臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
入院患者がショックバイタル!現場でどう動く?【ケースで学ぶ初期対応】
こんにちは。
ドタバタ研修医のテラメガネです。
今回は「入院患者がショックバイタルを示したとき、現場でどう対応するか?」について、実際のケースをもとに反省の意も兼ねて解説させていただきます。
ある日の当直で…
ほぼ完徹だった当直、ひと段落した午前6時…
「入院中の患者さん、普段と様子は変わらないけど血圧が測定できない…」
そんな連絡がPHSにかかって来たら、あなたはどう動きますか?
まずは評価!
PHSのままで現在のバイタルを確認しましょう。
特にAirwayに異常が無いかは、PHS越しで確認しましょう。
電話では以下の内容がわかりました。
意識清明
HR108、RR24、SpO2 98%(RA)、BP測定不能
到着後、あなたはどうしますか?
一次評価のポイント
患者さんのところに到着したら、実際に自分でもABCDE評価しましょう!
A:会話可能か。いびきあるか。胸郭の運動は正常か。吸気に狭窄音無いか。
B:陥没呼吸あるか。呼吸回数(簡単に速いか 規則的か)、SpO2
C:脈は中枢と末梢で触れるか。CRT 皮膚色 BP 心電図波形
D:GCS 瞳孔
E:体温、皮疹など。
実際の評価は以下の通りでした。
A:会話可能
B:呼吸音清でSpO2保たれている
C:橈骨動脈触れず冷感あり
モニター波形変化なし、BP60/45程度
D:GCS E4V5M6、
E:BT37.8 全身に皮疹ないが四肢に軽度浮腫認める。自覚症状は倦怠感のみ
→代償破綻したショック
では次になにをしますか?
評価をもとに介入!
評価が終わったらそれに合わせた対応をしましょう。
今回は血圧を安定させるために以下の介入が検討されると思います。
1. 人を集める
2. モニター・酸素・救急カートを準備
3. 動脈ガス採取
4. 輸液ライン2ルート確保(全開投与)
5. 昇圧剤準備
私が評価している間に、ERのお姉さん方が心配して様子を見に来てくださいました。そのためコードブルーはせずに、一緒に当直をしていた上級医の先生だけ呼んでいただきました。
今振り返るとバイタルの安定と同時並行でショックの原因精査をするために人をもっと集めるべきだったかもしれません。
介入後の評価、介入
浮腫が強く2ルート確保できず、CV挿入し輸液全開で投与。
生食全開で投与するも反応なし
末梢からノルアドレナリン0.03γで開始してBPやや改善
→ひとまずバイタルはこれ以上崩れることはなさそう。
ショックの鑑別と二次評価
バイタルへの介入がおわったら次は原因精査です。
(繰り返しになりますが、本来は同時に行うべきです)
SAMPLE聴取 カルテ確認、血液ガス、レントゲン、エコー(rush exam)などで原因精査しましょう
情報をまとめると70代女性、ADL自立されていた方でCKD+感染症による腎前性AKIで三日前に緊急入院となった方。陳旧性心筋梗塞やコントロール不良のDMの既往歴があり、1500ml/dayの輸液で治療されていたが無尿。連日のL/DではHb19HCT55程度、WBC20000、CRP8程度となっていました。
静脈ガスのデータは (動脈血ガスを取るつもりでしたが・・・)
pH7.20程度pO2 40 PCO2 30 HCO3- 10.8 、Na127 K5.75 Cl-98.0 Lactate 8程度
血糖値は225 Hb17.6 でした。
Rush examでは (詳細は偉大な先輩がまとめてくれたこちらをご覧ください)
pump:心嚢液貯留なくEF50%以上はありそう D shepeもなさそう
tank : IVC 虚脱
Pipe : CV挿入優先し評価せず。
胸部Xp:肺炎像、心拡大なし。
上記の情報から、あなたはどんなショックを想起しますか?
当時の僕は以下のことを考えました。
鑑別
・WBC CRP高値+輸液反応性乏しい qSOFA 2点
→血流分布異常性ショック、その中でも敗血症性ショックか。
感染のフォーカスは同定できず、強いて言えば尿路感染症か。
・Hb HCT高値でIVCも虚脱
→循環血漿量減少性ショック
1500ml/day +食事で脱水になり得るのか? 心原性ショックや閉塞性ショックは積極的に疑わず
まとめると、バイタルや所見からは敗血症性ショック+循環血液量減少性ショックが考えられるものの、Covid19以外で感染示唆する所見なく、inも十分にある一方でoutはないことが気持ち悪い。
介入とその後
ノルアドレナリン投与、血液培養・MEPN投与しCT撮影するも明らかな膿瘍はわからず。カテコラミン投与下でMAP 60mmHg程度、輸液後も頚静脈虚脱、四肢に浮腫出現
ICUに入室すると某先生が次のようなことを話していました・・・・次回に続きます!
(ドタバタ研修医のテラメガネ)

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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆第25回水戸医学生セミナー
~内科と救急のエッセンスを体験しよう~
2026年2月28日(土)、3月1日(日)に開催します。
JATEC,MCLSなどの内容を盛り込んだメディカルラリーに挑戦してください!
◆病院見学に来ませんか?
当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?
あなたの目で確かめてみてください!
病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。
なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、
下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。
↓
【本日より受付開始】第25回水戸医学生セミナー
お待たせしました!
先週からご案内していた第25回水戸医学生セミナーの募集を本日から開始します。
この水戸医学生セミナーは、水戸済生会総合病院とお隣の水戸協同病院との共催で、2010年から新型コロナ流行前の2020年までの10年間に計20回を開催した医学生向けのイベントで、全国の医学生が参加してリピーター参加者もいるなど好評を博していました。
参加した医学生は、のべ160名以上となり、セミナーに参加した医学生が水戸済生会や水戸協同病院の初期研修医となってくれた人も多くいました。
この水戸医学生セミナーを昨年3月に水戸済生会の単独開催で、さらに7月には水戸済生会と水戸協同の共催で開催したところ、いずれも応募開始から1週間もたたずに定員に達しました。
さらに参加者からは
・学校の授業だけでは得られなかった生きた知識を知ることができました。
・講義+趣味レーションのサイクルは学んだことを刻み込みやすく、翌日のメディカルラリーでも生かすことができました。
・次回も挑戦します!
など嬉しいコメントと高評価をいただきました。
これを受けて、下記日程で「第25回水戸医学生セミナー」を開催することにしました。今回も「内科と救急のエッセンスを体験しよう」をテーマに水戸済生会ではメディカルラリーを、水戸協同では鑑別診断とフィジカルアセスメントを扱います。大学では扱わない内容ですので、ぜひ挑戦してみてください!
なお、この水戸医学生セミナーは宿泊費を含めて参加費無料という破格の企画なので、参加者は12名と限られています。今すぐお申し込みください!
【開催概要】
日時: 2026年2月28日(土)~3月1日(日) 1泊2日
*2日目は14時頃に終了予定です。
場所:水戸済生会総合病院、水戸協同病院 (宿泊は当方で準備します)
対象:全国の 医学部 3、4、5年生 計12名
費用:参加費、宿泊費は無料ですが、病院までの交通費はご負担ください。
主催:水戸済生会総合病院、水戸協同病院
お申込みは、下記の申し込みフォームに必要事項を入力のうえ送信してください。
定員になり次第締め切りとさせていただきますので、今すぐお申込みください!
<申込時の注意点>
・上記フォームに必要事項をご記入いただき、内容をご確認のうえ、「送信する」ボタンを押してください。送信いただくと、入力したメールアドレスに自動返信メールが届きます。追って、担当者よりご連絡差し上げます。
・上記フォームよりお申込みいただくと、専用のマイページが作成されます。今後のご連絡ややり取りはマイページにて行います。
・自動返信メールにはログインに必要なIDとパスワードが記載されておりますので、必ずマイページへログインが出来るかご確認をお願いします。
あなたのご参加をお待ちしています!
(編集長)

第24回医学生セミナーでの一コマ
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頭が真っ白になりました・・・
「冷静に考えればそんなに難しいことじゃないのに、あの場でいろいろ言われると頭が真っ白になる・・・・。できなかったことは悔しいけど学生のうちに「知っているのとできるのは違う」ってことに気が付けたのは大きな収穫でした。」
これは以前に開催した水戸医学生セミナーでのメディカルラリーを終えた直後の参加者の言葉です。ラリー中に、この医学生が何をしていいのか分からず立ち尽くしていたので、終了後にスタッフが「どうでした?」と尋ねたらこの言葉が返ってきたそうです。
水戸医学生セミナーでのメディカルラリーは、医学生と研修医の4,5名が1チームとなって、約20分間のステージ中にスタッフが演じる患者のトリアージ、診断、処置を行い、その点数を競うものです。スタッフは臨調感あふれる演技で、参加者を戸惑わせます。
冒頭の医学生は、外傷患者を評価して、それに続けて現場での処置をしようとしていたのですが、別の傷病者役のスタッフから「はやく何とかしてくれ!」と大声で言われてしまったことで頭が真っ白になったのです。
あなたが知識としては知っている、理解していることでも、実際にやってみると出来ないことは多くあります。「そんなに難しいことじゃないのに・・・、」と、「できない自分」と今のうちに対峙しておくことは、これからの臨床の現場に出ていくあなたにとって間違いなく貴重な経験になります。
そんなメディカルラリーを体験できる水戸医学生セミナーを2月末に開催します。現在申し込みの準備中で、もう少しでご案内できます。来週のこのブログのチェックをお願いします!
(編集長)

第24回医学生セミナーでの一コマ
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新年あけましておめでとうございます
ブログ読者の皆様
新年明けましておめでとうございます!本年もこのブログをどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、新しい年を迎えましたが、今年の目標を考えてみましたか?
もちろん6年生のあなたには「国試合格」という大きな目標がありますから、残された時間を有効に使って、最後まで頑張ってください。
ちなみに編集長はもう何年も前から、年の初めの目標として①運動&ダイエット、②英語の習得 を目標に掲げているのですが、現状維持が精いっぱいで、進歩していません・・・。
何故、進歩しないかというと、こういった目標は漠然としすぎていてなかなか達成することができないからです。「何を、どこで、いつ、誰と、どれくらいの期間でするのか」まで具体的に落としこんでいないと、実行に移される可能性は低いそうです。
つまり、目標をプロセスに分解して、具体的なアクションをイメージできる目標にすることが大事なんだそうです。ということで編集長も、今年こそは具体的な行動を起こせるような目標を考えてみようと思っています。
あなたも自分の将来計画をイメージしつつ、その中で何ができるかを「現実的に考える」のが成長するためのコツかもしれません。ぜひ、お正月の間に少し時間を取って考えてみてはどうでしょうか。
あなたにとって2026年が、飛躍の1年になりますように。
(編集長)

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