臨床研修ブログ
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後輩とのコミュニケーション・・・1分間指導法
前回は、あなたが新しく入ってくる後輩に教える時に使えるPNPフィードバックを紹介しました。今回も、後輩に教える時に使えるツールをもう一つ紹介します。
今回は「1分間指導法(One-Mminute Preseptor)」です。
「1分間指導法(One-Mminute Preseptor)」とは、
①考えを聴く(Get a commitment)
②根拠を確認する(Probe for supporting evidence)
③原則を教える(Teach “One” general rule)
④良い点を認める(Reinforce what was done right)
⑤改善を図る(Correct errors)
⑥更なる学習を勧める(Facilitate more learning)
というもので、いつでも、どこでも、手軽に行えます。
例えば、ERでウォークインの喘息患者さんを後輩研修医が診察した後を想定してみると・・・・
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あなた:「今診察した患者さんはどんな感じだった?」
後輩:「喘息発作だと思います。喘息の既往があって、かぜなどを契機に発作が出ることが今までもあったようですが、今回は3日前から鼻汁や咽頭痛があって、だんだん咳もでるようになったようです。今日はヒューヒューし出したので、自分でそろそろヤバイと思って受診しました」
あなた:「なるほど、じゃあ、まず何をすればいいかな?」
後輩:「短時間作用型β刺激薬(SABA)の吸入をやって、改善すれば帰宅にしようと思います」
あなた:「どうしてそう考えたの?」
後輩:「いや、患者さんがいつも吸入すると良くなると言っていたので・・・」
あなた:「確かに発作時はSABA吸入で問題ないよ。でも、普段はステロイド吸入薬(ICS)を使っているのかとか、喘息で入院歴があるかとか聞いたかい?」
後輩:「いえ、聞いてませんでした・・・」
あなた:「普段の治療内容は聞いておいた方がいいよね。一度発作が起こると、気道はしばらく不安定な状況が続くと言われているから、普段からICSを使っている人なら増量するとか、やっていない人なら1,2か月は吸入薬を継続してもらった方がいいと思う」
後輩:「そうなんですか? SABAで良くなったらOKと思ってました」
あなた:「苦しくてERを受診した訳だから、SABAで早く対応してあげるのは大事なことだし、イイと思うよ。でも、またすぐに受診しないように、いくつかの問診をしておくだけで、その後の対応がある程度決まってくるし、うまく外来につなげるのが大事かな。」
後輩:「なるほど」
あなた:「喘息は、非専門家向けの分かりやすいガイドラインが出ているから、それを見ておくといいよ。治療全体の流れとか、重症患者の目安とかを分かるようになるからね」
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こんな感じになると思いますが、いくつかポイントがあるので、それも紹介します。
①「考えを聴く」時には、自分の解釈を言わないこと、そしてこの時点で改善点を指摘しないことがポイントです。まずは聴くことに徹します。
②「根拠を確認する」時は、「それは違うよ」と言ってはいけません。「どうしてそう考えたの?」「何がポイントだと思う?」という感じで発言を促しましょう。
③「原則を教える」時には、言いたいことを詰め込まないように1つに留めるのがコツです。つい、いろいろ言いたくなりますが、多くなるほど伝わりません。
④「良い点を認める」では、「特に○○が良かったよ」としっかり褒めましょう。
⑤「改善を図る」では、具体的な内容や行動に対して「今度は○○しようね」と伝えましょう。
⑥「更なる学習を勧める」時は、「もっと勉強するとしたら・・・」という感じで、具体的かつ実行可能なことを伝えましょう。さらに「来週のカンファの時までに」などと期限を決めると良いです。
「1分間指導法(One-Mminute Preseptor)」は、前回紹介したPNPフィードバックと同様に、実習に来た医学生や看護師さんたちにも使えますので、是非やってみて下さい。
(編集長)

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