臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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紹介状を書く時(2)・・・精査・治療を依頼する時
紹介状を書く時に大事なことは、誰に宛てて書いているのかをはっきりさせることです。前回は5つのパターンがあることを紹介しました。今回からそれぞれ具体的に見ていきます。
まず、大学病院や専門病院など高次医療機関で精査や治療をお願いする時はどんな情報が必要でしょうか?
この場合は、詳細な治療経過や検査結果が必要です。診断がついていない場合なら、例えば抗菌薬をいつから投与したのか?用量はどのくらいか?培養結果はいつの時点のものか?(抗菌薬投与前?投与何日後?)検査データも時系列で、何をした時のものかが分かるとイイですね。
同時に、この所見は無かったという陰性所見もしっかり記載しましょう。これがはっきりしていると、鑑別が絞られて無駄な検査を減らせます。また診断がついている場合は、その根拠(例えば病理結果や画像所見)を明確にする必要があります。
さらに、治療方針を決めるのに影響する情報も重要です。例えば手術を依頼する場合、心疾患の既往があるならEFなどの心機能や治療歴(PCI歴など)などの情報の有無で方針が変わる場合もあり得ます。人工物(ペースメーカー、人工関節、人工弁、ステント、人工血管など)が植え込まれている患者さんなら、サイズや形式で、しばしば治療の選択が変わります。具体的には人工血管の太さが違うだけで、侵襲の少ない手術ができたり、出来なかったりします。
専門領域に精通していないと難しいかもしれませんが、各科をローテーション中に先生たちがどんなことを気にしているのかを覚えておくとすごく役に立ちます。
必要な情報が、チキンと記載されている紹介状は間違いなく評価されます。ぜひともがんばって書いてみて下さい。
(編集長)
回診後に今日のやること確認!
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