臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

コレステロール塞栓症(CCE) その3

2020.10.06
カテゴリー: カンファレンス循環器

CCEのまとめの最後です。

今回は治療に関してです。

 

⭐️期待される治療
治療介入には2つのポイントが

あります。

①免疫学的反応の抑制
②塞栓源からの飛散を抑制

①免疫学的反応の抑制
コレステリン 結晶が末梢動脈に長期

残存する為に引き起こされる局所の

炎症や、免疫学的機序を介した血管炎

であるとの推察があり、ステロイドの

有効性に関し, いくつかの報告が

なされている。

②塞栓源からの飛散を抑制
塞栓源からの断続的なコレステリン

結晶の飛散を抑制するには、
大動脈内プラークの安定化が病態悪化

の抑制につながると考え、スタチン投与、

さらにより積極的な治療としてLDL

アフェレーシス が挙げられる.
特に進行性に腎機能が悪化す る症例

では,LDL-アフェレーシスが有用と考え

られる. LDL-アフェレーシスは LDL-

コレステロールの除去だけでなく, 

炎症性サイトカインの除去,血流の

改善を目的として 行われる。

CCEは動脈硬化性疾患に対する血管内

カテーテル検査・治 療の普及に伴い,

今後本症が増加していくと考えられる。

予後不良で確立した治療法がないものの, 

LDL-アフェレーシス とステロイドの併用

療法は有効性が期待される。

 

⭐️診療のポイント:

血管内操作後に好酸球増多を伴う

腎機能障害,足趾症状をみたらCCEを

念頭に置き,皮膚生検などに よる早期

診断が望まれる。

 

PG 製剤,スタチンの投与などで経過が

改善しない症例 では,ステロイド療法と

LDL アフェレーシスの併用が有効である

可能性がある。

(Suzu).

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

水戸済生会総合病院の臨床研修は

『総合診断能力を有するスペシャリスト』

を目指します

 

◆レジナビ動画で当院が紹介されています!

先日開催された

「レジナビオンライン東日本」での

病院紹介動画がアップされています。

ぜひご覧ください。

 

当院紹介動画@レジナビオンライン

 

◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医が

どんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学をご希望の方は、

こちらからご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry

 

◆感想やコメントはFacebookページから

お願いします!

https://www.facebook.com/mitosaiseikai/

 

ベッドサイドでの処置中

—–