臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

高アンモニア血症の原因?  水戸医学生セミナーより

2018.03.03
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

先日開催された第17回水戸医学生セミナー

から、イイところを紹介します。

 

今回は1日目の午後に水戸協同病院で

行われたケースカンファからです。

 

水戸協同病院では、初めにPhysical

examination roundを行いました。

これは実際の患者さんを、ベッドサイドで

問診なしの身体診察を行わせてもらい、

鑑別診断を考えていくというものです。

3名の患者さんに協力いただき、参加者は

一生懸命診察をしていました。さらに電子

聴診器を用いて聴診所見のクイズも

ありました。

 

これが終わると橋本先生による

「水戸協流 ケースカンファ」です。

 

前回も紹介しましたが、橋本先生は卒後

4年目ですが、第10回の医学生セミナーに

参加してくれた先生です。

 

提示したのは意識障害で受診した症例

でしたが、まるでERで診察しているような

感じで、各グループが知りたい情報を

橋本先生に問診しながら進めていく

のですが、先生は患者の家族役を熱演?

してくれました。

 

答えから言うと、意識障害の原因として

高アンモニア血症が関与していることが

分かりました。

 

でも問題は、なぜ高アンモニア血症に

なったのか??です。

 

高アンモニア血症を来す原因には

 

・先天代謝異常(尿素サイクル異常症)

・肝性脳症

・門脈・体循環シャント

・ウレアーゼ産生菌による尿路感染症

 

実は以前のセミナーでウレアーゼ産生菌

による尿路感染から高アンモニア血症で

意識障害に至った症例があったので、

もしかして2回目?と編集長は思ってしまい

ましたが、今回は門脈・体循環シャント

原因で、カテーテルによる塞栓術も非常に

上手くいったケースでした。

 

いつもながら勉強になるケースカンファ

でした。

 

 

参加者の感想は

・普段の実習ではやらないような身体所見を

 じっくりと鑑別を考えるという機会で、

 とても楽しく勉強になりました。先生方

 からのFeedbackがすばらしかったです。

・身体診察だけで分かることがたくさんある

 ことを実感できた。

・もっと水戸協のレクチャー&実践があった

 方がよかった。

・みんな身体診察だけで病名が分かっていて

 ほんとにすごいと思った。

 

などなど、新しい発見があったようです。

 

次回も第17回水戸医学生セミナーの

イイところを紹介します。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春の合同病院説明会のご案内

春休みに病院説明会が開催されます。

当院も参加しますので、ぜひブースに

お越しください!

 

茨城県臨床研修病院合同説明会

日時:平成30年3月11日(日) 午後1時~午後5時

場所:イーアスつくば 2Fイーアスホール

詳細はこちら

http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/jinzai/ishikakuho/isei/ishikakuho/mstudent/godosetsumeikai.html

 

レジナビフェアスプリング2018東京

日時:平成30年3月18日(日)午前10時~午後5時

場所:東京ビックサイト 西1ホール

詳細はこちら

https://www.residentnavi.com/rnfair/ts180318

 

 

◆春休みを利用して、当院へ病院見学に

 来ませんか?

 

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください。

病院見学に興味のある方、

参加してみたい方こちらからご連絡ください。

http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html

 

◆感想やコメントはFacebookページから

 お願いします!

https://www.facebook.com/mitosaiseikai/

—–