臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

CPCを開催しました♪

2024.02.20
カテゴリー: 初期研修

先週のことですが、院内でCPCが開催されました。

 

前回のCPCは12月に臨時で朝に開催しましたが、通常は毎月開催されている水戸市医師会病棟検討会という地域の先生方にも参加いただく症例検討会の場を利用して年に数回開催しています。コロナの最中からZoomを用いて開催していますが、今回も同様にハイブリッドで行いました。

 

今回は2症例で、肝硬変患者の敗血症と急性心筋心膜炎疑いの症例でした。2症例とも来院されてから亡くなるまでの時間経過が早く、診断も死因もすっきりしない点がある症例でした。

 

 

結論を言うと、肝硬変症例では肝硬変の原因はNASHを疑っていましたが、病理学的にはそれを裏付ける所見はありませんでした。ただ、肝硬変もかなり進んでしまうと、特徴的な所見も分からなくなるそうですので、臨床的にNASHと診断しました。

 

もう一例は、心室頻拍や心室細動を繰り返した症例でしたが、病理学的には心筋炎や心膜炎の所見は無く、急性心筋梗塞という診断でした。冠動脈造影所見と合致しない点もあり、モヤモヤが残りましたが、臨床経過と良く突き合わせる必要があることを改めて認識しました。

 

いくら画像診断が進んだとはいえ、剖検や病理と臨床経過を突き合わせると新たな発見があります。当院では剖検の際に研修医にも助手として参加してもらいますが、たとえ直接の担当患者でなくとも剖検に参加することで学びがあり、また、似たような状況に遭遇した時次はどう対応すべきかをじっくり考えるきっかけとなります。そういった点で、剖検やCPCは非常に貴重な学びの場になっています。

 (編集長)

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

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