臨床研修ブログ
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貧血の鑑別・・・RI(網状赤血球指数)
今回はJ1のミッフィーが貧血の鑑別、特に網状赤血球指数を中心にまとめてくれたのでシェアします。
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担当した患者さんのプロブレムに貧血(その患者さんは正球性貧血でした)があったので、貧血の鑑別について調べてみました。
まず貧血がある場合、他に白血球減少や血小板減少がないか確認します。あれば造血器疾患や骨髄疾患を考えます。
次にRI(網状赤血球指数)を調べます。
RIは以下の式で求めるものですが、RIが2以上であれば骨髄の造血は正常の反応であり、2以下だと反応が低下しているとわかります。
ちなみに網状赤血球とは、赤血球の中で最も若いもので、赤芽球が成熟し脱核した1~2日以内の赤血球のことを指します。正常値は4~19‰(パーミルと読みます)で、パーミルは%(パーセント)の1/10の単位なので、0.4~1.9%でも同じことです。また、RIはReticulocyte Indexの略ですが、RPI(Reticulocyte Production Index)と書かれているものもありますが同じことです。
RI >2の場合、さらに溶血しているか検査し、溶血がない場合出血を考えます。溶血ある場合は自己免疫性溶血性貧血や、遺伝性球状赤血球症、発作性夜間血色素尿症などの溶血性貧血を考えます。
RI<2の場合、MCVを確認し、それぞれ大球性貧血、正球性貧血、小球性貧血の鑑別を行います。
小球性貧血ではフェリチンが低下していれば鉄欠乏性貧血。フェリチンの低下なければ慢性疾患に伴う貧血。
正球性貧血では慢性腎臓病や脾腫、甲状腺機能を確認し、腎性貧血や脾機能亢進症、甲状腺機能低下症を鑑別として考えます。
大球性貧血ではビタミンB12欠乏や葉酸欠乏がある場合、巨赤芽球性貧血を考えます。
実は国家試験勉強中、貧血の問題が出てきたら鉄欠乏貧血や溶血性貧血など国家試験に出やすい種類の貧血の鑑別をまず考えていましたが、実際には胃潰瘍や大腸癌など出血に伴う貧血や腎性貧血、慢性疾患に伴う貧血など、患者さんの背景を踏まえて鑑別することの大切さを学びました!
(ミッフィー)
今日はペースメーカー植え込みの助手
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