臨床研修ブログ
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コレステロール塞栓症(CCE) その3
CCEのまとめの最後です。
今回は治療に関してです。
⭐️期待される治療
治療介入には2つのポイントが
あります。
①免疫学的反応の抑制
②塞栓源からの飛散を抑制
①免疫学的反応の抑制
コレステリン 結晶が末梢動脈に長期
残存する為に引き起こされる局所の
炎症や、免疫学的機序を介した血管炎
であるとの推察があり、ステロイドの
有効性に関し, いくつかの報告が
なされている。
②塞栓源からの飛散を抑制
塞栓源からの断続的なコレステリン
結晶の飛散を抑制するには、
大動脈内プラークの安定化が病態悪化
の抑制につながると考え、スタチン投与、
さらにより積極的な治療としてLDL
アフェレーシス が挙げられる.
特に進行性に腎機能が悪化す る症例
では,LDL-アフェレーシスが有用と考え
られる. LDL-アフェレーシスは LDL-
コレステロールの除去だけでなく,
炎症性サイトカインの除去,血流の
改善を目的として 行われる。
CCEは動脈硬化性疾患に対する血管内
カテーテル検査・治 療の普及に伴い,
今後本症が増加していくと考えられる。
予後不良で確立した治療法がないものの,
LDL-アフェレーシス とステロイドの併用
療法は有効性が期待される。
⭐️診療のポイント:
血管内操作後に好酸球増多を伴う
腎機能障害,足趾症状をみたらCCEを
念頭に置き,皮膚生検などに よる早期
診断が望まれる。
PG 製剤,スタチンの投与などで経過が
改善しない症例 では,ステロイド療法と
LDL アフェレーシスの併用が有効である
可能性がある。
(Suzu).
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