臨床研修ブログ

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嚥下障害 その5・・・EAT-10

2019.11.14
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

嚥下障害の5回目です。

 

前回は摂食嚥下障害患者の問診に

ついて紹介しましたが、その補足です。

 

嚥下評価ツールとしてEAT-10という

ものがあります。

https://nestle.jp/nutrition/swallow_chew/eat-10.html

 

いろいろなスクリーニングのための

質問票がありますが、このEAT-10

国際的に摂食嚥下障害の臨床研究で

使われているものだそうです。

ちなみに日本ではネスレ日本(株)が

使用権を有しています。

 

このEAT-10が3点以上であれば、

誤嚥の感度0.758、特異度0.749と

なっています。

 

弱点としては、嚥下障害の自覚が

全くない人では0点になってしまうことです。

 

例えば、身近に誤嚥性肺炎の既往が

ある方がいると、患者さん自身も、家族も

不安になっている時があります。

こういった時に、患者さん自身に

使ってもらうのもイイですし、

家族に教えておいて、自宅である程度

チェックしてもらうのも有用です。

 (おもち)

バーネット先生のレクチャー

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◆11月のカンファレンス

 

・バーネット先生の教育回診

 医療コミュニケーションレクチャー

 11月21日(木)

 

・松永先生の感染症カンファ

 11月28日(木)

 

いずれも、院外からの参加を

歓迎します!

 

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嚥下障害 その4・・・診察手順

2019.11.09
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

嚥下障害の4回目です。

 

今回は摂食嚥下障害患者の

診察についてです。

 

ここでは嚥下機能のみでなく、

患者さんの背景や全身状態を

総合的に評価することが大事です。

 

診察手順は以下の通りです。

 【問診】

関連する様々な症状、食事中の様子、

既往歴、薬剤歴、生活環境などを

本人だけでなく、家族や介護者、

医療スタッフから聞き出します。

 

【精神・身体機能評価】

安全かつ確実な経口摂取のためには、

一定以上の精神・身体機能が必要で、

それを評価する必要があります。

意識レベルはJCS1桁以上が必要

とされます。また体感、頸部、上肢の

運動機能および呼吸機能を評価します。

 

口腔・咽頭・喉頭などの診察】

器質的・機能的異常の評価を行います

 

簡易検査】

誤嚥のスクリーニングや経過観察に

有用です。

 

・反復唾液飲みテスト

(RSST: Repetitive Saliva Swallowing Test)

随意的な嚥下の繰り返し能力を

評価します。嚥下を繰り返すように

指示をして、30秒で3回以上の嚥下を

正常と判定します。

 

・水飲みテスト

水は最も誤嚥しやすい形態なので、

潜在的な誤嚥リスクの検出に有用です。

誤嚥リスクが高い患者さんでは冷水を

1~3ml飲ませてみます。

潜在的な誤嚥をスクリーニングする時は

1回で30~100ml飲ませて評価します。

 

・頸部聴診法

嚥下時や嚥下後の肺野と頸部の聴診で

誤嚥や咽頭残留の有無を評価します。

(おもち)

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◆11月のカンファレンス予定

 

・バーネット先生の教育回診

 医療コミュニケーションレクチャー

 11月12日(火)、21日(木)

 

・松永先生の感染症カンファ

 11月28日(木)

 

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嚥下障害 その3

2019.11.05
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

嚥下障害の3回目です。

 

今回は摂食・嚥下のメカニズムの

復習です。

 

摂食・嚥下の流れは以下のように

なります。細かいですが、ある程度

知っておかないと、これ以降の話が

分からなくなってしまいますので

載せておきます。

 

【先行期】

食べ物を認識する

【準備期】

嚥下しやすいように咀嚼し、のみ込み

やすい一回嚥下量に食塊を形成する

【口腔期】

舌背部を口蓋に押し付けて食塊を

咽頭に送り込む

【咽頭期】

鼻咽腔閉鎖、喉頭前庭閉鎖、声門の

閉鎖、舌根部の後方移動と収縮、

咽頭管の蠕動的収縮、食道入口部の

弛緩、逆流防止のための輪状咽頭筋

の強収縮という一連の運動が

500msecという短時間で起こる

(イメージとしては食道以外の出入り口

をすべて塞いで、食道に送り込む)

【食道期】

蠕動運動で食塊が胃に運ばれる

 

覚えておいた方が良いことは、

随意的にコントロールできるのは

先行期から口腔期開始まで。

嚥下リハなどでは、ここに介入します。 

 

そして、咽頭期は延髄に存在する

パターン形成器(CPG)によって

コントロールされており、ここに

サブスタンスPが関与しているそうです。

 

と言うことは、薬剤も摂食・嚥下機能に

影響します。下の表を参考にしてください。

(おもち)

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嚥下障害 その2

2019.11.02
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

嚥下障害の続きです。

 

突然質問です。

人間は誤嚥しますが、他の動物は

誤嚥することがあるでしょうか?

 

実は、誤嚥する動物はヒトだけ

だそうです。これは、他の動物と

違って喉頭が下位にあり、

食道分岐と近いことから、誤嚥して

しまうのだそうです。

 

一方、誤嚥するリスクがありますが、

喉頭が下位にあることよって

多彩な発音が出来るというメリットが

あるそうです。

 

嚥下するには姿勢も重要です。

 

例えば、あなたも飲み物を口に

含んでみてください。

そのまま上を向いて・・・ごくん!

と飲み込むのは辛いですね。

 

嚥下する時は、頸部前屈位に

することで咽頭残留を減らしたり、

誤嚥を防ぐ手助けとなります。

 

食事中の患者さんに会いに行った

とき、頸の後ろに枕は置いてあるか

注意して見てください。何気なく

看護師さんがやってくれている

ことが多いと思います。

(おもち) 

PICC挿入は独り立ち

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嚥下障害 その1

2019.10.31
カテゴリー: カンファレンス 内科

こんにちは!研修医のおもちです☻

 

先日、編集長と一緒に嚥下内視鏡(VE)の

講習会に行ってきました。そこで、

今回は嚥下障害についてシェア

したいと思います。

 

誤嚥性肺炎に遭遇したことがない

研修医は恐らくいないと思いますが、

誤嚥しそうな人が入院してきた時、

あなたは、嚥下の評価、そして

嚥下リハビリを、どうしていますか?

 

実際のところ、言語療法士(ST)さん

にお願い(丸投げ)して、トロミを

つけておけばOK!!

・・・なんて思っていませんか?

 

そもそも、誤嚥とは食物の動きと

嚥下の動きが一致しない、もしくは

不十分なことで、食物が気管に入って

しまうと肺炎など生命の危機にも

つながります。

 

嚥下評価は病歴やら身体所見を

しっかりとっていく訳ですが、

初対面や回診時の短時間でも、

口に注目すれば、ある程度は評価

できます。

 

具体的には、

口は開いていないか?

口の中は汚くないか?

唾液は多くないか?

これらに注目してみましょう。

 

また、握力と嚥下の力は相関

するそうです。嚥下機能評価の

際に、「手を握ってもらう」

のもありかもしれません。

(おもち)

 

カルテ記載中

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見逃してはいけない咽頭痛・・・徳田先生のカンファより

2019.10.26
カテゴリー: カンファレンス 内科

咽頭痛はよくある症状ですが、

その中には見逃していけない疾患が

あります。

 

具体的には、下記の5つ覚えましょう。

・急性喉頭蓋炎

・後咽頭膿瘍

・扁桃周囲膿瘍

・Lemierre症候群

・Ludwig angina

 

これらは、上気道閉塞や縦隔炎を来す

ので、頻度は決して多くありませんが、

見逃してはいけません疾患です。

 

Lemierre(レミエール)症候群は、

咽頭感染が内頸静脈周囲に進展

することで内頸静脈の血栓性静脈炎を

来し、そこから敗血症性肺塞栓症など

経静脈的にの他臓器への感染を

引き起こす症候群です。

 

Ludwig angina口腔底蜂窩織炎のことです。

読み方は「ルードヴィッヒ」で、どこかで

聞いたことがあると思ったら、音楽家の

ベートーベンの本名も、ルードヴィッヒ・

ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van 

Beethoven)でした。

(別に知ったかぶりではアリマセン)

 

多くは、下顎臼歯の齲歯から、舌下や

下顎に感染が波及したものです。

感染により舌が腫大し、上気道閉塞を

来すので、挿管管理が必要になります。

 

ちなみに、この場合のAnginaとは、

狭心症のことではなくて、局所の

激しい痛みのことを指しているそうです。

でも、感染が縦隔に波及すると、

ホントに胸痛を来します。

(編集長)

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11月はバーネット先生の教育回診や

松永先生の感染症カンファが開催

予定です。

 

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アステリキシスを認めた時は・・・徳田先生のカンファより

2019.10.22
カテゴリー: カンファレンス 内科

アステリキシス(asterixis)は、以前は

「羽ばたき振戦」と呼ばれていたものです。

でも、厳密な意味で「振戦」ではないので、

アステリキシスと呼びます。

 

原因としては、

・尿毒症

・肝性脳症

・CO2ナルコーシス

この3つを覚えておけばほぼ大丈夫

 

他に、薬剤性もありますが、

フェニトインの過量で見られる

そうですが、マレです。

 

ポイントは、いずれも代謝性脳症

(Metabolic encephalopathy)による

もので、脳血管障害では見られません。

 

ということは、CTなどの画像では

原因が判断できません。

 

診察では、患者さんの両腕を前に

まっすぐ伸ばしてもらい、手指もピンと

伸ばして、手の甲を反り返らせて

もらいます。

 

手関節の伸展を維持できないので、

ピクッ、ピクッと手関節が不随意に

戻る動きがあります。

 

ちなみに意識のない患者では、

検者が、片手で患者さんの手首を

つかんで、もう片方の手で患者さんの

手のひらを反り返らせます。上記の

不随意運動が出ればアリと判断します。

 (編集長)

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第4回

水戸医学生“小児科”セミナー 

小児救急はこわくない

~こども達の未来を救おう~

 

2019年12月7日(土)

当院と県立こども病院で開催します!

詳細はこちらから!

 

定員まで、残り1名です!

 

予想を上回るペースでお申込みいただき、

定員が残り1名となりました。

お急ぎお申し込みください!

 

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松永先生の感染症カンファがあります。

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比較的徐脈・・・徳田先生のカンファより

2019.10.17
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回のブログ記事で、台風19号の件を

取り上げたところ、予想外に多くの方に

読んでいただきました。

 

週が明けて、院内の業務は通常通り

ですが、病院スタッフの関係者とか、

外来患者さんにも浸水の被害にあった

方が多くいました。テレビなどで報道は

ごく一部でしかなく、被害の大きさを

改めて認識しています。

 

1日でも早く落ち着いた生活に戻れる

ように、お祈り申し上げます。

 

さて、先日の徳田先生カンファからです。

 

「比較的徐脈」という言葉を聞いたことが

あると思いますが、何のことだか

説明できますか?

比較的徐脈とは、高熱時に脈拍が増加

するのが通常の生体反応ですが、

高熱にもかかわらず、それに見合った

脈拍増加がみられない場合に言います。

 

一般的には

39度で脈拍<110bpm

40度で脈拍<130bpm

であれば、比較的徐脈と判断します。

ただし、37~38度では判断できません。 

 

比較的徐脈を来す疾患には

以下のようなのもがあります。

 

細菌感染症

 ・腸チフス、パラチフス

 ・マイコプラズマ肺炎

 ・レジオネラ

 ・ブルセラ症

 ・オウム病

 ・野兎病

 ・リケッチア(ツツガムシ病など)

 ・スピロヘータ(ワイル病など)

薬剤熱

腫瘍熱

 

比較的徐脈を来す細菌感染症は、

たくさんありますが、細胞内に寄生する

タイプの細菌が多い、と覚えておくと

ラクです。

(編集長)

 

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第4回

水戸医学生“小児科”セミナー 

小児救急はこわくない

~こども達の未来を救おう~

 

2019年12月7日(土)

当院で開催します!

詳細はこちらから!

 

定員まで、あと2名です!

 

定員が残りわずかとなりました。

お急ぎお申し込みください!

 

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どんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学に興味のある方、

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肺炎患者の対応 その8

2019.09.17
カテゴリー: カンファレンス 内科

今回もNHCAPの続きで。

誤嚥のリスクについてです。

 

誤嚥と言うと、「誤嚥性肺炎」と

ほぼ同義に用いられているのが、

実情だと思います。あなたも、

聞いたり、使ったことがあると

思います。

 

では、誤嚥性肺炎の定義が

どうなっているのか

あなたは知っていますか?

 

実は誤嚥性肺炎の明確な定義は

ないのですが、一般的には、

「ADLや全身機能の低下、特に

脳血管障害を有する場合に認め

られやすい嚥下機能障害を背景に

起きる肺炎で、高齢者の食事摂取に

関連して発症する」

と理解されています。

 

実際のところNHCAPの患者さんは、

高齢でADLの低下を来しており、

脳血管疾患の既往も多いなど、

誤嚥性肺炎とかなりオーバーラップ

しているというのは、あなたも

直感的に理解できると思います。

 

HAPでも、免疫能が低下した

耐性菌リスクの高い肺炎と、

脳血管障害を背景とする誤嚥が

関与する肺炎との二面性を

併せ持っているのも理解できます。

 

実際、誤嚥のリスクが多いほど

急性期や慢性期の死亡率、

さらに再入院率の上昇に関連しており、

そのリスク因子を考慮することで

急性期死亡率を低下させる可能性が

あります。

 

そこで、NHCAPでもHAPでも、

最初に患者背景のアセスメントで

誤嚥のリスク評価をしましょうと、

ガイドラインで推奨しています。 

ただし、ここで注意点があります。

誤嚥性肺炎の明確な定義はないと

先述しましたが、誤嚥のリスクが

多いから、誤嚥性肺炎を起こす

という訳ではありません。

 

つまり、

誤嚥のリスクが多い≠誤嚥性肺炎

ということです。

 

編集長も、ガイドラインなどの文献を

読みながら、モヤモヤが解消されま

せんでした。なので、このブログでも

今まで記事にできずにいたのです。

 

でも、高齢者の肺炎だから抗菌薬は

ABPC/SBTと、何も考えずに機械的に

選択するのではなく、患者さんの

状態をよく把握して、「どこで?何が?」

考えながら治療にあたることが

大事だと思います。

 

*このシリーズは今回で終了します。

(編集長)

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◆水戸済生会総合病院の

 内科専門研修について

 

0月から登録開始がうわさされている

専門研修ですが、当院には内科の

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肺炎患者の対応 その7

2019.09.12
カテゴリー: カンファレンス 内科

今回は医療介護関連肺炎

(NHCAP:Nursing and Health-Care

 Associated Pneumonia)です。

 

NHCAPの定義は、

医療ケアや介護を受けている人に

発症した肺炎で、以下の1つ以上を

満たすもの

①療養病床、介護施設、精神病床に

 入所している

②90日以内に病院を退院した

③介護を必要とする高齢者、身体障害者

④通院にて継続的に血管内治療(透析、

 抗菌薬、化学療法、免疫抑制剤等)を

 受けている

 

NHCAPの評価はHAPと同様に

まず「患者背景のアセスメント」

行います。

 

具体的には

・誤嚥のリスクが高いか?

・癌患者の終末期や老衰などの状況か?

 

これらを評価して、状況によっては

肺炎の治療を行わないという選択肢も

検討します。

 

続いて、

①敗血症の有無の判断

②重症度の判断

③耐性菌リスクの判断

 

具体的に

敗血症はqSOFAやSOFA

重症度はA-Dropで評価します。

 

ちなみに院内肺炎(HAP)では

I-ROADを用いますが、NHCAPでは

市中肺炎(CAP)同様にA-Dropを

用いて評価します。

 

耐性菌のリスク評価については

以下のようになっています。

HAPと似ていますが、90日以内の入院歴や、

胃酸分泌抑制薬、つまりPPIの使用が

耐性菌のリスクに挙げられており、興味深い

ところです。

 

 次回は誤嚥のリスクについて紹介します。

(編集長)

 

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