臨床研修ブログ
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糖尿病のお薬・・・・GLP1受容体作動薬
今回はGLP1受容体作動薬についてです。
GLP1作動薬は注射薬として登場しましたが、2020年になって内服薬も発売されて選択肢が増えました。
【機序】
・インスリン分泌を促進する消化管ホルモン(インクレチン)の一つであるGLP1のアミノ酸配列を変化させて、DPP4で分解されにくくした薬剤。
【特徴】
DPP4阻害薬同様に、
・体重増加を来しにくい。
・空腹時に低血糖を来しにくい(GLP1は腸管に食べ物が入る刺激で分泌され、空腹時は分泌されない)。
さらに、
・長時間分解されなくても低血糖を起こさないので週1回投与の注射薬がある。
・当初は注射薬だけでしたが、2020年に経口薬も登場(1日1回服用です)。
【禁忌】
特別なものはありません。腎機能低下例でも使用可能。
【副作用】
・消化器症状:嘔気、胃部不快感、便秘、下痢、腸閉塞
(DPP4阻害薬と同様に、消化管ホルモンの作用を増強し、腸管蠕動や食欲抑制する方向に作用します)
週1回の注射で済むので、アドヒアランスが保てない患者に向きます。例えば高齢者なら、家族や訪問看護師さんが週1回打つだけになるので、コントロールが安定するケースを良く経験します。一方、食欲低下作用があるので、高齢者では脱水や低栄養、サルコペニアや骨量減少など、マイナスの面が出ることがあります。体重の推移に十分注意を払う必要があります。
なお、Webで検索するとダイエット目的のGLP1受容体作動薬の広告が出てきますが、ダイエット目的の使用は薬機法違反になります!!当たり前ですが、やったら捕まります。
(編集長)
今夜は忙しめのER当直
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