臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

抗菌薬の整理法2  松永先生のカンファより

2018.07.05

松永先生の感染症カンファから

イイところを紹介しています。

 

苦手な人が多い抗菌薬についてですが、

抗菌薬を勉強する時のポイントは

「この菌に有効な抗菌薬が何なのか?」

をおさえることです。

 

前回は抗菌薬表を利用すること、

そして第1世代のセフェム系抗菌薬を

紹介しました。

 

今回は第2世代セフェムです。

 

第2世代セフェムの特徴は

・グラム陰性桿菌のカバーを少し広げた

 インフルエンザ桿菌、モラクセラ・カタ

 ラーリスをカバーするので市中肺炎に

 使える

・腸内細菌科のカバーを少し広げた

 この2点です。

 

第2世代セフェムには

・セフォチアム(CTM)

 パンスポリン(先発品)

 

・セファクロール(CCL)

 ケフラール(先発品)

 *第1世代に分類されることもあります

 

これらが代表的な薬剤ですが、他に

2つのグループがあります。 

 

・セファマイシン系

 セフメタゾール(CMZ)

・オキサセフェム系

 フロモキセフ(FMOX) 

 フルマリン(先発品)

 

セファマイシン系とオキサセフェム系は

第2世代セフェム+嫌気性菌

セフェム系では苦手な嫌気性菌を

カバーします。

 

 

さらにセファマイシン系は特徴的な副作用が

あるので覚えておきましょう

・VitK欠乏による出血傾向

・アンタビュース作用(嫌酒作用)

 

抗菌薬表にすると、こんな感じです

次回もセフェム系を紹介していきます。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・

◆レジナビフェア2018でお会い

 しましょう!

 

レジナビフェア2018東京 

~臨床研修プログラム~

 

2018年7月15日 

東京ビックサイト

 

毎年この時期に開催される

医学生向けのイベントですが、

当院も茨城県合同ブースで参加します。

ぜひ当院ブースにお越しください!

 

詳細はこちら

https://www.residentnavi.com/rnfair/ts180715

 

 

◆感想やコメントはFacebookページから

 お願いします!

https://www.facebook.com/mitosaiseikai/

—–

抗菌薬の整理法1  松永先生のカンファより

2018.07.03

6月28日に松永先生の感染症カンファが

開催されました。

 

10年目に突入した当院にとって無くては

ならないカンファの一つです。

 

 2回目のテーマは「微生物・抗微生物薬」

 

感染症診療の基本を確認しながら、

抗菌薬を一気に勉強しました。

 

抗菌薬はよく使っていますが、きっと

あなたも苦手なはずです。

 

その理由の一つはカルテや会話の中で

一般名、商品名、記号をごちゃごちゃに

使っているからかもしれません。

 

例えば、

一般名:セフトリアキソン

商品名:ロセフィン(先発品)

    セフィローム(後発品)

記号:CTRX

といった具合に、同じ抗菌薬なのに

いろいろな言い方があります。

 

最近は後発品の場合は一般名が

入っていることが多いようですが、

やはり面倒で苦手意識に

拍車をかけている気がしています。

 

まずは一般名と記号で覚えるのが

いいと思います。

 

さて、抗菌薬を勉強する時のポイントは

「この菌に有効な抗菌薬が何なのか?」

をおさえることです。

 

ここで抗菌薬表を利用すると

スッキリして分かりやすくなります。

さらに個々の菌名を覚えるのではなく、

菌をグループで覚えた方が理解

しやすいと思います。

 

昨年の記事で、ペニシリン系の

抗菌薬表を紹介しました。

菌の分類についても紹介しているので、

ぜひご覧ください。

https://ameblo.jp/mitosa-re/entry-12289422459.html

 

 

さて、今年はセフェム系抗菌薬を

紹介していきます。

 

ご承知のとおり、セフェム系は

第1世代から第4世代に分類されて

いますが、それぞれの世代の特徴と

代表的な薬剤を一つか二つを

覚えれば大丈夫です。

 

まずは第1世代セフェムから。

 

何と言ってもセファゾリン(CEZ)です

商品名はセファメジン(先発品)。

 

内服薬ならセファレキシン(CEX)

商品名ではケフレックスです

 

特徴はグラム陽性球菌、特に

ブドウ球菌や連鎖球菌に強い。

 

しかし腸球菌には効きません

グラム陰性桿菌のH.Fluには

効きませんが、グラム陰性桿菌の

PEK(Proteus, E.coli, Klebsiera)に

OKのこともあります。

ただし抗菌活性は強くない。

 

抗菌薬表にすると、こんな感じです

次回もセフェム系を紹介します。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・

◆第18回水戸医学生セミナー 

~内科と救急のエッセンスを体験しよう~

 

平成30年7月28日(金) 29日(土) 

2日間で開催します。

 

多発外傷患者が搬送されて来た時、

初めに何をしますか?

 

もし多数傷病者が発生する多重事故や

災害が発生した時、あなたが最初に

するべきことは何ですか?

 

大学では教えてくれない現場での対応を、

この「究極の体験型セミナー」で

身に付けてください!

 

現在参加者受付中です。

残りわずかとなりました!

お急ぎお申し込み下さい!!

 

詳細はこちらから

https://ameblo.jp/mitosa-re/entry-12382343980.html

 

 

◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは

こちらからご連絡ください。

http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html 

 

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「どこで?」「何が?」・・・松永先生の感染症カンファより

2018.05.03

松永先生の感染症カンファからイイところを

紹介しています。

 

前回は感染症診療の流れのスライドを紹介

しました。ずっと変わらない重要スライド

です。

 

感染症というと、発熱時に抗菌薬を選択する

作業というイメージを持っている人も多い

かもしれません。

 

でも、本当に感染症なのか?まずは診断を

付けるところからです。

 

感染症診断は一言で言うと、

「感染症ならば必ず燃え盛っている現場が

ある。そこを探すことに尽きる」

と松永先生は言い切っています。

 

そして、ここでのキーワードが

「どこで?何が?」 です。

 

どこで?(=感染巣) 

何が?(=微生物)

をおさえることで、

感染巣が分かれば、起炎菌も絞られる。

逆に微生物が分かれば、感染巣も

絞られます

 

では、どこを探せばいいのか?

 

まず考えるべきは3か所+α

 

それは肺、腹部、尿路に加えて、

人工物(CVカテーテルなど)や皮膚(創部)

さらに中枢神経系(髄液) です。

 

そして、何が(=微生物)をおさえるには?

検体採取、そしてグラム染色と培養ですね。

 

 

では、ここで問題です。

あなたの担当患者さんが発熱した場合は、

まず、何をやったらいいでしょうか?

 

もちろん問診や身体診察は当然ですが、

Fever work-upとして

血培(2セット)、尿培、血液検査

尿検査(定性・沈査)、胸部レントゲン

はチェックするようにしましょう。

 

発熱しているから抗菌薬を開始する、

CRPが高いから抗菌薬を開始する

のではなく、どこで?何が?

常に考えて対応しましょう。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5月は徳田安春先生です!

 

おなじみの徳田先生のカンファ

昨年度は4回もお越しいただきました。

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成30年5月29日(火)11時~

*日程が変更となりました

 

いずれも院外からの参加を歓迎します!

参加を希望される方はこちらにご連絡ください!

http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html 

 

◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは

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今年度も始まりました・・・・松永先生の感染症カンファ

2018.05.01

4月26日に本年度1回目となる松永先生の

感染症カンファが開催されました。

 

なんと10年目を迎えた、当院にとって

無くてはならないカンファの一つです。

 

毎年ですが、年度初めのテーマは

「感染症診療の基本」

 

この「感染症診療の基本」は非常に重要

なので、このブログ開設当初からネタとして

紹介してきました。

 

松永先生のプロフィールを紹介しておきます。

松永先生は帝京大学医学部付属病院の感染制御部

に所属されている先生です。1999年に東京大学

医学部を卒業され、在沖縄米国海軍病院インターン、

東京大学医学部附属病院内科研修医、そして茨城

県立中央病院内科レジデントを経て、2002年から

米国コロンビア大学関連病院St.Luke’s-Roosevelt

Hospital Center内科レジデント、2005年からUCLA

関連フェローシッププログラム感染症科臨床フェロー

修了されています。帰国後は三愛病院内科、東京

医科大学病院感染制御部を経て、2010年から現職を

務めておられます。当院には平成21年から感染症

カンファや院内講演会などでお越しいただいており、

現在は年5回の研修医向け感染症カンファをお願い

しています。

 

 

さて、感染症診療と言うと、あなたは

「抗菌薬を覚えるのが大変だな」

なんて考えていませんか?

 

でも待ってください。抗菌薬は治療法という

枠の中の一つの方法に過ぎません。

つまり、感染症診療≠抗菌薬の使い方

ってことなのです。

 

感染症診療を学ぶ時は、抗菌薬の使い方よりも

感染症診療の流れを把握することが大事です。

 

特に下のスライドは、この10年間変わること

なく毎回資料に含まれている重要なものです。

 

これから何度かに分けて、松永先生が何度も

強調したところを紹介していきます。

 

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5月は徳田安春先生です!

 

おなじみの徳田先生のカンファ

昨年度は4回もお越しいただきました。

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成30年5月29日(火)11時~

*日程が変更となりました

 

いずれも院外からの参加を歓迎します!

参加を希望される方はこちらにご連絡ください!

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デバイスの再植え込み時期は?  松永先生の感染症カンファより

2018.03.24

松永先生の感染症カンファから

「人工物・デバイス感染」の内容を

紹介しています。

 

今回は、デバイスの再留置についてです。

 

人工物・デバイス感染では抜去が原則です。

しかし抜去したけど、次の再留置は

どうしたら良いのでしょう?

 

まず考えるべきはホントに必要か?

をもう一度考えてみること

特に短期留置型デバイスでは不要な

状況も多くあり得ます。

 

またペースメーカーなどの心臓植え込み型

電子デバイス(CIED:Cardiac Implantable

electronic device)でも1/3は少なくとも

同じ入院中は再留置不要であったとの

報告もあります。

J Am Coll Cardiol 2007; 49: 1851-1859

Heart Rhythm 2010; 7: 1043-1047

 

再留置は原則として感染症の治療が

終了してからです。

 

具体的な時期は

・透析用血管内留置カテーテル

 血液培養陰性確認後

・CIED

 72時間以上血液培養陰性

CID 2009; 49: 1-45

  弁病変があるなら14日以上あける

Circulation 2010; 121: 458-477

 

臨床ではこんな悩みに多く遭遇します。

非常に役に立つ松永先生のカンファレンス

でした。

(編集長)

 

CVカテ挿入の準備

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆当院へ病院見学に来ませんか?

 

・どこで研修したらいいのかイメージが

 分からない。

とりあえずどうしよう?

 

あなたはこんな悩みを持っていませんか?

そんな悩みには、実際に病院見学に行って、

研修医から直接に話を聞くのがベストです。

 

見学に行くと、想像以上に雰囲気が違う

ことに気づくでしょう。

 

ぜひ当院へ病院見学にお越しください。

 

あなたの目でリアルな研修生活を

のぞいてみて下さい。

 

◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは

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内科的治療の原則 松永先生の感染症カンファより

2018.03.15

松永先生の感染症カンファから

「人工物・デバイス感染」の内容を

紹介しています。

 

治療の原則は抜くのが基本ですが、

簡単に抜けない、取り出せない状況は

日常臨床では多々あります。

 

そんな時はどうしたら良いのでしょう?

 

臨床では「原則」と「現実」のすり合わせ

が必要です。具体的には

・患者さんの状態はどうか?

・予想される予後・ゴールはどうか?

・合併症のリスクはどうか?

これらをもう一度確認してみましょう

 

そして原則通りにいかない時は

担当するチーム全体でゴールを共有する

必要があります(ドクターだけが分かって

いてもダメということ)。

 

こういったことを踏まえたうえで、

(デバイスを抜かない)内科的治療の原則

を教えてくれました。

 

・メチシリン感受性ブドウ球菌感染症

 (MSSA)の場合

 →バンコマイシン(VCM)は使わないこと

 バンコマイシンはMSSAに対して効果が

 劣ります

 

・デバイス残存または単剤での反応が

 悪い場合

 →ブドウ球菌感染症ならリファンピシン

 (RFP)を併用する

 

・デバイス再留置の周術期に選択する

 抗菌薬は

 →最初の手術で検出された微生物を

 カバーすること

 

・感染残存部位に新たなデバイスを留置

 する場合

 →抗菌薬長期間投与が必要

 

ちなみにRFPを追加する理由は

バイオフィルムへの浸透が良いのが

理由です。対象は主としてブドウ球菌に

対してですが、耐性化しやすいので

単剤の使用はダメなことも知っておき

ましょう。

(編集長)

 

先日の病院説明会での一コマ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春の合同病院説明会のご案内

春休みに病院説明会が開催されます。

当院も参加しますので、ぜひブースに

お越しください!

 

今週の日曜日は・・・、

レジナビフェアスプリング2018東京

日時:平成30年3月18日(日)午前10時~午後5時

場所:東京ビックサイト 西1ホール

詳細はこちら

https://www.residentnavi.com/rnfair/ts180318

 

 

◆春休みを利用して、当院へ病院見学に

 来ませんか?

 

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください。

病院見学に興味のある方、

参加してみたい方こちらからご連絡ください。

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CRBSIの治療   松永先生の感染症カンファより

2018.03.08

松永先生の感染症カンファから

「人工物・デバイス感染」の内容を

紹介しています。

 

前回は血管内留置カテーテル関連菌血症

(CRBSI)の診断について紹介しました。

今回はCRBSIの治療についてです。

 

CRBSIであっても、それ以外の人工物や

デバイスの感染であっても、治療の原則は

・抜くのが基本

・静注抗菌薬での治療    です。

 

CRBSIの場合、カテーテルを抜いてしまえば

OKと安心して、抗菌薬が使われていない

状況に遭遇することがあります。菌血症

(血培で陽性)になっているのですから、

必ず抗菌薬は使用しないといけません。

 

では、抗菌薬の投与期間は具体的に

どのくらいが必要となるのでしょう?

 

コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)

抜去した場合 5-7日

・抜去なしの場合 10-14日

  (抗菌薬ロックを加える)

 

黄色ブドウ球菌

・抜去のうえ14日以上

 

腸球菌

・抜去のうえ7-14日

 

グラム陰性桿菌(GNR)

・抜去のうえ7-14日

 

カンジダ属菌

・抜去のうえで、初回血液培養陰性から14日

 

繰り返しますが、CRBSIでは抜いただけでは

ダメです。静注抗菌薬での治療を忘れない

ようにしましょう。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春の合同病院説明会のご案内

春休みに病院説明会が開催されます。

当院も参加しますので、ぜひブースに

お越しください!

 

茨城県臨床研修病院合同説明会

日時:平成30年3月11日(日) 午後1時~午後5時

場所:イーアスつくば 2Fイーアスホール

詳細はこちら

http://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/jinzai/ishikakuho/isei/ishikakuho/mstudent/godosetsumeikai.html

 

レジナビフェアスプリング2018東京

日時:平成30年3月18日(日)午前10時~午後5時

場所:東京ビックサイト 西1ホール

詳細はこちら

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◆春休みを利用して、当院へ病院見学に

 来ませんか?

 

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?

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CRBSIの診断   松永先生の感染症カンファより

2018.03.01

先日行われた松永先生の感染症カンファ

からのご紹介です。今回のテーマは

「人工物・デバイス感染」でした。

 

人工物やデバイスを植え込む状況は多く

ありますが、感染症的には短期留置型

デバイスと長期留置型デバイスに分けて

考えます。

 

短期留置型デバイスには

・血管内留置カテーテル

・尿道留置カテーテル

・人工呼吸器関連感染

・脳室ドレナージ

などがあります。

 

長期留置型デバイスには

・長期留置型血管内留置カテーテル

・心血管系デバイス

 心臓植え込み型電子デバイス(CEID)

 機会弁

 血管グラフト

・整形外科関連

 人工関節

・脳神経外科関連

 脳室―腹腔シャント

などですね。

 

さて、日常で多く遭遇するのは使用頻度の

多い血管内留置カテーテル関連菌血症

ですね。短期留置型デバイス感染の代表

です。英語ではCatheter-related Blood

Stream Infectionと言って、CRBSIと

略されます。

 

このCRBSIは疑うことが大事で、治療には

抜去+抗菌薬の投与が基本です。でも、

患者さんの状態によっては抜けない、

抜きたくない、抜いても次を入れられない

という切羽詰まった状況も出てきます。

つまり、感染でなければ残しておきたい・・・・。

 

こんな時はどう判断したら良いでしょう?

 

一つ参考になる方法が松永先生から紹介

されていました。それは、CRBSIを疑った

ら末梢血から血培1セットとカテーテルから

血培を1セットそれぞれ採取します。末梢血

に比べて、カテーテル血の方が2時間以上

速く培養陽性となればCRBSIと判断して

良いだろうとのことでした。

 

重症患者さんほど判断に悩む時が多いので、

試してみる価値がありそうですね。

 (編集長)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春の合同病院説明会のご案内

春休みに病院説明会が開催されます。

当院も参加しますので、ぜひブースに

お越しください!

 

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場所:イーアスつくば 2Fイーアスホール

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グラム染色のネクタイピン? 松永先生の感染症カンファ報告

2018.02.24

このブログでもたびたび紹介している

帝京大学感染制御部の松永先生に

お越しいただき、今年度最終となる

カンファが2月22日に開催されました。

 

今回のテーマは「人工物・デバイス感染」

 

臨床でも、人工物やデバイスを植え込む

状況は多くあります。CVカテーテルや

PICカテーテル、尿道カテーテルは

日常のことです。さらに人工関節や

ペースメーカー、人工弁、人工血管、

ステントやステントグラフト、脳室―腹腔

シャント、腹膜透析カテーテルなどなど

 

人工物やデバイス関連感染症でも

感染症診療の流れは変わりません。

 

「どこに? 何が?」という診断の2つの軸

「物理的、化学的」という治療の2つの軸

 

ただ、人工物やデバイス関連感染症には

押さえるべきポイントがあります。それは

  • 疑うことが大事
  • 抜くのが基本
  • 静注抗菌薬での治療

先生はこの点を何度も強調していました。

 

さて、あなたに役立つ内容の紹介は

次回以降にすることにして

今回はカンファ後の様子を紹介します。

 

今年度最後のカンファだったので、

松永先生が今まで読んだ本から

J2それぞれの進路に合わせた本を

チョイスしてプレゼントしてくれました。

 

 

一方、J2からはお世話になったお礼に

ネクタイピンを贈りました。レインボーを

イメージしたドットがあるデザイン。

 

 

なかなか素敵なネクタイピンで、羨まし

かったのですが、これを選んだ理由が、

「ドットがグラム染色に見えたので、

松永先生にぴったり!」 ??

なるほど、と妙に納得しました(笑)。

 

初期研修を終えてそれぞれの専門に

進んだとしても、感染症と縁を切ることは

できません。

 

松永先生のカンファで繰り返された

「どこで? 何が?」を忘れることなく、

それぞれの領域で診療に当たって

ほしいと思います。

 

新年度も松永先生の感染症カンファが

開催されます。感染症に興味のある

あなたはぜひ参加してみて下さい!

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

春の合同病院説明会のご案内

春休みに病院説明会が開催されます。

当院も参加しますので、ぜひブースに

お越しください!

 

茨城県臨床研修病院合同説明会

日時:平成30年3月11日(日) 午後1時~午後5時

場所:イーアスつくば 2Fイーアスホール

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