臨床研修ブログ
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アトピー咳嗽 その2
今回もアトピー咳嗽の続きです。
アトピー咳嗽の診断基準は以下のようになっています。
アトピー咳嗽は、特にCVAとの鑑別が重要になります。その理由としてCVAではICSの維持療法が重要になりますが、アトピー咳嗽は咳症状が軽快すれば治療は中止可能で、ICSの維持療法が必要ありません。つまりしっかり鑑別しておかないと、不要な治療を長期に継続させてしまうことになるのです。
治療としてはヒスタミンH1受容体拮抗薬が第一選択となりますが、その有効率は60%程度とされています。ヒスタミンH1受容体拮抗薬を2週間継続しても効果が不良な時は、ICSの追加を試みます。吸入できない状況であれば内服薬を1~2週間試します。それでも改善しない場合は別の疾患の可能性があるので専門医に紹介することを考えましょう。
アトピー咳嗽の予後としては良好で、長期的に喘息や閉塞性換気障害への進行は認めません。症状が改善すれば治療中止は可能ですが、再燃する場合は原因抗原の追及などアレルギー疾患として予防に努めることが重要になります。
参考文献:咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019
(編集長)
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