臨床研修ブログ

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尿糖のはなし1

2020.11.10

外来をやっていると、時々こんな

患者さんに遭遇します。

 

「健診で尿糖がひっかかりました。

私は糖尿病なんですか?」

 

ところが採血してみると、HbA1cは

5.6%と高くありません。

 

「じゃあ、「腎性尿糖」ですね。」

と終わりにしていないでしょうか?

 

確かに腎性糖尿は、特に治療も

不要です。でも、患者さんは

将来糖尿病になるのか?とか、

以前に尿糖を言われたけど、

今回は引っかからなかった、

など、混乱するかもしれません。

 

今回から外来で患者さんを不安に

させないように、尿糖について

まとめておきましょう。

 

そもそも、健常人では尿中にブドウ糖は

検出されないはずです。それは、糸球体

でろ過された原尿は血清と同じブドウ糖

濃度ですが、SGLT(ナトリウム/グル

コース共輸送体)により再吸収される

からです。でも、ネフロンごとに再吸収の

程度にばらつきがあるので、血糖が

180mg/dlを超えると、尿糖が出現して

きます。

 

ところが、高血糖を伴わないのに

尿糖を認めるときに「腎性尿糖」と

呼びますが、これは診断名ではなく、

病態のことを指していることに注意

しましょう。

(編集長)

徳田先生のカンファ風景

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