臨床研修ブログ

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検査結果はその日のうちに

2023.08.05
カテゴリー: 初期研修

今回は以前にも紹介した記事です。編集長が研修医のころの話ですが、個人的には忘れられないエピソードの一つで、今も肝に銘じています。

 

でも、「肝に銘じている」と書いているものの、「人間は忘れる生き物」です。実は先日も検査結果を1日遅れで確認して、内心慌てたことがありました。

 

Sensitiveな内容ですが、すでに20年以上経っており時効ということにして、ぜひ知ってほしいので紹介します。

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研修医が担当患者さんの心エコーをオーダーしました。心エコーでは僧帽弁に明らかな疣腫を認め、感染性心内膜炎(IE)と診断。検査技師さんは、レポートを書くと同時にオーダーした研修医に連絡を入れました。

 

でも、研修医はレポートを当日のうちに確認しませんでした。その結果、何が起こったと思いますか?

 

その日の夜中に、疣腫によるひどい脳塞栓を起こし、結果的に患者さんは亡くなってしまいました。

 

その時、編集長は別の病院に異動していたのですが、あとから裁判になったと聞きました。もし、その日のうちに抗菌薬治療を開始していたら、塞栓症のリスクを少し減らせることができたかもしれません。心臓外科と相談して、緊急手術を考慮できたかもしれません。たとえ、結果が同じであったとしても、結果が判明した時点ですぐに本人や家族に説明していたら、裁判までにはならなかったかもしれません。

 

教訓としておきたいことは

・検査結果は、必ずその日のうちに確認する

そして、 

・すぐにアクションを起こさなければいけない状況を見逃さない

 

あなたも、当日のうちに検査結果を確認できているでしょうか?

(編集長)

術中の一コマ

指導医に見つめられ(睨まれ)ながら・・

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

を目指します

 

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