臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
紹介状を書く時(1)・・・最も大事なことは
患者さんが退院する時に紹介状(正確には診療情報提供書ですが、ここでは「紹介状」とします)を渡すことが多くあります。当院では、多くの診療科でまず研修医に紹介状を書いてもらっています。
もちろん指導医のチェックが入り、跡形もないくらいに思い切り書き直しされることもありますが、書いているうちにポイントをつかめるようになって来ます。
実は初期研修の評価の中にも、この「診療情報提供書を記載できる」という項目があります。この紹介状を書く時のポイントについて、このブログで4年前に記事にしていました。基本は変わりませんが日常業務でよく使うものですので、加筆・修正したものを紹介していきます。
さて、研修医が書く紹介状でよくみられるのが、入院サマリーに酷似したものです。検査データもそのまま記載してあったり、ポイントがぼやけてしまうので非常に読みにくいものになってしまいます。紹介状を書く時に最も大事なポイントはまず、「誰に宛てて書いているのか」をはっきりさせることです。
具体的には、
1.他の病院で精査や治療をお願いする時
2.リハビリなどを目的に転院を依頼する時
3.施設入所のため、その施設の嘱託医にお願いする時
4.紹介してくれたクリニックや病院に報告し、フォローをお願いする時
5.かかりつけ医とは別の医療機関から紹介された経過をかかりつけ医に報告する時
よくあるパターンはこんなところでしょうか。こうしてみると紹介状といっても全部同じではなく、相手によって書くべき内容を変える必要があることに気づきませんか?次回からそれぞれを細かく見ていきましょう。
(編集長)
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