臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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下部尿路障害 その8
今回も前回に引き続き、
アラレちゃんの症例解説です。
39歳女性
主訴:尿失禁
3経妊3経産。2人目の産後から咳や
くしゃみでときどき尿漏れを自覚した
ため、パットをあてて生活していた。
3人目の産後、仕事の時や、おもいきり
笑った時、子供を抱きかかえる時は
ほぼ必ず漏れるように。趣味だった
ジム通いや友達との旅行も不安で
行けなくなってしまった。
解説:
残尿は0ml。咳ストレステストで失禁、
パットテストで100mlの失禁を認めました。
病歴からもお産を契機とした腹圧性
尿失禁ですね。
女性は骨盤の底を骨盤底筋や靭帯で
支えているため、お産、加齢、便秘に
よる筋損傷や筋力低下が腹圧性尿失禁
のリスクとなります。
最近、骨盤底筋体操がテレビで取り上げ
られることも多く、耳にしたことのある
患者さんも増えてきました。
でも、実際の外来では、うまく収縮できて
いる方は意外と少なく、逆に腹圧を
かけてしまっていて、「やめてー!」
と言いたくなる方もいます。
(言うは易く行うは難し)
といっても診察は専門外来でないと
難しいので、一般外来レベルでは
「肛門をしめる」というように教えて
あげてください。
おしっこのトラブルは頻度が多いにも
かかわらず、羞恥心から相談できずに
我慢している人も少なくありません。
体は健康なのに、おしっこのことで
生活が制限されるのはもったいない
ですよね。
命にかかわる疾患ではありませんが、
患者さんが、これから笑って過ごせる
ように、いつもより少しだけ注目して
みてください。
(アラレちゃん)
順調にPICC挿入終了
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