臨床研修ブログ

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肺炎患者の対応・・・分類

2023.06.13
カテゴリー: カンファレンス 内科

肺炎は日常的に遭遇する疾患です。たぶんあなたも担当したことがあると思います。ですが、よく遭遇するので、診療もついついワンパターンになりがちです。

 

例えば、肺炎ならA-Dropで評価して、入院させたらセフトリアキソン(CTRX)を開始。他にも、高齢者でちょっとでも誤嚥が疑われるなら、絶食にしてアンピシリン/スルバクタム(ABPC/SBT)。呼吸器関連肺炎(VAP)ならメロペネム(MEPM)と言った感じでしょうか。

 

まあ、決して間違っている訳ではありませんが、色々なツールやガイドラインをきちんと利用できているでしょうか?このへんで、もう一度要点を整理してみようと思います。

 

今回は肺炎の分類から。肺炎患者を見た時は、まず下記の3つの分類の、どれに該当するのかを考えましょう。

・市中肺炎:CAP:Community Acquired Pneumonia

・院内肺炎:HAP:Hospital Acquired Pneumonia

・医療介護関連肺炎:NHCAP:Nursing and Health-Care Associated Pneumonia

 

では、それぞれの定義を確認しておきましょう。

 

・CAPは「病院外で日常生活を送っている人に発症した肺炎」

 

・HAPは「入院48時間以上経過した患者に新たに発症した肺炎」

 

・NHCAPは「医療ケアや介護を受けている人に発症した肺炎で、以下の1つ以上を満たすもの」

 ①療養病床、介護施設、精神病床に入所している

 ②90日以内に病院を退院した

 ③介護を必要とする高齢者、身体障害者

 ④通院にて継続的に血管内治療(透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制剤等)を受けている

 

ちなみに、ここでの介護の定義はPS(Performance status)≧3が該当します。PS3とは、限られた身の周りのことしかできない、日中の50%以上をベッドか椅子で暮らしている状態のことを指します。

 

次回は、CAPについて紹介します。

(編集長)

今回はこの二人♪

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