臨床研修ブログ
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抗菌薬の整理法14 メトロニダゾールとクリンダマイシン
7月4日に今年度2回目となる松永先生の感染症カンファを開催しました。例年のことですが、第2回目は「微生物・抗微生物薬」をテーマに約3時間で、あなたの苦手な抗菌薬を一気にまとめて整理してくれます。
「抗菌薬は何となく使っている」「上の先生が良く使っているから」といったレベルから、「この菌を狙うなら、この抗菌薬」という感じに、それぞれの位置づけを理解できるまでにレベルアップしてくれるレクチャーです。
J1にとっては、初期研修が始まってから指導医に言われたまま処方していた抗菌薬の役割を改めて確認する時間になります。J2にとっては、この1年間に自分で処方したことを踏まえて、知識の再確認になる貴重な時間です。
以前からこのブログで各抗菌薬について紹介してきました。
今回は嫌気性菌をカバーするメトロニダゾールとクリンダマイシンを紹介します。
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【メトロニダゾール(MTZ, MNZ)】
・核酸合成阻害
・細菌では嫌気性菌のみ に有効
・偽膜性腸炎(Clostridioides difficile) の治療薬
・原虫疾患(赤痢アメーバなど)にも
・副作用
–アンタビュース作用(嫌酒作用)
–胃腸障害
–脳症(特に 腎障害 の患者 ; c.f. セフェピム 脳症)
–QT延長 (重大副作用として 2022 年 6 月 14 日追記)
・商品名:フラジール® (経口)、アネメトロ ® (静注)
【クリンダマイシン(CLDM)】
・リンコマイシン系の一つ
・タンパク合成阻害
・グラム陽性菌に有効
・嫌気性菌に有効
–ただし、Bacteroides fragilis は耐性菌増加傾向
・副作用
–偽膜性腸炎
・商品名:ダラシン®
(編集長)
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