臨床研修ブログ

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感染症診療で最初にすることは? 松永先生のカンファより

2019.05.07

病棟でもERでも、あなたが

発熱患者に遭遇した時に、

何か抗菌薬を処方しないといけない、

こんな風に考えて、つい深く考えずに

抗菌薬を処方していませんか?

 

感染症のよくある誤解に

発熱=感染症

発熱=抗菌薬

抗菌薬=解熱剤

といったものがありますが、

これらは全て間違いです。

 

例えば、リンパ腫などの悪性腫瘍

でも発熱を来します。

 

リンパ腫なのに、抗菌薬を投与しても

解熱しないことは容易に想像できます。

 

つまり、

発熱≠感染症

発熱≠抗菌薬

ですね。

 

また、「抗菌薬を開始したのに解熱

しません」と、開始してまだ1日目

なのに言われてしまうことが

あります。

 

そもそも、抗菌薬は細菌を

やっつけるための薬ですから、

適切な抗菌薬が投与されても、

疾患によって解熱してくるまで

ある程度の時間は必要です。

 

つまり、

抗菌薬≠解熱剤

これも分かってもらえると思います。

 

ということで、感染症診療で

最初にすることは

目の前にいる患者さんは

ホントに感染症なのか?

それとも感染症以外なのか?

を考えてみることです。

 

あなたも一瞬立ち止まって

考えてみてください。

 

ちなみに、先日のカンファで

松永先生が何度も繰り返した

ポイントは以下の6つです。

 

①感染症?それとも感染症以外?

②診断の2つの軸

③治療の2つの軸

④抗菌薬

⑤経過観察の2つの軸

⑥投与期間の決定

 

これは毎回繰り返し出てくる

重要ポイントですので、

次回も続きを紹介します。

(編集長)

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◆病院見学はもうお済みですか?

「どうやって研修病院を決めたら

いいのか分からない・・・。」

 

それには病院見学をするのが一番です。

さらに直接、研修医から話を聞くのが

ベストです。実際に見学に行くと、

想像以上に病院によって雰囲気が

違うことに気づくでしょう。

 

ぜひ当院へ見学に来て、あなたの目で

リアルな研修生活をのぞいてみて下さい。

 

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