
以上を必ずご記入ください。
お申し込み後は、自動返信メールが
送信されます。追って担当者から
ご連絡します。
お急ぎお申し込み下さい!
(編集長)
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患者さんに上手く話をさせるコツ
あなたはERで診察する時でも、
入院中でも患者さんの話を聞く時
でも、うまく患者さんから話を聞き
出せているでしょうか?
入院中の患者さんであれば、
指導医などからある程度の情報が
あるので、それをもとに問診することは
できますが、患者さんがあまり話に
乗ってこなくて、「はい」と「いいえ」しか
言ってくれない・・・。
何となく職務質問のような感じに
なってしまう、何てことありませんか?
でも、どうしたら患者さんから
話をしてもらえるようになるのでしょう?
そんな時に役立つのがFORMです。
FORMとは
Family:家族のこと
Occupation:仕事のこと
Recreation:趣味のこと
Message:自分の信念や人生観など
人はFORM関することは、いろいろと
自分から話をしたくなるそうです。
これらの話題を振ってみて、患者さん
から話してもらうようにしてください。
もちろん、患者さんが話をしている時は、
問診とは関係ないなと思っても、しっかり
聴いてください。その姿勢が、間違いなく
患者さんとの良い関係を作るきっかけに
なります。
(編集長)
食事介助中(一度はやってみましょう!)
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◆第19回水戸医学生セミナー
~内科と救急のエッセンスを体験しよう~
平成31年3月2日(土) 3日(日)
の2日間で開催します。
五感をフルに使って真剣に身体診察に取り組み、
身体診察後の詳細なフィードバックを受ける。
すると、あなたはもう一度ベッドサイドに
行ってみたくなるはずです。
あなたは身体診察のみで、どこまで診断に
迫れるのか?ぜひ挑戦してみて下さい!
水戸医学生セミナーは、大学の授業で
体験できない、内科と救急のエッセンスを
盛り込んだ「究極の体験型セミナー」です!
現在参加者受付中です。
お急ぎお申し込みください!
申込みの詳細はこちらから
↓
https://ameblo.jp/mitosa-re/entry-12430154454.html
◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは
こちらからご連絡ください。
↓
http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html
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あなたにはこんな経験ありませんか?
病棟からコールがあって、
「患者さんがおなかを痛がっています」
他にいろいろやることがあるあなたは
とりあえずCTを撮ってもらいました。
でも、腹腔内にフリーエアはない
膵臓も腸間膜脂肪織の異常も
見当たらない。胆嚢も腫大していない。
少なくとも虫垂は腫大していなさそう
自信はないけど、大きな見落としは
していないはず。
あとから腹部の身体診察をしてみたら
患者さんはそんなに具合悪くなさそう。
よくよく聞くと、剣状突起のところを
押すと痛いので、気になって
看護師さんに言っただけ。
身体診察をしておけば、わざわざ
CTを取る必要はなかったのに。
あなたはこんな経験はないですか?
身体診察で全ての診断ができる訳では
ありませんが、鑑別診断をかなり絞り
込めます。検査の手間やノイズに振り
回されることなく診断に最短でアプローチ
できる必須のスキルです。
水戸医学生セミナーの1日目に
水戸協同病院で行われる
Physical examination roundは
実際に入院している患者さんに協力
いただき、ごく簡単な患者情報のみを
与えられる以外は、身体診察のみで
鑑別診断を考えるというものです。
五感をフルに使って真剣に身体診察に
取り組み、身体診察後の詳細なフィード
バックを受けると、もう一度ベッドサイドに
行ってみたくなるはずです。
あなたは身体診察のみでどこまで診断に
迫れるのか?ぜひ挑戦してみて下さい。
参加者の感想は
↓↓↓
・普段、自分がいかに身体診察を怠って
いるかが分かりました。今後、実習では
もっと主体的に患者さんに関わって
いきたいと思います。
・実際に患者さんを前にフィジカルをとる
緊張感を味わえてよかったです。
・学生がこれ程任せてもらう機会はない
と思うので貴重な体験になりました。
・フィードバックもあり診察しっ放しに
ならなかったのも良かったです。
第19回目となる水戸医学生セミナーの
参加者を募集中です。
申込みはこちら
↓
メールには
・お名前
・大学名および学年
・住所
・携帯電話(前日や当日の連絡先)
以上を必ずご記入ください。
お申し込み後は、自動返信メールが
送信されます。追って担当者から
ご連絡します。
(編集長)
診察後に所見をまとめ中
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新年のご挨拶 2019
ブログ読者のみなさま
明けましておめでとうございます。
本年もこのブログを、どうぞ
よろしくお願い申し上げます。
昨年も、その前も新年最初のブログに、
将来計画に関する記事を載せました。
↓
今回はこの1年の計画、具体的には
ローテーションについて書こうと思います。
当院ではこの時期に、新年度の
ローテーションの調整を始めています。
J1たちに話を聞いて、2年目のローテー
ションを決めるわけです。
ご存知の通り、初期研修には必修科目が
あって、内科6か月、救急3か月、地域1か月
です。(これは2020年度から変更になり、
上記に加えて小児科、外科、産婦人科、
精神科が必修になります)
この条件をクリアしたうえで、出来るだけ
それぞれの希望に沿った形にしていきます。
面白いことに、希望を聞いていると
大きく2つのパターンがあることに気づきます。
一つは、自分の希望診療科を決めていて、
それに関連する診療科のみをローテー
ションしたい人。
もう一つは、いろいろ勉強したくて、
1か月ごとにマイナー科も含めて
たくさんローテーションしようとする人。
どちらが良いとか悪いとかではありませんが、
2年間の初期研修の目的は「プライマリケア」
ですから、バランスの問題だと思います。
関連する科だけローテーションは
一見効率的ですが、どこまでを関連すると
言えるのかは曖昧です。結局のところ
自分のやりたいことだけになって
しまわないかが心配な点です。
例えば、外科を考えてい研修医が
いたとしましょう。内科的なことは
どうも苦手で、特に糖尿病とか
透析は良くわからない・・・。
でも糖尿病や透析患者さんの手術を
しない訳に行きません。どう管理するのか
まで出来なくとも、透析患者さんは何に
注意して腎臓内科医に相談すべきなのかは
初期研修医のうちに修得できます。
病院を受診する患者さんの背景は
じつに様々ですから、多くの合併疾患を
抱えている高齢者で、どの診療科が
イニシアチブを取ればいいのか?
このような時は、いろいろな診療科を
ローテーションしていた方が、各科の
事情も分かるし、相談しやすくなります。
一方、いろいろな診療科を1か月ごとに
ローテーションしても、知識も手技も
果たして身に付けられるのか?とも
思ってしまいます。
もちろん、知らないよりはいいですが、
臨床はそんなに甘くありません。
やった気になっただけでは、あなたも
患者さんも不幸です。
ということで、当院では
・目標はプライマリケアの習得
・1診療科を、できれば2か月以上
・希望の診療科が決まっているなら、
パートナーとなる科のローテーション
を勧める(例えば、消化器内科希望なら
消化器外科の研修を組み込む)
これらを基本方針にして相談しています。
今後は2020年度から必修科が増えるので、
この方針通りに行かない場面がふえる
かもしれませんが、初期研修でさまざまな
症例を経験して、その後の専門研修でも
当院の研修目標である、
「 医療を支えるチームの一員として
『疾患』のみならず『患者さん』を診ること
ができる」
ようになってほしいと考えています。
さらに、これから医療環境が大きく変化
することが予想されています。臨床の
スキルを身に付けることはもちろんですが、
医学以外のことにも関心をもって、大きな
変化に対応できるようになって欲しい
と思います。
あなたにとって2019年が、
飛躍の1年になりますよう、
一緒に頑張って行きましょう!
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(編集長)
第3回水戸医学生’小児科’セミナーの一コマ
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◆第19回水戸医学生セミナー
~内科と救急のエッセンスを体験しよう~
平成31年3月2日(土) 、3日(日)
の2日間で開催します。
多発外傷患者が搬送されて来た時、
初めに何をしますか?
もし多数傷病者が発生する多重事故や
災害が発生した時、あなたが最初に
するべきことは何ですか?
大学では教えてくれない現場での対応を、
この「究極の体験型セミナー」で
身に付けてください!
現在参加者受付中です。
詳細はこちらから
↓
http://www.mito-saisei.jp/resident/mitoigakuseiseminar19.html
◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは
こちらからご連絡ください。
↓
http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html
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