臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

その時、あなたは何が出来るでしょう?

2018.05.19
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

 

 

これは実際に編集長が経験したことです。

 

それはあの東日本大震災の時のこと。

震災の影響でERに搬送されてきた

患者さんがいました。

 

すでに心肺停止状態。編集長も加わって、

いつも通りに蘇生をしていました。

でも心拍は再開しない・・・。

 

その時、救急科の先生が

「この患者さんは黒とします!」

とスタッフみんなの前で宣言しました。

 

「黒!?」

 

黒とは、トリアージして亡くなっている人、

蘇生できる見込みがない人を黒と

判定します。

 

それ以上の治療やめて、災害現場で

限られた医療資源を他の傷病者に

振り分けるためのものです。

 

黒と宣言されて、編集長は初めて

災害現場にいることを実感しました。

 

もちろんトリアージで黒、赤、黄、緑

があることは知っていました。

 

でも、自分の目の前にいる患者さんが

黒と判定にされるなんて

正直考えてもいませんでしたし、

自分で黒と判定できる勇気も

ありませんでした。

 

でも考えてみて下さい。

大規模災害や多数の傷病者がでる事件や

事故が発生すると、使える医療資源は

限られます。

 

通常の医療とは全く異なり、

人も薬剤も限られ、災害で停電となれば

採血だけでなく、レントゲンやCTなど

検査も十分に出来ません。

 

そんな状況で多数傷病者を

どうコントロールするのか?

 

多数傷病者を受け入れる病院は

どうすればいいのか?

 

少ない医療資源をどのように有効に

使えばいいのか?

 

あなたも、そんな状況に遭遇しない

という保証はありません。

 

もし、そこに居合わせたら、

あなたは何が出来るでしょう?

 

水戸医学生セミナーでは東日本大震災を

経験してから、大規模災害や多重事故など、

多数傷病者への対応標準化トレーニング

コース(MCLS:Mass Casualty Life

Support)についても扱うように

なりました。

 

MCLSで扱う領域について大学で

取り上げられることは、まずありません。

それは、多数傷病者がいる場合は

通常の臨床とは全く異なるからです。

日常臨床からスイッチを切り替える

必要があります。

 

非日常の状況で、自分はどうすべきかを

知っておくことで、落ち着いて行動

できるようになります。

 

水戸医学生セミナーでは、そんな現場での

対応を学び、体験することが出来ます。

「その時」に備えて、あなたもMCLSを

ぜひ身に付けてください。

  

第18回目となる水戸医学生セミナーの

募集がもうすぐ始まります。

 

今回も特典があるので、見逃さないように

ご注意ください。

(編集長)

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5月は徳田安春先生です!

 

おなじみの徳田先生のカンファ

昨年度は4回もお越しいただきました。

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成30年5月29日(火)11時~

*日程が変更となりました

 

いずれも院外からの参加を歓迎します!

参加を希望される方はこちらにご連絡ください!

http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html 

 

◆そして・・・、

第25回県央県北レジデントセミナー

平成30年5月24日(木)18:50~

水戸医療センター2F 地域医療研修センター

 

当院研修医が症例提示を行います!

 

◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは

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