臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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経口にする? それとも点滴?・・・・第26回鑑別診断道場より
第26回鑑別診断道場の特別講演からです。
前回は脱水の評価について紹介しました。
今回は脱水への対応です。
脱水の対する初期治療としては
口から飲ませる(経口補水療法)と
点滴する(経静脈輸液療法)とが
ありますが、どう使い分ければよい
でしょうか?
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答えは
・経口補水療法は中等度以下の脱水の場合
・経静脈輸液療法は重度の脱水の場合
に推奨されます。
では、あなたが当直中にERでこんな症例に
遭遇した時のことを考えてみましょう。
1歳3か月 10㎏の小児
急性胃腸炎による下痢、嘔吐で中等度の
脱水と判断しました。(ここでは5%脱水
として、不足分は500mlとします)
中等度脱水なので、経口補水療法が
良いと考えました。
では、親にはどのように指導しますか?
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「水分を良く摂らせてください」と言うだけ
では、親は不安になります。できるだけ
具体的に飲ませ方を教えるべきです。
鈴木先生からは、ガイドラインに
「中等度の脱水のある急性胃腸炎に
対する初期治療として、4時間以内に
不足分の水分を経口補水液で経口
摂取する」とあることを踏まえ、
・不足分500mlを4時間で摂取
・つまり1時間あたり125ml
・10分間で約20ml摂取すればよい
となります。
ここでペットボトルのキャップは
1杯あたり5~6mlなので、10分間で
キャップ4杯分の水分を飲ませればOK
ということになります。
これくらいのペースなら何とか
できそうな気がしませんか?
できるだけ、分かりやすい目安を
示して指導すると、親も安心します。
(編集長)
症例の相談中
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