臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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肺炎患者の対応・・・分類
肺炎は日常的に遭遇する疾患です。たぶんあなたも担当したことがあると思います。ですが、よく遭遇するので、診療もついついワンパターンになりがちです。
例えば、肺炎ならA-Dropで評価して、入院させたらセフトリアキソン(CTRX)を開始。他にも、高齢者でちょっとでも誤嚥が疑われるなら、絶食にしてアンピシリン/スルバクタム(ABPC/SBT)。呼吸器関連肺炎(VAP)ならメロペネム(MEPM)と言った感じでしょうか。
まあ、決して間違っている訳ではありませんが、色々なツールやガイドラインをきちんと利用できているでしょうか?このへんで、もう一度要点を整理してみようと思います。
今回は肺炎の分類から。肺炎患者を見た時は、まず下記の3つの分類の、どれに該当するのかを考えましょう。
・市中肺炎:CAP:Community Acquired Pneumonia
・院内肺炎:HAP:Hospital Acquired Pneumonia
・医療介護関連肺炎:NHCAP:Nursing and Health-Care Associated Pneumonia
では、それぞれの定義を確認しておきましょう。
・CAPは「病院外で日常生活を送っている人に発症した肺炎」
・HAPは「入院48時間以上経過した患者に新たに発症した肺炎」
・NHCAPは「医療ケアや介護を受けている人に発症した肺炎で、以下の1つ以上を満たすもの」
①療養病床、介護施設、精神病床に入所している
②90日以内に病院を退院した
③介護を必要とする高齢者、身体障害者
④通院にて継続的に血管内治療(透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制剤等)を受けている
ちなみに、ここでの介護の定義はPS(Performance status)≧3が該当します。PS3とは、限られた身の周りのことしかできない、日中の50%以上をベッドか椅子で暮らしている状態のことを指します。
次回は、CAPについて紹介します。
(編集長)
今回はこの二人♪
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