臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
SSI (Surgical site infection) その3・抗菌薬の選択
今回はSSI予防のための抗菌薬をどう選択するかについて紹介します。
SSI予防目的の抗菌薬は、原則として手術部位の常在細菌叢に抗菌活性を有する薬剤を選択します。どういう事かと言うと、
1.皮膚常在菌のみを抗菌薬のターゲットとする手術
心臓血管外科、整形外科、脳神経外科、眼科などが該当します。
黄色ブドウ球菌、連鎖球菌をターゲットにCEZ(セファゾリン)、SBT/ABPC(アンピシリン/スルバクタム)が主な抗菌薬となります。
2.皮膚常在菌+臓器特有の常在菌を抗菌薬のターゲットとする手術
上部消化管手術では大腸菌、肺炎桿菌目的をターゲットにCEZを使用します。
下部消化管手術や婦人科手術ではB fragilisや腸内細菌など嫌気性菌をターゲットにCMZ(セフメタゾール)、FMOX(フロモキセフ)、CEZ+MNZ(セファゾリン+メトロニダゾール)などを使用します。
3.臓器に常在菌はいないが、隣接する消化管の常在菌を抗菌薬のターゲットとする手術
泌尿器外科手術、肝胆膵手術では、①術前からの尿路、胆道への腸内細菌科細菌のコロニー形成の可能性、②術中操作においての隣接消化管常在菌が術中汚染菌となる可能性、を考慮しCEZ、CTM(セフォチアム)を使用します。
胸部外科(気道が胸腔内に開放される場合)では口腔内嫌気性菌、連鎖球菌をターゲットにSBT/ABPCを使用します。
(Hiro)
ICUでベンチレーターの設定を議論中
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆病院見学に来ませんか?
当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?あなたの目で確かめてみてください!
病院見学をご希望の方は、こちらからご連絡ください。
↓
https://recruit-mito-saisei.jp/entry
◆Web版・個別病院説明会を開催しています
直接研修医からホントのところを聞いてみませんか?
3月31日まで開催中です!
◆レジナビFairでの病院紹介動画が見れます!
2月17日に開催されたレジナビFairでの紹介動画(11分)を、こちらからご覧いただけます。ぜひご覧ください!
◆水戸済生会の内科専門研修説明動画はこちら
「レジナビFair 専門研修(内科)プログラム」で紹介された説明動画がご覧いただけます。