臨床研修ブログ

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HIT その2

2020.10.13
カテゴリー: カンファレンス 内科

今回もHITの続きです。

今回は病型についてです。

 

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HITはtypeⅠと typeⅡの2つの病型に

分類される。

 

TypeⅠは、ヘパリンによる血小板への

直接刺激により血小板数減少が引き

起こされる。投与2~3日後に10~30%

の血小板減少が生じる。

 

通常、血小板数が10万以下になる

ことは少ない。頻度は使用例の約10%、

使用量依存性に発症すると言われる。

一般にヘパリンを中止することなく、

血小板数は自然に回復する。

一方、重篤な合併症が問題となるのは

TypeⅡである。このタイプでは

ヘパリンと血小板第4 因子(PF4)から

なる複合体に対する抗体(HIT抗体)が

血小板に結合し、血小板を活性化し、

血小板数減少と血栓形成を引き起こす。

 

免疫学的機序を介するため、ヘパリン

使用量が少量でも発症する。発生頻度は

0.5~5%という欧米からの報告がある。
 

HIT抗体は、ヘパリン開始後5~14日

以内に出現するが、ヘパリン投与開始後

急速に発症するタイプがあることも知られ

ている(もともとHIT抗体を持っている人と

考えられている)。
 

血小板板が2万/μL程度にまで急激に

減少する。検査としては、ELISAによる

HIT抗体の検出や、ヘパリン惹起血小板

凝集能の測定が有用である。

 

Type Ⅱは免疫疾患なのでヘパリンの

再使用は避ける。点滴のヘパロックも

禁忌である。

(Suzu)

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