臨床研修ブログ

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紅皮症の鑑別・・・山中克郎先生のレクチャーより

2024.10.08
カテゴリー: 初期研修

先週開催した山中克郎先生のレクチャーからのシェアです。「危険な皮疹」がテーマでしたが、こんな症例が提示されました。

 

86歳の男性。全身のかゆみで受診。約2か月前から全身のかゆみが出現。抗アレルギー薬やPSL内服で一時的に軽快するものの、減量すると再び悪化しました。皮疹は下記の写真のように大腿、背部、前腕を中心に融合性のある紅斑を認めました。

 

 

このような全身に広がる皮疹を紅⽪症 (erythroderma)と言いますが、この紅皮症を見た時の鑑別は以下の8つを覚えておけば良いそうです。

 

• アトピー性⽪膚炎
• 乾癬
• ⻩⾊ブドウ球菌感染症(Toxic Shock Syndrome)
• レンサ球菌感染症(Toxic Shock like Syndrome)
• ⽪膚T細胞リンパ腫(菌状息⾁腫)
• ⿇疹、⾵疹
• 薬剤性過敏症症候群
• TEN(toxic epidermal necrolysis)

 

提示された症例は皮膚生検の結果、菌状息肉腫と診断されたそうです。紅皮症は危ない皮疹の代表格ですから、これら8つ鑑別を覚えておいてください。

(編集長)

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