臨床研修ブログ

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糖尿病のお薬・・・・チアゾリジリン

2021.08.31
カテゴリー: カンファレンス 内科

今回は、インスリン抵抗性改善系薬剤のうちチアゾリジリンについてまとめてみます。一般名はピオグリタゾン(先発品はアクトス)です。

 

【機序】

・肥満細胞に作用して、インスリン抵抗性を改善

 

【特徴】

・インスリン分泌に関与しないので、単独では低血糖を起こしにくい

・体重増加がみられる

 

【禁忌】

・心不全患者

 

【副作用】

・水分貯留傾向があり、浮腫や心不全の増悪に注意

・女性で骨折のリスク上昇が報告されている

 

一時期は抗動脈硬化作用もあると、もてはやされた薬剤です。その後は膀胱がんのリスクが上がるのではないかとのデータが出され、これを契機にあまり処方されなくなりました。現在は膀胱がんのリスク上昇は否定されています。

 

体液貯留傾向があるので心機能が悪い人高齢者には避けた方がイイですが、肥満で心機能に問題ない人には良い適応となります。現在はあまり処方されることもない薬剤になってしまいましたが、編集長の個人的な意見としては、HbA1cがリバンウンドすることなく長期に安定して低下するので良い印象をもっています。

(編集長)

縫合結紮セミナーの一コマ

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