臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
退院までの道のり(1)
入院患者さんで、特に高齢者では、せっかく元気になったのに退院できないということが日常的にありますが、こんな時は他の職種と力を合わせて退院に向けて、患者さんや家族、関係先に働きかけを進めていくこともドクターの大事な仕事の一つです。このような場面ではソーシャルワーカーや看護師だけでなく、リハビリや薬剤師などからの情報も統合したうえで家族に話をしますが、退院までの道のりの全体像を頭に入れておかないと、話がかみ合わないことがあります。
この記事は昨年8月に、当時J2だったNくん(現在は麻酔科専攻医)が書いてくれたものですが、良くまとまっていて病棟で必ず役に立つ内容だと思います。病棟での仕事をこなせるようになってきた今の時期に、もう一度読み直してみてください。
(編集長)
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当院の総合内科では、自分が主治医になって治療にあたります.それは医師として当たり前の仕事なので納得できると思いますが,高齢者であればあるほど,家族による退院の受け入れ体制が脆弱になり,施設の利用や介護サービスの介入が重要になってきます.
その理由としては,
・独居である場合
・高齢の配偶者と2人ぐらしで子どもは別の場所で暮らしている場合
・子どもや孫と同じ住居であるが,もともと介護に時間がとられ,慢性的に介護疲れしている場合
・施設入所しており、すでに家族との関係が疎遠になっている場合
などなど.あげだしたらきりがないです.
退院先の受け皿を広くする役割を持つのが
・ケアマネージャ
・介護保険申請
・特別養護老人ホーム等の施設型介護福祉施設
・かかりつけ医
これらの福祉サービスのいずれかを何らかの理由で享受していない場合,高齢者の退院は非常に難しくなります.
そのため,特に救急搬送されてくる患者に関しては,ERで患者家族がいる時点で「要介護度は?(介護保険は申請していますか?)」「ケアマネはいますか?連絡先は?名前は?」「施設の利用は?」と聞いておくことが大切です.
次回から,転院や退院の際に私たちが知っておくべきことを紹介していきます.
(Nくん)
研修医部屋(通称:大研)の一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
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