臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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アステリキシスを認めた時は・・・徳田先生のカンファより

2019.10.22
カテゴリー: カンファレンス 内科

アステリキシス(asterixis)は、以前は

「羽ばたき振戦」と呼ばれていたものです。

でも、厳密な意味で「振戦」ではないので、

アステリキシスと呼びます。

 

原因としては、

・尿毒症

・肝性脳症

・CO2ナルコーシス

この3つを覚えておけばほぼ大丈夫

 

他に、薬剤性もありますが、

フェニトインの過量で見られる

そうですが、マレです。

 

ポイントは、いずれも代謝性脳症

(Metabolic encephalopathy)による

もので、脳血管障害では見られません。

 

ということは、CTなどの画像では

原因が判断できません。

 

診察では、患者さんの両腕を前に

まっすぐ伸ばしてもらい、手指もピンと

伸ばして、手の甲を反り返らせて

もらいます。

 

手関節の伸展を維持できないので、

ピクッ、ピクッと手関節が不随意に

戻る動きがあります。

 

ちなみに意識のない患者では、

検者が、片手で患者さんの手首を

つかんで、もう片方の手で患者さんの

手のひらを反り返らせます。上記の

不随意運動が出ればアリと判断します。

 (編集長)

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