臨床研修ブログ

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SPIDDM その2(診断・治療)

2021.06.17

前回に引き続き、マナ先生の記事です。今回はSPIDDMの診断と治療についてです。

 

● 診断

【必須項目】

1.経過のどこかの時点でグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体もしくは膵島細胞抗体(ICA)が陽性である。a)

2.糖尿病の発症(もしくは診断)時、ケトーシスもしくはケトアシドーシスはなく、ただちには高血糖是正のためインスリン療法が必要とならない。b)

 

【判定】

上記1,2を満たす場合、SPIDDMと診断する。

a)IA-2抗体,インスリン自己抗体(IAA)もしくはZnT8抗体に関するエビデンスは不十分であるため現段階では診断基準に含まない。

b)ソフトドリンクケトーシス(ケトアシドーシス)で発症した場合はこの限りではない。

 

【参考項目】

1)経過とともにインスリン分泌能が緩徐に低下し、糖尿病の発症(もしくは診断)後3ヶ月を過ぎてからインスリン療法が必要になり、高頻度にインスリン依存状態となる。なお小児科領域では、糖尿病と診断された時点で、ただちに少量(0.5単位/kg体重以下)のインスリン投与を開始することがある。内科領域でもGAD抗体陽性が判明すると、インスリン分泌低下阻止を考慮してインスリン治療がただちに開始されることがある。

2)GAD抗体やICAは多くの例で経過とともに陰性化する。

3)GAD抗体やICAの抗体価にかかわらず、インスリン分泌能の低下がごく緩徐であるため、あるいは変化しないため、発症(診断)後10年以上たってもインスリン依存状態まで進行しない例がある。

(日本糖尿病学会2012より)

 

前回の冒頭で紹介した症例は、抗GAD抗体陽性となり、糖尿病診断時から当院入院前数ヶ月は内服のみでHbA1c 7%台とインスリン非依存状態であったため、SOIDDMの診断に至りました。

 

●  治療

・SPIDDMはインスリン分泌能が年単位で低下していき枯渇してしまうため、インスリン治療が必要になる。

・最初のインスリン分泌能が枯渇する前は内服薬で血糖コントロールが可能な場合もある。

・しかし、SU薬を使用した群と早期からインスリンを導入した群はインスリン群の方が有意にインスリン分泌能の低下が遅かったというstudyがあり、早期診断、インスリン導入が望まれる。

・内服に関しては、α-GIで食後高血糖を抑えることは可能であり、インクレチン関連薬が有効であるという報告もある。また、SGLT2阻害薬も1型糖尿病に保険適用となっており、使用可能である。

(マナ)

PICC挿入の練習中

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