臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

妊婦のアッペ

2019.01.10
カテゴリー: 周産期センター

あけましておめでとうございます。

もう、お正月気分でご挨拶するような

時期でもなくなってしまいましたが、、、

大変ご無沙汰しております。

チームさんばです。

 

昨年は大きな事件なく1年間過ごす

ことができました。院内の様々な

部署で助けてくださる方々のチーム

ワークのたまものだと思っております。

 

病院の忘年会、手術室の忘年会で

ご挨拶させてもらってハタと気づき

ました。なんとすべての科の先生の

お世話になっておりました。

本当にありがたいです。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

早速ですが、今回の話題も他科の

先生にお世話になったものです。

 

妊娠14週の急性腹症!

つわりで吐き気は以前よりあり。

加えて胃痛が出現したため前医入院。

補液で管理されていたが発熱あり。

炎症反応上昇あり。右下腹部と

右背部に疼痛出現。治療目的に

当院母体搬送入院となりました。

何が考えられるでしょうか?

 

まずは病歴聴取。

実は小学生の時に虫垂炎の診断で

抗菌薬治療を2回されているとのこと。

怪しいですね。

 

診断の為にエコーしてみました。

 

 

 

実は私たち産婦人科専門医たちは、

日々エコーを手に胎児、子宮、卵巣を

自分たちでみて診断しているので

得意な気になっていますが、腸に

関しては全くのド素人。

 

病歴から虫垂炎を疑ってはいましたが

この所見から「虫垂、腫れてるね、

糞石もあるね」なんてまったくわかり

ませんでした。技師さんも、外科の

先生もさすがです。

 

さて、診断しましたがどうしましょうか。

以前も抗生剤投与で落ち着かせている

から、妊娠中に手術は良くないよね。

と考えた方、危険です。

 

妊娠中の虫垂炎は即手術でお願い

します。この方も無事外科の先生に

腹腔鏡で治療していただき、前医に

戻ることができました。

 

年間、1,2例と決して多くないですが

外科の先生と協力して緊急で手術

しなきゃならない妊婦さんの病気の

ご紹介でした。

(チームさんば)

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