臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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抗菌薬の整理法・7   松永先生のカンファより

2019.07.13

7月9日に松永先生の

感染症カンファからです。

 

前回はキノロン系抗菌薬を

紹介しましたが、今回は

カルバペネム系です。

 

カルバペネム系は入院患者さんに

良く使用されているのを見かけます。

 

確かに、緑膿菌にも有効な広域

スペクトラムで、なんでも効いて

しまうような錯覚になりますが、

当然、効かない菌もあります。

 

特徴は

・緑膿菌も嫌気性菌もカバー

・ESBL産生菌に対する第一選択

・髄液移行性も良好

 

逆に、効かないものは

・非定型肺炎(マイコプラズマ、

 クラミジア、レジオネラ)

・MRSA

・結核

 

しかし、最も重要なことは

乱用による、高度耐性菌の出現

 

これはホントにヤバいです。

カルバペネム系が効かないとなると、

事実上打つ手がなくなります。

 

あくまで最後の手段として用いる

べき抗菌薬です。

 

ペネム系に限ったことではあり

ませんが、AMR (Antimicrobial 

resistance)対策のことを知って

おく必要があります。

 

当然ながら、国試にも出題される

はずです。よくチェックしておいて

ください。

 

 代表的薬剤

•イミペネム(チエナム®; IPM/CS)

 (痙攣に注意)

 

•メロペネム(メロペン®; MEPM)

 

•ドリペネム(フィニバックス®; DRPM)

(編集長)

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