臨床研修ブログ

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傷病者のトリアージ・・・START法

2025.03.08
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

第23回水戸医学生セミナーまで、あと1週間となりました。

今回のコースディレクターを務める救急科の高瀬先生を中心に、講義やメディカルラリーの準備に励んでいます。しばらくぶりの開催で、院内でも前回のラリーを経験している人が非常に少なくなっているのですが、新しいものを作るという意気込みで頑張っています。ぜひ当日をお楽しみに♪

 

さて、そのメディカルラリーのシナリオをここで教えることはできませんが、過去の医学生セミナーでは毎回MCLSの内容も取り上げられてきました。MCLSでは多数傷病者のトリアージと情報共有がとても重要になりますが、今回は予習としてこれらを紹介します。もちろん医学生セミナーに参加しないあなたにも役立つ内容ですよ。

 

まずはトリアージ区分です。

 

区分Ⅰ 《赤》:緊急治療群 生理学的異常、救命処置が必要

区分Ⅱ 《黄》:非緊急治療群 すぐに治療は必要ない 歩行不能

区分Ⅲ 《緑》:歩行可能、必ずしも治療を必要としない

区分 0  《黒》:蘇生の可能性が低い 死亡

 

傷病者をこれらの区分に分けていくわけですが、この時用いられるのが「START法」です。STARTはSimple Triage and Rapid Treatmentの頭文字ですが、次の手順で行われます。

 

 

START法の補足ですが、

・一度区分が決まったら先には進まない

 例えば、呼吸数>30回なら赤と判定。この人には脈のチェックも従命指示も行わないとうことです。

・一次トリアージでは処置は行わない

 出来るのは気道確保(しかも用手的、昏睡体位のみ)と圧迫止血のみ

・その後の循環評価で①皮膚の蒼白・冷汗、触知微弱、脈拍>120回/分なら赤として良い

 

その結果をトリアージタグに記載して、傷病者の右手首につけます。こうすることで傷病者情報の共有が可能となります。さらに搬送されるまで評価を繰り返して、患者の容態変化に気を配ることも重要です。

(編集長)

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